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【BE Active ~法大生の挑戦~】楽しむ姿勢を大切に、観客と一体となって笑いをつくる(第21回全日本学生落語選手権「策伝大賞」優勝 早瀬 太亮さん)

  • 2025年11月18日
  • 学生
  • 広報誌「法政」
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緊張の先にある「楽しむ落語」を求めて

今回は、法政大学落語研究会に所属する早瀬 太亮さん(文学部)を取材。大学1年生から落語の学生全国大会に出場したり、老人ホームや子ども向けのイベントなど地域のさまざまな場所で落語を披露したりしています。

もともと小説や伝統芸能に興味があり、文学部日本文学科に進学した早瀬さん。たまたま見た落語研究会の落語がとても面白く、心惹かれるままに加入したものの、1年次は部員2人という厳しい状況で廃部の危機にも直面。そんな中参加した全日本学生落語選手権「策伝大賞」で、3位に入賞。ですが、審査員の桂文枝師匠とお話しした際は、恐縮のあまり、うまく返すことができず……。もし2回目があればもっと楽しんで臨もうと強く決意したと教えてくれました。

全国大会3位入賞をきっかけに、さまざまな寄席に呼ばれるように。落語研究会にも少しずつ仲間も増えて、気づけば数十人規模にまで成長。そして、「何よりも楽しむ姿勢が大切」という思いを胸に挑んだ2年次の「策伝大賞」では、全国236名が参加する中、見事優勝を果たします。「出番が終わった後、審査員の立川志の輔師匠が『第一声から楽しさが伝わってきた』と言ってくださったことは忘れられません。その後もテレビの密着や新聞社の取材があり、まさに夢のような一日でした」。一方で、日本一になってからは、「私の落語を見て、『落語はそんなに面白くないな』と思わせてはいけない」と感じ、これまで以上に責任感を強く抱くようになったそうです。

「落語は座布団の上で、一人で演じるものに見えますが、私は『みんなでつくるもの』と考えています。自分が出場したときを振り返っても、たくさんの人に支えてもらえたなと、改めて実感しています」。全国大会でさまざまな地域の学生や職員と交流する中で、「教育の現場で働きたい」と強く思うようになったと早瀬さん。「好奇心の赴くままに挑戦すれば、人生を変える出会いが訪れる。これからも未知の分野に挑戦していきたいと思います」と今後への抱負を語ってくれました。
 

(掲載先:広報誌「HOSEI」2025年10・11月号)

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