空の世界へ飛び立てる場所

私たち航空部員はグライダー（※１）に乗って、誰よりも空を自由に飛ぶパイロットです。

入部した理由は飛行機にもともと興味があったからではありません。大学１年生の春に体験搭乗会でグライダーに乗せてもらい、空の世界へと足を踏み入れることに大きな衝撃を受けました。そこからグライダーの魅力にとりつかれ、飛び続けています。

下級生の頃は、自分が人より上手くなることばかりを考えていましたが、学年が上がるにつれて部全体のことを考えるようになりました。部を統括し運営していく難しさ、上手くいかないなりの面白さなどがあり、部員も文理問わずに在籍していますので、今まで出会ったことのないような人たちと密に接することができます。操縦を教えてくれる教官方は20〜70代のOB・OGの方々なので大人との付き合い方、マナーなどを教えてもらうことがよくあります。また当部のOGで、大学の航空部を題材にした漫画『ブルーサーマル』（※２）を描かれている小沢かなさんという方がおり、この漫画を読んでいただけると当部のことがよく分かると思います。

主将として注意していることは、いろいろなことを自分一人で決めずに、同期や後輩と相談しながら決めることです。時には教官方からアドバイスを貰いながら運営し、偏った考え方にならないように多くの人の意見を聞き、取り入れるようにしています。

当部は2017年３月に開催された全日本学生グライダー競技大会で初めて総合優勝しました。この流れを絶やさないように自分の技量、知識を研磨しつつ後輩の指導に当たっていきたいと思っています。自分の学んだ全てを後輩に伝え、仲間と共に大会連覇を目指します！

新入生の保護者の皆さまなど、航空部に入部する上で心配ごとが絶えないと思いますが、法政大学航空部は国内大学の中で最も古い歴史を持ち、もうすぐ90周年を迎えます。そして創立以来、無事故を誇っています。これは先輩方の培ってきた経験や良好な組織構造によって保ち続けられているものですので、安心してお任せください。

※1　グライダー…エンジンを装備していない滑空機

※2　コミックバンチweb ／ブルーサーマル ̶青凪大学体育会航空部̶
本文内で紹介のあった航空部OG小沢かなさんの連載コミック最新刊『ブルーサーマル̶青凪大学体育会航空部̶4巻』（新潮社）が5月9日に発売されました。同作品は、下記コミックバンチwebでも一部を読むことができます（隔週水曜日更新）。