研究活動に関する情報

研究所・センターごとの研究目的

研究活動に関する情報

1.大原社会問題研究所

大原社会問題研究所は、1919(大正8)年2月に岡山県倉敷の富豪・大原孫三郎によって創立された。大原氏は倉敷紡績などの事業を営むかたわら社会事業にも積極的に取り組んだ。その後、1937年に東京に移転し、戦後、1949(昭和24)年7月に法政大学と合併し、法政大学大原社会問題研究所となった。

当研究所の使命は、創設者大原孫三郎の「社会問題の研究にはその根本的な調査・研究が必要である」との高邁な理念を継承・具体化することである。そのために4つの柱を立てている。

第1の柱は、学内外の専門家からなる研究会・研究プロジェクトを中心とした研究活動である。現在11の研究会・研究プロジェクトが活動している。第2の柱は、研究所を専門図書館・資料館として充実することである。研究所は、カール・マルクス『資本論』初版(1867年、マルクスのクーゲルマン宛ての献辞入り)、アダム・スミス『国富論』初版(1776年)、ヨハン・ズュースミルヒ『神の秩序』初版(1741年)、エルツバッハー文庫などの数多くの稀覯書、さらに協調会文庫、向坂文庫、近藤文庫(堺利彦関連資料)などを所蔵している。第3の柱は、情報学術センターとなることである。研究所は、『日本労働年鑑』(2020年度で90巻刊行)、月刊誌『大原社会問題研究所雑誌』、Webサイトの充実をはかっている。『大原社会問題研究所雑誌』は学界でつねに高い評価を得ており、投稿論文を通じた、社会・労働関係の若手研究所の登竜門となっている。第4の柱は、研究所を国際的な情報発信と国際交流の場とすることである。研究所はWebサイトを通じた戦前のポスターや画像資料の提供の他に、ほぼ毎年国際会議/国際講演会を開いている。

研究所は、2019年に100周年を迎え、2019年3月に大原社会問題研究所創立100周年・法政大学合併70周年記念シンポジウムを開催した。今後も、法政大学の付置研究所として自らの評価を高めるよう努力するとともに、法政大学の評価を高めることを念頭におきつつ活動している。

2.日本統計研究所

法政大学日本統計研究所は、第二次世界大戦中に日本銀行内部に設置された国家資力研究所をその前身組織としている。戦後は大内兵衛氏を委員長とする統計委員会によるわが国の統計再建を研究面でサポートし、統計の近代化に大きく貢献した。このような歴史を継承しつつ、わが国でも極めてユニークな統計専門研究所として、a.国際機関および各国の統計制度・統計政策の研究、b.国際統計・国内統計・地方統計の検討、c.調査の実施、d.統計の利用・加工による研究、といった分野で広範な研究活動を展開してきた。

本研究所は、社会貢献を第一義的な研究の理念として研究活動を展開しており、得られた研究成果は、わが国の政府統計の制度設計の際の第一級の専門的情報として活用されている。2006年にはこのような活動が評価され、わが国統計界の最高の栄誉とされる大内賞を授与された。

本研究所の社会貢献としては、海外の統計専門家をわが国に招聘して国際ワークショップを年2回開催して、海外における最新の統計制度をわが国に紹介したことがあげられる。とりわけ、 それまでわが国ではよく知られていなかった ビジネスレジスターに関する国際ワークショップを開催したことは、わが国のビジネスレジスター(事業所母集団データベース)の整備・拡充につながった。さらに近年は、政府統計における産業連関表から供給・使用表への移行を見据え、その基盤となる統計制度の整備につながる研究を展開するとともに、これまで作成されたわが国の産業連関表のアーカイブを構築する取り組みを行っている。また、学部生向けに卒論・レポート作成のための統計利用コーナーを設けるなど、統計活用推進のための活動も行っている。

3.野上記念法政大学能楽研究所

野上記念法政大学能楽研究所は、「能研究と発見」などの著書によって知られる元法政大学総長野上豊一郎博士の功績を記念し、1952年(昭和27)4月に創設されました。

能楽研究所の目的は、中世に生れた日本の古典芸能であると同時に現代に生きる演劇の一翼を担う能楽(能・狂言)の歴史的変遷を調査・研究するとともにその芸術性を解明し、蒐集した蔵書資料を公開して、能楽研究の発展と能楽の振興に寄与することにあります。

研究所の第一の特色として、室町時代から現代に及ぶ膨大な数の能楽資料を所蔵している点があげられます。研究所では、設立当初から、研究の基礎となる関係資料の整備と蔵書の充実に力を注ぐとともに、豊富な文献資料を公開して、能楽研究に、あるいは舞台活動に寄与してきました。近年、能楽は、国内はもとより国際的にも注目されており、能楽研究所は60余年の歴史を踏まえつつ、能楽研究の世界的拠点として、今後も様々な活動を展開していきたいと考えています。

4.情報メディア教育研究センター

情報メディア教育研究センターは、大規模情報システム、情報メディア教育システムの研究開発を推進し、情報メディアを活用した教育の企画・立案・実施の支援及び業務への支援を行うことにより、メディア基盤に係わる教育・研究の発展と情報技術の活用を図ることを目的として設置され、次に掲げる事業を行っています。

a.大規模情報システムと計算科学の総合的な研究及び調査に関すること。
b.教育支援システムの研究及び開発に関すること。
c.情報メディア教育の普及、指導に関すること。
d.多様なメディアを高度に利用して行う教育の内容、方法等の研究及び開発に関すること。
e.a~dに関する教育の企画・立案及び支援に関すること。
f.a~dを通じた社会連携及び社会貢献に関すること。

5.沖縄文化研究所

沖縄文化研究所は、沖縄が日本に復帰した昭和47(1972)年の7月に設立され、以来現在まで48年にわたり沖縄研究の拠点として研究成果を蓄積し、また研究者養成の場として着実な実績を積み上げてきました。本土にある大学の付属研究所で、沖縄・奄美地域の歴史・文化・言語・社会を研究する常設施設は本研究所が唯一のものです。

本研究所の設置の理念・目的は、独自の風土と固有の歴史を持つ琉球・沖縄の文化を、その周辺地域の文化との比較研究も視野に入れながら、人文・社会科学の多くの領域から、高度な学問水準において明らかにすることにあります。琉球・沖縄文化を研究する海外研究者が増加しており、本研究所が、国の内外を結ぶ沖縄研究の情報ネットワークの要の役割を果たすことも重要な目的のひとつです。また、研究の現状に鑑みれば、沖縄の日本復帰に端を発した沖縄研究の盛行も一段落し、数多く蓄積された過去の研究史の徹底的な見直しと、その上に立った新たな研究領域・研究課題の設定とそれを担う若手研究者の養成も、現在の本研究所に課された大きな役割になっています。

2009年から開始した年間27回にわたる「総合講座・沖縄を考える」は、研究所の研究員等を講師として、2019年度は約300名余の本学学生及び学外の一般人を対象に開催していますが、私たちはこれを、新しい世代に沖縄研究を引き継ぐための重要な役割を担う講座と位置付けています。

6.スポーツ研究センター

スポーツ研究センターは、1976年に「体育研究センター」として設立され、その後「体育・スポーツ研究センター」を経て、2013年に現在の名称となった。

スポーツの振興及びスポーツ科学の調査・研究を目的として、健康科学や福祉工学との歩み寄りといった新しい研究領域を開拓している。同時に研究紀要の発行、各キャンパスの体育館にトレーニング実践の場としてのトレーニングルームの設置・運営、スポーツの公開講座の実施、行政・企業とのコラボレーションによる地域社会スポーツの振興等に取り組んでいる。

7.ボアソナード記念現代法研究所

本研究所は、「日本近代法の父」として知られ、本学に多大なる貢献をされたボアソナード博士(以下、博士)の名を冠した大学附置の研究所として、1977(昭和52)年に創設された。本研究所は、博士関係の文献・資料を収集することを目的の一つとしている。また、既存の法律学の枠組みでは解決が困難となっている複雑な事象に対し、現代的な視点から学際的アプローチをすることによって、当該事象の抱える問題の本質へと接近し、現実的かつ妥当な解決策を提示することも目標としている。

それらの目的を達するために、現在、5部門の研究分野を設定し、年度ごとに幾つかの研究プロジェクトが推進されている。 調査内容・研究領域は、

(1)都市法、(2)社会法、(3)国際関係、(4)現代法システム論、(5)法史学

である。

参加研究者は、本学法学部の教員をはじめとして、関連のある他学部の教員や学外研究者を加え、複合的・総合的な見地から研究が進められている。

8.イオンビーム工学研究所

法政大学100周年記念として、「原子核物理」と「半導体材料関連物質」研究を融合した私立大学最初の小型加速器を利用した研究所であり、建学以来培われてきた「自由と進歩」の精神をもって何事にも絶えず挑戦し、新しい伝統を創造し続け、激動する21世紀の難局を打開できる「自立的で人間力豊かなリーダーの育成と時代の最先端を行く高度な研究」を行い、教育と研究、「イオンビーム工学技術」を社会に還元することを通じて「持続可能な地球社会の構築」に貢献 することを目的としています。

9.比較経済研究所

比較経済研究所の目的は、日本および諸外国とりわけ東・東南アジア地域の経済について国際比較の観点を重視して、包括的な研究を遂行することにあります。本研究所は1984年に設立され、今日まで多くの優れた研究成果を発表してきました。21世紀に入り、経済のグローバル化、各国経済の相互依存関係は著しく進展しています。また日本経済は近年アジア諸国との連携が一層深まっております。したがって、日本を中心とする各国経済の比較研究の分野に独自の領域の開拓を目指す本研究所の果たす役割は従来にも増して重要になってまいりました。

本研究所は法政大学の研究者を中心に、内外の専門家からなる共同研究チームを組織して、創造的な研究プロジェクトを推進しております。またその成果をもとに、国内外の研究機関や研究者との研究交流を深めたり、研究成果を広く社会に還元することにも積極的に取り組んでまいります。

10.イノベーション・マネジメント研究センター

法政大学イノベーション・マネジメント研究センターは、産学官の連携をはかり、イノベーションに関する学術交流と研究の促進、それら成果の公表を目的としています。そのために、内外のイノベーションに関する図書・資料(経済、経営、会計関係の図書・資料を含む)の収集、整理、公開利用を行うとともに、収集した図書・資料の活用、各種研究プロジェクトの立ち上げやそれらの成果の公表支援を通じて調査・研究の向上に寄与しています。

本研究センターは、2004年1月に法政大学産業情報センターから改組・改称されました。1986年4月に設立された産業情報センターの基本コンセプトは、産業、経済、経営関係の資料収集と研究活動体制の確立を目的としたデポジット・ライブラリー(保存図書館)でした。社史をはじめ、官公庁、シンクタンク、企業及び学術研究機関の発行する「定価の定められていない資料」の収集を目的として、ハーバード大学のベーカー・ライブラリーを模範として設立されました。

その後、イノベーション・マネジメント研究センターは、インダストリー(産業、industry)、インフォメーション(情報、information)、イノベーション(革新、innovation)という三つのiを研究する組織として転換を図るべく、以下のような新たな取り組みを行っています。グローバル化が進展する今日にあって、イノベーション・マネジメントに関する先端的研究の取り組みを進めるとともに、国内有数の規模を誇るデポジット・ライブラリーとしての機能はそのまま引き継がれています。

  1. 世界各国のイノベーション関連動向の分析、すなわち、企業家論、経営革新、組織変革、地域経済、ロジスティックス、ベンチャーファイナンス、国際経営などに関する研究の推進と国際的学術交流の推進。
  2. 上記の目的に一致した学術雑誌『イノベーション・マネジメント』(英文タイトル、Journal of Innovation Management)の刊行及びワーキングペーパー、書籍の発行。
  3. 産学官連携活動、社会貢献活動の為のコンソーシアム及び研究プログラムの推進。
  4. シンポジウム、ワークショップなどの開催による国内・国際的な研究交流の推進。
  5. 公開講演会、公開講座、受託研究などによる社会貢献活動と教育研究。

具体的な取り組みの第一は、2003年度より、レフェリー制度を導入した学術雑誌『イノベーション・マネジメント』を企画編集し、2004年5月にNo.1を発刊したことです。2005年3月発行のNo.2以降、毎年一号を発行し、2020年3月にNo.17を発行しました。学内にとどまらず、広く学外からも論文を公募して、専門家による査読を行い、優れた論文を掲載することによってイノベーション研究の拠点形成を目指しています。

第二は、ホームページによる最新の情報発信です。2004年11月には、本研究センターの「理念」、「設立にあたって」、「研究の必然性」をはじめ、本学の付置研究所としての概要や活動内容、研究成果としての刊行物リストや、資料・施設の利用方法について紹介したホームページを開設しました。また、2014年3月には、更なる利便性の向上を図るために改修を行いました。

第三は、2005年3月より、メールマガジン「イマ研ニュース」を配信し、イベントの紹介、刊行物の紹介を行っていることです。メールマガジンの活用によって、研究活動の紹介やワーキングペーパーなどの新刊情報をリアルタイムに発信することが可能になりました。過去の講演会等参加者をはじめ、約2,000名に配信しています。

第四は、2009年5月に、11業界団体と4学術団体・研究機関と協力して、流通・消費財産業に関する図書資料を専門に収集する「流通産業ライブラリー」を設立し、2010年4月より一般公開していることです。

「流通産業ライブラリー」とは、通常の図書館や研究機関では収集しきれない流通・消費財産業に関する図書資料、社史・伝記や報告書などを体系的に収集し、一般に公開するもので、業界・学界に広く図書資料の寄贈と寄付を呼びかけ設立されました。今後も、引き続き産業経営に特化し、流通・消費財や商店街近代化実施計画等の特定研究テーマの資料を網羅するワン・ストップ型のコレクション方式を採用していきます。

第五は、2010年度に「法政大学イノベーション・マネジメント研究センター叢書」を創刊したことです。当研究センターの研究成果は一部叢書化して刊行しています。

11.国際日本学研究所

本研究所は、文部科学省21世紀COEプログラムに「日本発信の国際日本学の構築」が、文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業(学術フロンティア部門)に「国際日本学の総合的研究」が、同時に採択された2002年に設立されました。以来、本学既設の2研究所―野上記念能楽研究所、沖縄文化研究所―と手を結び、国際日本学研究センターの統括の下で、国際日本学の確立を目指す多様な活動を展開してきました。

同プログラムが終了した2007年からは、やはり学術研究高度化推進事業に採択された『異文化研究としての「日本学」』プログラムによって研究活動を推進し、その実績はさらに2010年度から文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業『国際日本学の方法に基づく<日本意識>の再検討―<日本意識>の過去・現在・未来』(研究期間5年)に採択されたことにより継続され、国際日本学のなお一層の構築に努めています。なお、この研究活動は2015年3月31日をもって終了いたしました。

国際日本学研究センターは2013年3月31日をもって廃止となりましたが、それはこれら3つの機関が独自に活動しつつ、他方で互いに連携していくことが着実に実現されたことにより、協働のための上位機関を置いておく必要がなくなったと判断されたからでした。こうして、国際日本学研究所は、独自の活動をしつつ他の2機関との連携を模索しているところでもあります。また同時に、メタサイエンスとしての国際日本学の方法論もほぼ確立されたと考えています。そこで現在は、法政大学憲章に即した研究活動として、新たに、環境・自然・風土といった社会問題や地方創生などに目を向けた研究方向を準備する一方で、新しい国際日本学の構築を目指す研究をも進めているところです。

以上の研究プロジェクトに加え、2010年度文部科学省「国際共同に基づく日本研究推進事業」に本研究所の研究課題『欧州の博物館等保管の日本仏教美術資料の悉皆調査とそれによる日本及び日本観の研究』(研究期間3年)が採択されました。日本仏教美術関係資料(仏像、仏画、法具、お札など)を所蔵する欧州の博物館、美術館を対象としてENJAC(European Network of Japanese Art Collections)ならびにチューリッヒ大学東アジア研究所日本学部門との連携の下で、それら資料の総合的な調査と分析とを行っており、本研究所で集約されたデータは広く世界に向けて公開されています。

この推進事業は2013年3月に予定通り終了し、最終結果として「A」評価(事業の目的に照らして、十分な成果があった)という判定をいただいております。

なお、そのデータは法政大学をはじめとする内外の研究者によって学術的に分析され、欧州の日本文化に対する視点、すなわち「外から見た日本」の検討素材として活用されています。さらに、2013~2015年度は日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(B)海外学術調査採択「在欧日本仏教美術の基礎的調査・研究とデータベース化による日本仏教美術の情報発信」(研究代表者:ヨーゼフ・クライナー、研究分担者:小口雅史他)、さらに2016年度からは同「在欧日本仏教美術の包括的調査・デジタル化とそれに基づくジャポニズムの総合研究」(研究代表者:島谷弘幸、研究分担者:小口雅史他)によって維持・拡充が続けられています。

さらに本研究所とエコ地域デザイン研究センターを主たる申請母体として、新たに平成29年度私立大学研究ブランディング事業に「江戸東京研究の先端的・学際的拠点形成」をテーマに応募し採択されました。現在はこの事業にも本研究所を上げて取り組んでいるところです。

12.地域研究センター

法政大学地域研究センターは、グローバルな視点を持った地域研究の拠点として、行政、地方自治体、企業、NPO等に様々な支援・政策提言を展開する機関です。文部科学省の「私立大学学術研究高度化推進事業」(オープンリサーチセンター整備事業)によって 、「自治体とのネットワーク構築による政策形成の研究」 を目的として2003年に設立されました。近年の地域創生や地域活性化が求められる中で、地域活性化の具体的な政策の提案とともに、その政策の基盤となる地域発展の理論的研究を進めることを目的としています。

法政大学の持つ知識・情報や地域連携のノウハウを地域や社会に広く還元することを目的としています。現在、20もの自治体や公的機関と連携し、2016年には岡山県鏡野町の「総合戦略」作成に協力しました。また、2018年、鹿児島県薩摩川内市の合計特殊出生率上昇のための施策提案に協力しました。主な具体的事業例としては、以下のとおりです。

(1)Webサイト等を通じて地域政策に関する国内外の事例などの情報提供
(2)紀要『地域イノベーション』の発行
(3)自治体等との連携による地域活性化のための人材育成プログラムの実施
(4)中小企業の経営・起業に対する支援
(5)外部資金獲得による受託研究、補助金事業の展開
(6)地域研究のためのセミナーやシンポジウム、および国際シンポジウム等の開催
(7)海外における地域調査
(8)海外との地域研究情報の交流

13.マイクロ・ナノテクノロジー研究センター

本研究センターは、文部科学省の「私立大学学術研究高度化推進事業」ハイテクリサーチセンター整備事業に採択されたのを受けて2003年度に設立され、従来の技術の限界を超える新技術としてのナノテクノロジーを根幹の共通技術として、1.高機能ナノマテリアルおよびマイクロ・メカトロデバイス、2.分散型耐環境ナノ電子デバイス、3.生命情報と生体機能のナノバイオロジーの3つの研究プロジェクトを中心にして精力的な研究を推進しました。

2008年度からは、「マイクロ・ナノテクノロジーによる細胞内部操作技術と生体機能模擬技術の開発」を目指す研究課題が、文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択され、1.ナノバイオデバイスの創製、2.細胞内マイクロ・ナノ構造体操作技術の開発、3.生体機能模擬技術の開発という3つの基本テーマに沿った研究が遂行されました。

2013年度から2017年度までの5年間、「グリーンテクノロジーを支える次世代エネルギー変換システム」が、文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」に採択され、今までに培われた研究基盤を受け継いで、地球環境問題の解決策を提供するグリーンテクノロジーの基盤技術を開発し、地球環境保全に貢献することを目的として研究を推進してまいりました。2020年度からは、これまでの研究成果をさらに発展させた新たな研究テーマへの取り組みを進めています。

14.エコ地域デザイン研究所センター

「環境の時代」を切り開く真の「都市と地域の再生」のための方法を研究することが、この研究センターの目的です。とくに、長い歴史のなかで豊かな環境を育みながら、20世紀の「負の遺産」におとしめられた水辺空間を再生し、21世紀の都市・地域づくりの大きな柱にすることを目指しています。

環境のバランスと文化的アイデンティティを失った日本の都市や地域を持続可能で個性豊かに蘇らせるために、<エコロジー>と<歴史>を結びつける独自のアプローチをとるところに、この研究所の大きな特徴があります。

海外の専門家と国際的なネットワークを形成し、多角的な理念と手法を探求することにより、問題解決に取り組みます。特に、世界の人々から注目を集める東京を重要な研究対象としています。他の国、地域の都市と比較しながら、東京の水辺空間のあり方を深く研究し、その再生のための具体的な方法を積極的に提言していきます。

特に今後は、都市とその周辺に広がる地域を、歴史文化・社会経済・水循環などのまとまりを持つ新たな領域概念「テリトーリオ」として提示する活動に重点を置きます。東京周辺・瀬戸内・新潟などをその対象としています。

また本研究センターと国際日本学研究所を母体として2018年1月に設立された「法政大学 江戸東京研究センター」において「江戸東京の先端的・学際的拠点形成」事業(文部科学省2017(平成29)年度「私立大学研究ブランディング事業」支援対象に選定された事業)を展開しており,引き続き当事業にも取り組んでいきます。

ホームページをご参照ください。

15.江戸東京研究センター

本研究センターは、文部科学省2017(平成29)年度「私立大学研究ブランディング事業」支援対象に選定された事業「江戸東京の先端的・学際的拠点形成」を展開するにあたり、2017年度に設立されました。江戸東京に蓄積され現在にも生きる固有の自然・歴史・文化・人的資源の発掘と再評価を通じて、この都市が文化的・空間的に持続している理由を解明し、そこから持続可能な地球社会を構築するための方法と理論とを導き出し、その知見を地域社会の諸課題を解決する<実践知>として育み広めることを目的としています。既存のエコ地域デザイン研究センターと国際日本学研究所が連携し、文理融合型の研究活動を推進しつつ、日本文化の国際的発信者としての法政大学のブランドイメージを確立し展開することに重点を置いていきます。