キャリアチャレンジ

2019年度 キャリアチャレンジ

キャリアチャレンジ

参加者の声


つながりインターンシップ@協同

 本コースは、生協(生活協同組合)やJA(農業協同組合)、信用金庫などの協同組合や非営利組織における職場体験を通じて、働く人・社会との「つながり」を学びます。明治大学、立教大学など、首都圏の他の大学生と一緒に実施する、インターカレッジ型のコースです。以下、参加学生の感想と実習の様子です。

 実習先の日本労働者協同組合(以下ワーカーズコープ)は、「協同労働を実践する協同組合」です。”働く”と聞くと、”雇われて働く”とイメージする人が多いと思います。協同労働は雇う/雇われるという働き方ではなく、労働するのも経営するのも、出資をするのも組合員が担うという働き方です。組合員ひとりひとりが主体性を持ち、協同・連帯しながら働くのが協同労働の特徴です。地域若者サポートステーション(せたがやサポステ)、こみっとプレイス、つながるんるんサロン(シニア世代が地域で集えるサロン)、みんなのふくろう食堂に参加しました。
 私が実習中に印象に残った言葉は「ワーカーズコープはフランチャイズではない。」という言葉です。地域に必要な仕事を地域の人が集まり、仕事として起こしていく。だから全く同じ事業展開の所はないのだと感じました。
 今回私が参加させていただいた子供食堂やシニア世代が集うサロンは、たくさんの地域の方々が訪れる交流の場となっていました。「ここに来れば誰かと話せる。」そう思える場所が地域にある事はとても重要な事であると感じました。(4年・柴田葵)

 私は今回、5日間の「協同」の現場での体験を通して、一人ひとりの“個”の「働き」が、これほどその人自身の「生きがい」だけでなく、地域社会や他者の「幸せ」にもつながっているということを実感できたことに、新たな働き方の1つとしての「協同」に大きな可能性を感じました。「協同組合」という組織そのものや、そこで働くことの奥深さ・面白さは、実際に自分で現場に足を運び、地域の方と触れ合わなければ気付けないことだったと思うので、本当に参加して良かったです。また、人と人との「つながり」や「支え合い」が、日本社会にとっては今後の持続可能性を考えていく上でのキーワードとなり、そして自分個人にとってはより豊かな人生を実現するためのヒントになるのではないか、といった気付きや、その他多くの学びがあり、一連の体験すべてが非常に貴重な時間となりました。(3年・岡部琴美)

 私は高齢者福祉を学びたくこのプログラムに参加させていただきました。このプログラムでデイサービスの方に訪問させていただきました。ここで気づいたのは、利用者はただ一方的にサービスを享受しているわけではなかったということです。利用者は職員をただひたすらに頼るのではなく、互いに助け合い生活していました。ここで重要であると思ったのは、高齢者を無条件に弱者とみなすのはよくないということです。当然、補助すべきところは補助していくべきですが。それが過剰になれば、人間としての機能を損ねてしまう結果にもなりかねません。高齢者の方々を補助対象としてみること以前に一人の人間としてみることが大事であると感じました。(4年・八木永悟)

  • こみっとプレイスでの集合写真

  • つながるんるんサロンでのひとこま

千葉県香取市佐原のシビックプライドのまちづくりとサステイナブル・ツーリズム研修

「江戸優り」佐原はなぜ生まれたのか?

千葉県香取市佐原地区は、江戸時代に水運と商業で発展した町です。歴史的町並みの保存と活用をベースとしながら観光まちづくりを展開し、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けましたが、地域の力で復興し賑わいを取り戻しています。佐原に暮らす人々の地域に対するシビックプライド(地域住民の自分たちのまちへの誇り)は江戸時代から「江戸優り」と言われるほど高く、ユネスコ無形文化遺産に登録された「佐原の大祭」はその象徴ともいえます。
私たちは、NPO法人佐原アカデミアの研修スタッフとして、重要伝統的建造物群保存地区に指定された町並みを活かしたまちづくりや「佐原の大祭」などについて、様々な方から講義を受けながら、商店街の女性たちでつくる「佐原おかみさん会」主催の夏のイベント準備や運営に参加し、さらに学生からの提言をまとめました。
佐原のまちづくりの一環として近年開業し、世界中の観光客が宿泊するおしゃれなユースホステル(HOSTEL Co-EDO SAWARA)に滞在しながら、シビックプライドが今日まで継承されてきた理由を体感できたキャリアチャレンジでした(2年 後藤秋人)。

山梨県小菅村におけるサステイナブルな山村づくり研修

みんなの夢を集め、山村の明るい未来を考える

小菅村は東京から約2時間という位置にありながら、豊かな自然と源流地域ならではの文化をもつ村です。今回は「こすげ ゆめむすびプロジェクト」と題して、小菅村の観光・交流事業の担い手の方々にインタビューし、現在の取り組みと課題、将来への想いや夢・ビジョンを集め、分析し、可視化することを目標としたプログラムに参加しました。研修を通して、相手が話しやすい聞き取り調査の仕方の工夫、見やすいまとめ方の工夫などのスキルを学びました。短い期間ではありましたが、集めた意見をもとに自分たちで資料を作り上げたことに達成感も感じました。そしてなにより、小菅村のみなさまの将来への想いから、悲観されがちな過疎地域で希望をもって新たなことに挑戦することの大切さ、よりよい地域づくりに必要な精神を、現場で学ぶことができたのは素晴らしい経験でした。小菅村で楽しく充実した7日間を過ごさせていただいたことに大変感謝しています。(3年 伊藤木の実)

小菅村は東京から約2時間という位置にありながら、豊かな自然と源流地域ならではの文化をもつ村です。今回は「こすげ ゆめむすびプロジェクト」と題して、小菅村の観光・交流事業の担い手の方々にインタビューし、現在の取り組みと課題、将来への想いや夢・ビジョンを集め、分析し、可視化することを目標としたプログラムに参加しました。研修を通して、相手が話しやすい聞き取り調査の仕方の工夫、見やすいまとめ方の工夫などのスキルを学びました。短い期間ではありましたが、集めた意見をもとに自分たちで資料を作り上げたことに達成感も感じました。そしてなにより、小菅村のみなさまの将来への想いから、悲観されがちな過疎地域で希望をもって新たなことに挑戦することの大切さ、よりよい地域づくりに必要な精神を、現場で学ぶことができたのは素晴らしい経験でした。小菅村で楽しく充実した7日間を過ごさせていただいたことに大変感謝しています。(3年 伊藤木の実)

「川崎市中原区武蔵小杉における都市のサステイナビリティとコミュティ政策

タワーマンションのまちにこそコミュニティを!

川崎市の中原区役所地域振興課による約2週間のコミュニティ政策研修に参加しました。

今回のフィールドであった武蔵小杉エリアは再開発が進み、多くのタワーマンションが立ち並び、人口が急増しています。たしかに「住んでみたいまちランキング」で上位に入る武蔵小杉は、魅力も多い街ですが、私たちは、子供が遊べる場所が少ないのではないか、コミュニティ(人のつながり)が不足しているのではないかという問題意識を持ちました。

研修では、コミュニティの仕掛け人といえる地域のキーパーソンのみなさんにインタビューさせていただき、武蔵小杉への想いや自らのコミットについてお話を伺いました。そして、インタビューや法政通り商店街の祭りのお手伝いを通して気づいたこと、考察したことを、研修の集大成として「コスギプロジェクト推進会議」で発表しました。

タワーマンションのまちの持続可能性を高めるためには、人々が交流できる場作りをはじめとした、コミュニティに関するソフトウエアに力を入れることが重要であると学びました。武蔵小杉がどんな発展を遂げるのか、今後も積極的にこのまちに関わり、見守っていきたいと思います。(2年・皆川桃子)

首都圏の生活クラブ生協を通して協同組合の実践を学ぶ

 法政大学人間環境学部は、持続可能な社会のあり方を多様な学問領域から実践的に学んでいく学部です。生活クラブ生協協同組合は、数ある生活協同組合の中でも、食、エネルギー、福祉、労働などさまざまな領域において先駆的な活動を行っています。
 このキャリアチャレンジでは、「サステイナブルな暮らし」に向けたさまざまな実践を行っている生活クラブ生協を通じて、非営利・協同セクターの現在を学ぶことを目的としています。
 2020年2月から3月にかけて、首都圏の生活クラブ生協(東京 、神奈川、埼玉、千葉)で、協同組合の実践を学びました。4つの生活クラブ生協は、生活クラブ生協の運動理念は共通していますが、それぞれの単協の特徴もあります。参加者は、食・農・エネルギー・福祉などに関する生活クラブの実践を現場で学びました。

 受講者に対しては、以下のような課題を課し、首都圏の生活クラブ生協の方と発表会を行いました。発表ファイルについては、以下を参照してください。

【課題】生活クラブ生協の実践を現場で学び、生活クラブ生協が関わるさまざまな「社会の問題」の中で、あなたが関心をもった内容を取り上げた上で、以下の点を論じなさい。

1)なぜ、あなたがその「社会の問題」の内容に関心をもったのか?
2)その「社会の問題」を解決しようとする生活クラブの実践を評価(長所と短所)し、
3)その「社会の問題」を若年者層がどのようにしたら生活クラブをツールとして解決できるか(参加できるか)

 参加者の発表ファイルは、ここから見てください。

環境ツーリズムインターンシップinハワイ

  今回、私はハワイで最も歴史のあるマノア日本語学校で約2週間インターンシップを行いました。自分自身にとってこのインターンシップは、海外に住む子供たちに日本語をはじめ日本の文化や伝統を日本人の自分が直に伝えることで、少しでも日本について知ってもらい興味を持ってほしいという目的でハワイに行きました。また、日本の教育と海外の教育の違いや文化や習慣の異なる海外の子供と交流を行いたいという思いもあり参加しました。

実際にマノア日本語学校では、はじめに日本語学校に通う子供たちを迎えに行き、授業が始まるまでは、子供たちと遊び交流をしました。
下は幼稚園の子供から、上は小学校高学年までの子供たちが日本語学校に通っていました。そして、授業は学年ごとに実施され、クラスに参加してティーチャーズアシスタントを行いました。具体的にクラス内では、日本語や日本の歌について教えたり、模擬授業として、私自身は折り紙を教えました。また、定期的に日本の文化である、茶道や習字なども開催されていました。海外の子供たちは、自分が想像していたよりも授業中の発言が活発で、疑問に感じたことを質問したり、自分の意見を言おうとする姿勢が感じられ、積極的である一方、アクティブであるため子供たちの注目を集めて話を聞いてもらうことが困難でした。最終日には、子供たちに日本のことについてのプレゼンテーションを行いました。そこで私は、大阪のお笑いの文化とジェスチャーゲームを紹介し ました。自分の育ってきた場所について、はじめて外国の人に伝え知ってもらうという経験は、新たに日本の文化を学ぶ子供たちの新鮮な反応からもどこか楽しく嬉しいものであり、自分の文化を改めて認識することにもつながりました。

 ハワイは、多民族社会であるため、マノア日本語学校には、様々な国籍を持つ子供たちがお互いを差別することなく受け入れ、共に授業を受ける姿から共存社会というものを子供たちから学ぶことが出来ました。また、ハワイというフィールドに実際に出向くことで、ハワイの自然環境にも触れられ、そこで暮らす子供たちの日常の一部に実際に参加し、目にするということは、今回のキャリアチャレンジのプログラムであったからこそできた貴重な体験であったと考えました。初めの数日間は、なかなか子供たちになじむことが出来ず、どうすれば言語や文化、価値観などの異なる国の子と上手く交流できるか考える日々で悩みましたが、自分から子供たちの輪に入り、違う環境の中で交流を行っていくことで、他者である自分を受け入れてくれたことは、とてもうれしい瞬間でした。これは、自分自身苦手であった、自ら違う環境に突っ込み自分の殻を破ることが出来た瞬間でした。

日本語学校に向かう時の様子

 このマノア日本語学校のキャリアチャレンジから、自分の文化を異なる文化を持つ人たちと交流する楽しさや暮らす環境の違う他者への理解や興味も得られ、もっと日本の文化を海外に発信していきたいという思いも生まれました。また、マノア日本語学校では、自分の暮らす日本のことについて学んでいる子供たちがいるという嬉しさや先生の言うことはなかなか聞かないなど授業に対する態度といった日本の教育と海外の教育のギャップからのカルチャーショックを受けました。そして、子供たちの姿から自分には欠けている自分の感じたことを恐れずに伝える大切さを実感しました。
 ハワイのマノア日本語学校で過ごした約2週間の日々は、自分にとってもっと日本のことについて他の国の人に伝えたいと考えたり、海外の文化や教育について知りたいと思う機会になり、実際に自分がフィールドに行って、海外の子供たちと交流しお互い学び合うという経験は、特別な経験でありキャリアチャレンジに参加できたこと、多くの人との出会いや学び、発見に感謝しマノア日本語学校での日々をこれからの自分のスキルアップにつなげていきたいです。
(2年・杉本萌乃佳)

模擬授業で折り紙を教える

  • 授業風景(幼稚園生)

  • ~マノア日本語学校の先生方と インターン生~