キャリアセンター長 佐野 嘉秀
法政大学のキャリアセンターは、2005年に就職部から組織体制をあらためるかたちで設立され、すでに20年以上、教職員協力のもと学生のキャリア形成に向けたサポートを行ってきました。
第1に就職活動に関わる支援として、3年次からの就職ガイダンスに加え、インターンシップや学内での企業説明会、卒業生による相談会などの多様なプログラムをつうじて就職機会につながるサポートを行っています。また新入生キャリアガイダンスをはじめとして早い段階から就職活動に備えるサポートも行います。
さらに個別相談の制度により、学生各人が直面する進路や就職に関する課題に向き合っています。「何をしたらいいかわからない」という初期の質問から「面接練習をしたい」「エントリーシートを見てほしい」といった具体的要望まで広く対応してサポートしています。
第2にキャリア教育にも力を入れています。「キャリアデザイン入門」と「キャリアデザイン応用」の2つの科目をもうけ、1年次からのキャリア教育を展開しています。このうち「入門」では大学でのすごし方と社会で働くということについて、一緒に考えることで、学生生活が有意義となるよう支援します。さらに「応用」は自身のキャリアデザインのあり方や計画的行動について多面的に考察することを目的とします。
法政大学で学ぶみなさんは、これから長いキャリアを歩むことになります。大学生としての就職活動はその出発点に位置します。これにつづく様々な転機で、仕事や働き方、生活に関する多様な選択肢の前に立つことでしょう。その際に何を選んでいくかの積み重ねが自身のキャリアをかたちづくっていきます。
キャリアセンターでは、そうしたキャリアが良いものとなるよう、就職活動への支援により助走をつける手だすけをするとともに、キャリア教育をつうじて、これからの長いキャリアの羅針盤となる考え方や関心、知識を広げる取り組みをしています。
卒業生の多くが就職する民間企業ではいま、自社の魅力を高めて人材を確保するために、職種別採用のほか、企業内の異動に本人の意向を反映させる仕組み、育児・介護・社会的活動と仕事を両立しやすい短時間勤務制度など、仕事や働き方を各人が選択する機会を広げています。さらに中途採用にも積極的です。公務の世界も民間企業との人の行き来が見られるようになりました。こうしたなか転職の機会も広がっています。全体としてキャリアの選択肢はますます多様化しています。自由が広がるぶん判断に迷う場面も多くなるでしょう。
就職支援もキャリア教育も、このような社会の変化に対応できるよう不断に見直していくことが求められます。その際にはもちろんキャリアの担い手である学生のみなさんのニーズを取り入れることが大事です。法政大学のキャリアセンターの変わらない社会的使命は、全国に先駆け、学生と教職員が一緒になってキャリア教育・支援をつくっていくことにあります。これまでわれわれは、その実績を積み上げてきました。しかしまだ道半ばです。これからも新しいキャリア教育・支援の開発につとめていきます。
佐野 嘉秀