2023年度実施フィールドスタディコース

地域資源を活用した持続可能性と都市部との関連性について考える

2023年度実施フィールドスタディコース

【担当教員:杉野 誠】

山形県は4つの文化圏(庄内、置賜、村山、最上)が存在し、それぞれ異なる特徴があり、様々な課題を抱えている。そこで2023年度のFSでは、①エネルギー・環境、②地域活性化、③1次産業(主に農業)について問題を設定し、活動を行った。当初は10名の定員でFSを行う予定でしたが、応募者が30名を超えたため、急遽定員を18名に増やすことになりました。
選考の際には、それぞれの問題意識・学年などを考慮し、各問題6名に絞り込んだ。さらに、各問題を2つのグループ分けを行い、事前学習を行った。事前学習では、6つのグループがそれぞれの問題に対するリサーチを行い、グループ報告を行った。そのうえで、訪問先での質問を出し合って、何を学ぶかを明らかにした。
FSは、3泊4日(8月7日~10日)行われた。初日は、山形駅に集合し、山形県農林水産部から担当主査からレクチャーおよび交流を行った。その後、やまがた市内で開催された花笠まつりに参加して、初日は終了した。
2日目は、朝から山寺・宝珠山立石寺を参拝し、村山地方の観光資源について学んだ。その後、尾花沢市に移動し、尾花沢市の取り組みについて学んだ(尾花沢市次世代エネルギーパーク)。さらに、『千と千尋の神隠し』のモチーフとして使われた銀山温泉の歴史について学んだ。
3日目は、最上川船下りを体験し、最上川の歴史(交易における重要性・災害・人口減少)について学んだ。その後、風力発電と関りが深い庄内町(ウィンドーム立川)を訪問し、風力発電について学んだ。最後に、庄内地方の観光資源である、丸池様および鶴岡市立加茂水族館を訪問し、環境保護および生物多様性について学んだ。
最終日は、飯豊町(置賜地方)を訪問し、バイオガス発電所および地域活性化について学ぶ予定でした。しかし鶴岡市から飯豊町に向かう途中、バスのタイヤがパンクしたため、新電力の取り組みおよびバイオガス発電所の詳細を学ぶことができなかった。一方、地域活性化について、移住した方の経験や移住支援などの取り組みについて学んだ。
現地での学びが終了してから、オンラインでの事後学習を行い、山形県の課題に対する取り組み方法についてあらためて議論を行い、最後はそれぞれの問題意識に基づいた山形県のPRを一人一人行った。
今回のFSでは、山形県の主要部をすべて周り、それぞれの地域での課題および課題解決の取り組みについて深く学ぶことができた。連日猛暑の中、また長距離でのバス移動があり、参加者の体力・体調管理が難しかったと感じた。しかし教室では得られない学び(肌で感じる)が多くあったと思われる。この経験を今後の人間環境学部での学びおよびキャリアに生かしてもらえたらと思います。