お知らせ

【Message】大きく成長させてくれた場所

  • 2022年09月15日
お知らせ

経営学部経営戦略学科4年
体育会野球部 主務
宮本 ことみ さん(Miyamoto Kotomi)


Messageでは、「自由を生き抜く実践知」を体現している学生の声を届けます。

三つ上の兄が野球をしていたことがきっかけで、幼い頃から野球が身近にあり、高校、大学と野球部のマネージャーをして、もうすぐ7年がたとうとしています。高校は法政大学の付属校で、学校行事の六大学野球応援で、「東京六大学野球」の規模の大きさに圧倒された記憶が今でも鮮明に残っています。その日から今日までひたむきに突っ走ってきましたが、今振り返ると多くの試練がありました。

その中でも特に大きく感じたのは「性別の差」です。創部107年を越える伝統のある法政大学野球部ですが、女性が「主務」という統括ポジションを務めたことは一度もありませんでした。私自身、組織力を強化するためには、男女差を解決することが必要だと思い、自ら声を上げ、組織改革に努めました。そして今日、主務として活動していることは私にとって大きな財産であり、今後の野球部に少しでも何かを残すことができたらうれしく思います。

主務になった今は「日本一にふさわしいチームとは何か」を日々考え、活動しています。また、何事にも前向きな考え方を心掛けています。以前、先輩から「野球を経験していない私だからこそ見える視点がある」と言っていただいたことがありました。今までは野球を経験していないことに引け目を感じていましたが、この言葉をいただいたことで、自分の考え方の幅が広がったように感じます。なかなかうまくいかないことも多く、悔しい思いが絶えない毎日ですが、ラストシーズンを笑って終えられるよう、今は必死に活動に取り組んでいます。

今回、執筆を引き受けさせていただくにあたり、この野球部での経験を通して、伝えたいことがあります。新しいことを始めるときには、必ず困難が待ち構えています。それは反対意見や環境などさまざまで、どうしても覆らないこともありました。しかし、大切なのは「今の自分に正直に行動すること」だとこの4年間で確信が得られました。また「自由と進歩」の法政大学だからこそ、それがかなえられるものであってほしいと心から願います。私はあと半年ほどで引退を迎えますが、後輩たちには絶えず野球部を進化させていってほしいと思います。

最後になりますが、今後とも法政大学、法政大学体育会、そして野球部をよろしくお願いいたします。

(初出:広報誌『法政』2022年8・9月号)