2023年度

法政大学の歴史・文化・個性を伝えるHOSEIミュージアム

2023年度

「法政大学ってどんな大学?」その答えはHOSEIミュージアムにあります。2020年4月に開設されたHOSEIミュージアムは、各キャンパスの展示空間とデジタル空間をつなぐネットワーク型のミュージアム。このネットワークの中核となるのが市ケ谷キャンパス九段北校舎1階の「ミュージアム・コア」です。コアの空間は「大学史ゾーン」と「テーマ展示ゾーン」で構成されています。大学史ゾーンでひときわ目を引くのは高さ2mのデジタルサイネージ4台(❶)。サイネージに流れるサムネイルの画像をタッチすると、現在活躍する学生・卒業生・教職員や本学の歴史を形づくった人物のエピソードを知ることができます。例えば創立者3名が1880年に本学の前身「東京法学社」を設立した時、彼らはなんと20代の若者でした。

❶HOSEIミュージアム・コアのデジタルサイネージ

❶HOSEIミュージアム・コアのデジタルサイネージ

小金井キャンパス西館1階にあるのは「ミュージアム・サテライト小金井(STEAM)」です(❷)。「STEAM」はScience,Technology,Engineering,ArtsandMathematicsを意味し、サテライト小金井に足を運ぶと、本学理工系教育・研究の歴史と個性を見渡すことができる空間となっています。デジタルアーカイブでは貴重な学術資料やコレクションを閲覧することができます。「歴史」「テーマ」「人物」「コレクション」などのカテゴリーごとに資料が一覧表示され、「法政大学卒業アルバム」コレクションには外濠と神楽坂を根城とする昔の学生たちの姿が生き生きと写し出されています(❸)。ミュージアムではオンライン上の展示も強化しています。本学を知り、学べる計10本の映像制作・配信を開始し、いまご覧いただける2本のうち1本目は「『腕力世界』から『法律世界』へ―東京法学社の創立」と題し、自由民権運動のうねりの中、東京神田で誕生した本学の草創期を紹介。2本目の「『自由と進歩』の精神―法政大学における学風の形成」では、本学の学風のルーツに迫ります。今回紹介したほかにも、市ケ谷キャンパスにはミュージアム・サテライト市ケ谷(BT・外濠)があります。本連載では今後、HOSEIミュージアムの所蔵品や史資料を基に、法政大学の歴史・文化・個性をひもときます。

  • ❷サテライト小金井

  • ❸神楽坂に並ぶ学生たち(1932年ごろ)

  • ❸神楽坂に並ぶ学生たち(1932年ごろ)

制作協力:法政大学 HOSEIミュージアム事務室

(初出:広報誌『HOSEI』2023年4・5月号)