2013年度

福島南相馬地域におけるNPO並びに中小企業の活動支援とインターンシップ

2013年度
申請教員 テーマ
福島南相馬地域におけるNPO並びに中小企業の活動支援とインターンシップ

1.目標

震災後の福島では700超のNPOが創設され、また操業を再開する中小企業も増えつつある。こうした団体では、原価管理や簿記システムに割く人的・時間的資本が少ない場合が多いが、助成金の申請や融資申請など、会計知識は必要とされている。他方、本ゼミの学生は会計学を学んでいる。簿記1級に合格するなど学習は順調だが、知識の実践の場が少ないことに不安を感じている。加えてゼミ生の1人が福島出身であるため被災地への関心が高く、自分達に出来る支援を模索している。こうした問題意識に基づく本活動は、学生の知識実践と被災地の復興支援という2つの目的を持ち、それぞれ教育的観点と社会貢献の観点から意義のある活動である。

2.内容・計画

(1)会計ワークショップの共催
現地NPOや中小企業向けの会計ワークショップを開催。内容は原価管理収支報告書作成アドバイス等。講師とアシスタントを学生が担当。協力団体としてNPO法人Bridge for Fukushimaに、現地NPOや中小企業への告知・集客への協力を依頼する。実施時期は8月を予定。

(2)NPOにおける問題解決型インターンシップ
ゼミ生のうち特に今回の課題に対して関心の高い6名(名簿参照)が(1)に加えて現地NPOで5日間、会計的観点からコンサルテーションを行う。内容として、原価管理、資金管理、記帳ツールの整備などを想定。協力団体を通じて受入先NPOを募集する。受入先候補として、南相馬市松浦港で水産加工を行う「相馬はらがま朝市くらぶ」等が内定。時期は9月~11月を予定。

(3)報告会ならびに被災地見学ツアー
(1)ならびに(2)の成果を、現地NPOならびに(2)不参加の2年生と共有するための報告会を開催。また、ゼミ2年生も含めたゼミ生全体で、被災した街の見学と復興に向けて頑張るNPOや企業訪問を組み合わせたツアーを行う。実施時期は10月~11月を予定。

年間スケジュール
5月 協力NPOとプログラム内容を作成(5月15日に既に打合せを開催)。
6月下旬 (1)の内容を決定、教材作成。
7月 (2)の受入先決定。事前調査実施。
8月 (1)会場手配(賃借料)、教材印刷、実施。
9~11月 (2)実施。
10~11月 (3)実施。
12月 学内プレゼン大会発表。
翌2月 活動報告書最終版作成、本助成へ提出。活動報告書をホームページで公開。

3.成果報告方法

報告書の作成、学内プレゼン大会での発表、現地報告会の開催を通じて広く成果報告を行う。参加学生の4年生(3名)は、本プログラムを基軸に卒業論文を執筆する予定である。作成した報告書と卒業論文はゼミのホームページ(新規ゼミのため作成中、6月完成予定)でも公表する。

4.達成指標

【内容・計画】の記載に沿って示す。(1)についてはワークショップ参加人数(目標20団体)と参加者アンケートの満足度評価(100点満点、目標60点)。(2)については受入先NPOへの事後アンケートの評価(100点満点、目標80点)。(3)についてはゼミ生以外の報告会参加人数(目標40人)。