| 氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
|---|---|---|---|
| 黒沼 蒼天 | デザイン工学部 | システムデザイン学科 | 4 |
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定まった形のないものが魅力的に見えることを伝える目的で制作した。幼い子供でも直感的にインタラクションを体験できるように設計した。
LEDテープライトとコットンを組み合わせることで光が不規則に反射・透過し、定まった形のないものとして体験者のもとに届く。また、音に反応するというインタラクティブ要素を加えることで光と対話しているような体験を創出した。小学校での展示ということもあり、小学生が持つあり余るパワーを声(音)に換えてもらうことができた。より直感的なインタラクションを用いることで子供でも楽しめるような作品にした。この作品を通して、自然界や人間社会の中にある不安定で美しいものに興味を抱いてくれることがあれば嬉しく思う。
TouchDesignerを用いて音を検知し、LEDテープライトを制御。制御にはDMXというプロトコルを使用し、通信方法はArt-net。TouchDesignerに動画を読み込み、そこからRGB情報を取得することでLEDテープライトの色を決め、光らせている。例えば、一定以上の音量の人の声を検知するとTouchDesignerに読み込んだ動画が再生され、それに伴うRGB情報がLEDテープライトのコントローラーに送信される。
音に反応して光る、色が変わる、照明が流れる機能を持ったLEDテープライトそのものは数年前からキット販売されており、それらを使えば、音声だけでなくwifi接続したスマホを介してアプリで照明をコントロールすることは可能である。そういう意味では、本作品のLEDテープライトの仕掛けそのものには新規性は少ないかもしれない。それにも関わらず本作品が評価されたのは、LEDテープライトによる演出を小学校のイベントで子供たちに体験できる形で提示した点にある。従来のカラオケボックスやクラブハウス等での派手なイルミネーションではなく、音声に反応する演出ツールとしてLEDテープライトの使い道に新たな可能性を感じさせた点が評価されたと思う。今後は、様々な音入力に応じて点滅方法や色調を変えて動きを表現するなど、設置する場面に合わせて複雑な制御ができるようにさらに進化させていくことを期待したい。