多摩キャンパスで活動する「よせがに」は約180人のメンバーが在籍する大型サークル。日本のロックを中心に、さまざまなジャンルの人気アーティストの楽曲をカバー演奏しながら、音楽を楽しんでいます。
コロナ禍の影響で2020年度はほとんど活動できませんでしたが、2021年の6月頃に活動を再開。教室やEGG DOMEのホールを利用しながら、月1回のペースで精力的にライブを開催しています。人数が多いだけに、毎月の定例ライブには50〜60組のバンドが登場。4日間にわたって熱気が続きます。
「カバー演奏したいアーティストごとにメンバーを募り、流動的にバンドを編成しています。その結果、1回のライブで複数のバンドを兼任することもよくあります」と語るのはギター担当の栗原さん。「人気の高いアーティストなら、同じ曲を同じライブ内で別々のバンドが演奏することもあります。やりたい音楽をやりたい人が集まって演奏するという感じで自由に楽しめるのが、よせがにの魅力です」と、笑顔を見せます。
演奏だけでなく、裏方作業も手分けして担当。ライブをスムーズに運営できるように、音響装置を担当するPA班※、照明を担当する照明班、ライブ会場を飾り付ける装飾班、ライブ風景を動画に残す記録班、広報活動を担当する情報宣伝班に分かれ、ライブ成功に向けてそれぞれが協力し合っています。
年間のライブ活動の中で、特に力を入れているイベントが大学祭で、多摩祭と市ケ谷祭に参加しています。「大学祭では、音響や照明をプロが担当する本格的なステージで演奏できる企画があります。2年次にサークル代表として参加して、貴重なステージ体験ができました」と語るのは代表の森さん。ベースを中心に、ドラムやギターも担当するなど、楽器演奏の多才ぶりを発揮しています。「人数が大きく増えたので、部内の交流を深めながら、コロナ禍でも楽しく音楽活動ができるように、工夫していきたいですね」と大人数を率いる責任感をにじませます。
「高校時代の部活と違い、自分たちでどうしたいかを考えながら、主体的に活動していけるので楽しいし、やりがいがあります」と語るのはドラム担当の阿部さん。「以前、先輩の一人が卒業前のライブで自作曲を演奏したのですが、その姿がすごく格好良くて印象的でした。自分も卒業前に、学生時代の集大成として、オリジナル曲を作ってライブで披露してみたいですね」と、自分の新しい可能性に挑みます。
※PA:Public Addressの略で音響機器のこと。
(初出:広報誌『法政』2022年11・12月号)
※今回はオンラインで取材しています