東日本大震災と人間環境学部

2018年度

東日本大震災と人間環境学部

1.とにかく考えてみよう

人間環境学部では、教職員と学生の共同企画として「とにかく考えてみよう」という企画を実施しています。エネルギー問題について、地域社会のあり方について、持続可能な社会の可能性について、ドキュメンタリー映画を見て、ともに議論しようという催しです。

第16回「とにかく考えてみよう」

「法政大学・人間環境学特別セミナー:ドキュメンタリー映画を見て、震災後の日本社会を考える」第16回(2018年6月30日)は、ファストファッションの問題を取り上げた、アンドリュー・モーガン監督『ザ・トゥルー・コスト』をとりあげました。今回はゲストとして、本学部卒業生でボーダレスジャパンに勤務なさっている石出 恵さんをお招きしてお話を伺いました。 

私たちが普段身につけている衣服に関して、衣服の価格が下がっていく一方で、人や環境に対する負荷がますます高くなってきています。とくに、ファストファッションなどのアパレル産業における大量生産、大量消費、大量投棄、衣服を実際に作っている途上国での労働環境問題が深刻化するなかで、世界全体でどのように取り組んでいくべきなのか、また、私たちが日常生活のなかでどのように意識しながら取り組むべきかについて、現在話題になっているエシカル消費も含めて、本作を鑑賞しながら、教職員、ゲスト、学生のみなさんと一緒に考えました。 

上映後、石出さんからは、ソーシャルビジネスの取り組みとその意義が紹介されたあと、学生や卒業生をはじめとするフロア参加者からは、理念の重要性の一方で、なかなかファストファッションから逃れることのできない現代社会のわれわれのライフスタイルの問題などについて意見が活発に交わされるとともに、石出さんたちの具体的な取り組みに関して数多くの質問も寄せられました。

2.石巻フィールドスタディ:震災と地域再生-石巻市内と北上町の震災復興の現在-

人間環境学部では、東日本大震災以降、石巻市市街地や、石巻市北上町において、NPO法人パルシックの協力のもと、震災ボランティア活動を行ってきました。2018年度は、2017年度に続き、「震災と地域再生-石巻市内と北上町の震災復興の現在-」と題するフィールドスタディを2018年9月に実施しました。