2012年度

「またね」の重み FS石巻で最も心に残ったこと

2012年11月08日

2012年度

6日間、宮城県石巻市に滞在させていただいた。いま私が伝えたいことは、ボランティアの人々が「またね」と言って別れ、実際にまた会いに行く継続的な支援が、被災地の人々にとっての心の支援になるということだ。  
私は仮設住宅にっこり団地に住む中学生の女の子と仲良くなった。活動最終日の前日に仮設住宅でのお祭りにスタッフとして参加させていただき、夜の花火を見ているその女の子に明日東京に帰ることを伝えた。すると女の子から「またね」という返事が返ってきた。  
私はこれでこの子に会うのは最後かも知れないと思っていた。しかし、この子はまた私に会うことを望んでくれていた。
支援物資や瓦礫撤去をする私ではなく、私自身を求めてくれていることにボランティアとしてのあり方はまだ多様にあるのではないかと改めて考えさせられた。また会うことで生まれる互いの信頼が、被災地の方々が求めている支援へと繋がっていくと感じた。  
子供たちがボランティアの人と仲良くなってはいけないと言われている。仲良くなればその別れは子供たちにとって悲しいものになるからだ。その感情は大人であっても変わらない。継続的な支援をすることでまた会えたという喜びが心の支援にも繋がっていく。
「またね」という言葉には相手のことを再び会う日まで忘れないという意味が含まれているように思う。被災地の人々を決して忘れていないという想いを継続的な支援をすることで伝えていく。女の子の言った「またね」の言葉にはその願いが込められているように感じられた。

  • 女川町地域医療センターから見た女川町

  • にっこり祭りですいか割りに挑戦するにっこり団地の子供たち