氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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高場 正大 | 人間環境学部 | 人間環境学科 | 4 |
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未来での文明の進歩と後退や、地球環境の変化を想像し、それをポップに描くのが作品の趣旨です。作品中の孤立無援に生きる「未来人」の断片的な生活描写から、現在の環境、テクノロジー、文化の未来への影響を各々に想像させる作品づくりを目指しました。
私は、近年見られる先進国の少子化傾向や、人の代替となるロボット産業の成長から、文明の発達により、将来、人類は少しづつ減少向かう時が来るのではないかと想像しています。そのため、「高まる酸素濃度」というタイトルにする事で、酸素を消費する人類の減少を暗に意味させました。また、人類史が始まる以前の時代は、酸素濃度が現在よりかなり高い時があったそうです。この事実から、タイトルには、現在からはるかに離れた時代を描いているという意味も持たせています。
作中に登場する孤独な「未来人」は、所持する二足歩行ロボットに乗って、町を転々とし、人間のいる集落を目指しています。登場した二足歩行ロボットは、電気と、水素エネルギーのハイブリッドで動きます。作中では、EV充電スタンドで充電した電池をロボットに挿入し、稼働させ、大量の水蒸気を排出させるカットを入れています。またロボットは知能を持ち、「未来人」と共に人の集まる場所を探しています。作品は、進んだテクノロジーを持つ一方で人の暮らしていないやや退廃的な未来像を意識しながら作られています。
作品におけるアニメーション部分には、CLIP STUDIO PAINTというデジタルペイントソフトを使用し制作しました。また描いたアニメーションのカットを一つの動画として、繋げる動画編集の過程では、Final cut proという動画編集ソフトを使用しました。描いた物をよりイメージに近づけるため、映像の間に特殊なエフェクトやトランジションを加えたり、絵の彩度や明度等の調整もこのソフトで行いました。