亡命した科学者が秘密裏に壊れた戦闘用ロボットを修復しているといったコンセプトのもとに制作しました。
今はまだ動くことはできないが、廃墟風の研究室の中で静かに復活のときを待っている感が出るように薄暗い雰囲気感を演出しました。ロボットのデザインも全て自分で行っています。
ロボットの過去の戦闘で傷つき、ボロボロになった装甲を表現するためのモデリングとテクスチャリングの作業には特に注力しました。テクスチャではランダム感が出るように全体的な傷や汚れをつけ、塗装の禿げた感じも再現しました。その後バランスを見ながら、傷がつけられそうな箇所に大きめの傷をつけました。モデリングの段階でも、あえて腕やコードなどを千切れた形状にしたり、一部の装甲を壊して本来ロボ内部にあり、外から見えるはずのない部品を見せることによって、壮絶な戦いを経て今に至るということが見た人に伝わるよう意識しました。また、平和になった国で追放された悪の研究者が、再び最強のロボを復活させ世界に混沌をもたらそうとしている、というテーマがあったので恐らくどこかの地下で秘密裏に研究しているだろうと思い、焦点距離の影響でぼかしてしまっていますが、背景には薄暗い廃墟風の地下室を作成しました。ロボットのデザインに関しては、穴やコード、小さな部品を多用し、また前述した通り装甲を壊して背骨や胸部分などの内部の部品を見せることによって、見る人を飽きさせないようにしています。
全て3DCG上で制作しているため、デジタル技術を用いた場所は作品の全てにおいてです。MAYAを用いたモデリングから始まり、Substance Painterでのテクスチャリング、そしてAfter effectsとphotoshopでコンポジットを行いました。