| 氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
|---|---|---|---|
| 峰岸 咲希 | デザイン工学部 | システムデザイン学科 | 2 |
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一年を彩る行事や季節のモチーフを、一筆書きでつなげて円環にしました。始まりと終わりが繋がる構図で、途切れることのない時の流れを表現しています。
私がこの作品で表現したかったことは「時の流れ」です。私は以前、時間はただ単調にあっという間に過ぎていくものだと感じていました。しかし振り返ってみると、日常は単なる直線ではなく、複雑に絡み合った出来事の積み重ねでできています。偶然の出会いや出来事がつながり合い、人生を豊かにしています。そんな「時の流れ」を、一見シンプルに見えながら複雑に入り混じる「一筆書き」で表現しました。
作品には線の始まりも終わりも存在しません。どこから見ても、そこがあなたの「始まり」になります。人生における「始まりの時」は人それぞれで、遅いということはないという思いを込めました。誰もが自分のペースで人生を描き始められる、その自由さも感じてもらいたいです。また、全体を円環にすることで、時間の循環性を表しました。四季や行事が毎年巡ってくるように、時間は直線的に消えていくだけではなく、繰り返す中で変化を伴いながら積み重なっていきます。その中にこそ人の営みの豊かさがあると考えています。
私はこの作品を通して、日々の時間をただ「過ぎ去るもの」として受け流すのではなく、その複雑さや豊かさを改めて感じてもらいたいと思います。
レイヤーを分けて下に円のガイドを描き、全体が円環としてまとまるようバランスを調整しながら描き進めました。また、描いている途中で線のサイズ感に違和感が出た部分は、拡大縮小ツールを使って細かい調整を行いました。直接的な技法としてではなく、ガイド作成や全体の位置関係を確認するための補助としてデジタル技術を活用しています。