大学憲章、理念・目的、ビジョン、長期ビジョン(HOSEI2030)、中期経営計画

カーボンニュートラル宣言

大学憲章、理念・目的、ビジョン、長期ビジョン(HOSEI2030)、中期経営計画

カーボンニュートラル宣言の趣旨

本学では、気候変動が地球社会に与える影響や状況を受け、大学全体としてカーボンニュートラルおよび脱炭素社会の実現に向けた取り組みを一層加速させるために、総長ステイトメントを公表しました。事業活動における温室効果ガスの排出量削減を目指すとともに、教育機関として地球規模の環境・社会問題に取り組むことができる人材を育成し、社会に輩出することを目指します。また、研究機関として、他大学、自治体、企業等と連携し、最先端の研究によって脱炭素の持続可能な社会に貢献していきます。

なお、本学では、2022年度よりグリーン電力証書システムに参加し、年8,732,107kWh相当量の自然エネルギーの普及に貢献しています。

廣瀬総長と大学キャラクターえこぴょん。市ケ谷キャンパス 大内山庭園前にて撮影

カーボンニュートラル宣言

法政大学カーボンニュートラルの推進に向けて

世界各国で排出される温室効果ガスが、地球の平均気温を上昇させ、またそれにより、気候変動や自然災害をもたらし、私たちの生活を支える経済・社会活動に大きな影響を与えています。こうした状況を受け、日本政府は2020年10月に、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。

本学では、1999年に制定した「環境憲章」をもとに、「持続可能な社会」の実現に向けた具体的な取り組みを開始し、また日本の総合大学として初めて、環境マネジメントシステム(EMS)の国際規格である「ISO14001」を認証取得しました。現在は、本学独自のEMS体制に移行し、全学を挙げて「グリーン・ユニバーシティ」の実現を目指す活動を継続しています。また、2016年に制定した「法政大学憲章」では、「地球社会の課題解決に貢献すること」を本学の使命として掲げ、この精神に基づき、2018年には「SDGsへの取り組みについて 総長ステイトメント」を発表しました。

これらの取り組みを踏まえて、本学では2022年4月に、長期ビジョンHOSEI2030を実現するための体制に「カーボンニュートラル推進特設部会」を新たに加え、二酸化炭素(CO2)排出量の把握や目標設定、教育における人材育成、研究・技術開発、他大学・自治体・企業等との連携などの面から、カーボンニュートラルに向けた取り組みを強化しているところです。

このような背景をもつ本学にとって、カーボンニュートラルの推進は、在学生や卒業生、教職員、他大学、自治体、企業等とともに共有すべき目標となります。
以上のことから、本学では、持続可能な社会に貢献するために、カーボンニュートラルの推進に向けて、以下の取り組みを進めていきます。

1 本学は、現在の気候変動の危機を深く認識し、広く社会と問題意識を共有して、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めます。
2 本学におけるエネルギー使用量及び温室効果ガス、特に二酸化炭素(CO2)の排出量の削減に向けた目標および行動計画を策定し、その削減に努めます。
3 地球規模の環境・社会問題に取り組む人材の育成やそのためのリテラシー向上を図るため、多様なカーボンニュートラル教育プログラムを提供します。
4 カーボンニュートラルの推進に向けて、他大学、自治体、企業等と連携して、研究・技術開発を進め、その研究成果を発信・展開していく場を共創するとともに、社会実装を促進します。
5 気候変動緩和策としてのカーボンニュートラルの推進とともに、気候変動の影響に対して、自然や人間社会のあり方を調整し、被害を抑制するための気候変動適応策(※1)を実施します。
6 ネクサスアプローチ(※2)に基づき、SDGsのゴール13番「気候変動に具体的な対策を」だけでなく、関連する他のゴールにも同時に取り組むことによって、カーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に貢献します。
(※1)すでに起こりつつある、あるいは起こりうる気候変動影響への対策や備え(熱中症予防、感染症対策等)。
(※2)世界的課題の相関性を考慮しながら各課題の解決を目指す方法。

本学は、本宣言をきっかけに、学内外の連携をさらに強め、一人ひとりの行動やライフスタイルの選択がもたらす影響を意識しながら、地球規模の課題解決を目指して取り組みを推進していきます。

 

2022年9月16日
法政大学総長 廣瀬克哉