職員座談会~Cross Talk~

柔働 ~働く・育てる・わたしらしく~

職員座談会~Cross Talk~

「産育休制度の充実」「相談がしやすい環境」――法政大学で働く魅力とは

育児と仕事を両立しながら働く法政大学の職員たちが集まり、産休・育休を経た働き方の変化や、制度・職場のサポート体制について語りました。

限られた時間のなかで、どう働くかを考えるようになった

――産休・育休を経て、働き方や仕事への向き合い方に変化はありましたか?

石井 子どもが生まれる前は、「多少残業をしてもまあいいか」というスタンスで働いていました。でも育休から復帰すると、「保育園の送迎がある」という前提になるので、使える時間に限りがあり、仕事の進め方そのものを見直す必要がありました。
子どもの体調不良等で突発的にお休みすることもあるので、できる限り前倒しで仕事を終わらせるようになりました。作業の無駄を減らし、仕事を効率よく回すことを考えるようになったので、仕事の質も上がったと思います。

相澤 産休・育休で1年半ほどお休みを取得していたので、復帰する前は「仕事を忘れているんじゃないか」と不安でいっぱいでした。実際に、復帰直後は仕事と育児の生活に慣れることに手一杯で焦りましたが、同僚がフォローしてくれたり、産休前に自分で作っていた業務カレンダーや手順書を見返したりして、徐々に感覚を取り戻せました。
引き継ぎのために作成していた資料が結果として「未来の自分を助ける」ことになったのは、本当に大きかったと思います。

安藤 私も取得前は不安でいっぱいでした。子どもが生まれる前はかなり遅くまで残業をすることも多く、業務量的に時短で勤務することは無理なんじゃないかと思っていました。でも、育休を取得したあとは基本的には定時で退勤することができています。
「育休をとっても平気かな」、「復職後に早く退勤しても平気かな」と気にしていましたが、上司や同僚が「お互い様だから」、「みんな取るべきものだから」と声をかけてくれたことで、気持ちがすごく軽くなりました。

安心できる、助け合える――支え合う文化がある職場

――育児中に感じる職場のサポート体制について教えてください。

鷹觜 妊娠期間中、つわりがひどくて動けない日が多く、休みをいただく日が続いた時期がありました。申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、「無理しなくていいし、体調優先で」とみんな気遣ってくださり、安心できました。また、新型コロナウイルス感染者が増えてきたときには上司が「感染リスクがあるので出勤しなくていい」、「今月は毎日テレワークでいいよ」と声をかけてくださり、とても心強く思いました。
※コロナ禍時点の制度によるものです。

相澤 私は時短勤務をしていて16時30分に退勤するのですが、上司が「もう時間だよ」と毎日声をかけてくれます。会議中でも気づいて伝えてくれるその気づかいがありがたいです。子どもの体調不良で突然お休みするときも、同僚が「代わりにやっておこうか」と自然に声をかけてくれます。職場全体でフォローし合う文化が根づいていて、安心して働ける環境だと感じています。

石井 私は育休取得を見据えて、1つの業務を複数人で担当するような体制をつくりました。その結果、急な休みが発生してもフォローできる体制ができたので、部署全体の業務効率も上がりました。制度があるだけではなく、それを活かすために職員同士で創意工夫できる風土があるのが法政大学の良さだと感じています。

自分たちの生活に合わせて、働き方をデザインする

――子育てと仕事を両立するうえで、どのような工夫をしていますか?

鷹觜 復帰当初は子どもが毎週のように体調を崩してしまい、なかなか出勤できない時期がありました。気持ちもすごく落ち込んでしまったのですが、先輩パパ・ママが「1年目はみんなそうだよ」と声をかけてくれて救われました。
今は免疫もついてきて、ようやく少し余裕が出てきました。
自分自身、仕事のスケジュールはGoogleカレンダーで管理しているので産休前に自分のカレンダーを同僚・上司に共有し、いつ・何をすべきかわかるようにしていました。

安藤 人事部は電話対応が多いので、気を抜くと一日が電話対応で終わってしまいます。そこで「午前中は電話に出ない時間にして、集中して作業する」というルールを作って作業を行う日もあります。そういったルールを受け入れてくれる環境にも恵まれたなと感じています。
限られた時間の中で効率的に成果を出すには、自分のリズムをつくることが大事だと実感しました。働き方の工夫を自分なりに積み重ねることで、育児との両立もしやすくなっています。

石井 「養育時差勤務制度」を活用しています。曜日ごとに勤務時間をずらすことで、送り迎えの分担がしやすくなりました。迎えの日は9時〜17時、送りの日は9時30分〜17時30分といった形で勤務をしています。柔軟な勤務制度が整っているのが非常に助かりました。

迷うのは「取るかどうか」ではなく「どれくらい取るか」――男性の育休も当たり前に

――男性の育休が取りやすい雰囲気はありますか。

石井 今はもう、男性が育休を取るのが当たり前という雰囲気ですね。周囲の男性職員もみんな自然に育休を取っていたので、特に気を遣うことなく取得できました。

安藤 そうですね。「取らない」という発想自体がなかったです。育休を取るのが前提で、「どれくらいの期間にするか」を考えるくらいでした。私は実際に2カ月間取りました。

石井 私の場合、1人目のときはまだ男性で長期の育休を取る人が少なかったのですが、半年間取りました。2人目のときは1カ月半。そして、間もなく誕生予定の3人目では、まず1カ月取り、その後少し復帰してから再び2カ月取る予定です。最近は、男性でも2回に分けて育休を取る人が増えていますし、女性でも同じように柔軟に取得される方もいますね。

安心して長く働ける。だから、未来を描ける

――就職活動中の皆さんへのメッセージをお願いします。

相澤 法政大学は、働く側と雇用する側が一緒に考えながら、時代に合わせて制度をより良くしていける職場だと感じています。私自身、育休から復帰した際に、休日出勤時に子どもを一時預かりサービスへ預けることがありました。その際、大学には補助制度がありましたが、利用範囲が限られていたため、拡大の希望を伝えたところ、翌年度には実際に制度が改善された経験があります。当然、すべての希望が通るわけではありませんが、この経験を通じて、職員一人ひとりの声がしっかりと届き、制度の進化につながる職場なのだと実感しました。自分の声が誰かの働きやすさにつながり、より良い環境をみんなでつくっていける――そんな組織であることを伝えたいと思います。

鷹觜 転職が一般的になっている今の時代ですが、私は一つの職場で長く働き続けたいという思いがありました。そのため就職活動の際には、長期的に働ける環境かどうか、そして実際に子育てをしながら働く職員がいるかどうかを重視していました。法政大学には多くのパパ・ママ職員がおり、部内には理解のある上司や女性管理職もいます。安心して働ける環境が整っているうえ、育児や働き方に関する制度も年々充実しており、今後もさらに良い職場へと進化していくと感じています。

石井 育児に限らず、プライベートと両立しながら働ける職場が多いことは、法政大学の大きな魅力だと思います。安心して育児に取り組める環境が整っており、私自身も子育てを通じて「仕事より育児の方が大変かも」と感じるときもあれば、逆に「やっぱり仕事の方が大変だ」と思うときもありました。そうした経験を重ねながら、仕事と家庭の両方から多くを学び、人として豊かになったなと思いました。そんな人生を築ける職場だと伝えたいですね。

安藤 人事部で働く中で様々な情報収集をしていて感じるのは、法律で定められた休暇制度であったとしても、文化や環境が整っておらず、実際には使えない会社が多いということです。その点、法政大学では子の看護等休暇なども無理なく取得でき、安心して働ける文化や環境が整っています。勤務時間も平日は9時から17時の7時間と短く、民間企業の時短勤務に近い働き方が標準です。さらに、育児時間制度の活用や関東圏内での異動など、家庭と仕事の両立を支える仕組みが充実しています。制度を「使える形」で運用していることが、法政大学の大きな魅力だと感じています。

誰かに支えられ、いつか誰かを支える――そんな働き方を

――本日の座談会を振り返って、まとめをお願いします。

相澤 就活生の皆さんにとって、社会人としてのスタートは長い人生のひとつの歩みであり、がむしゃらに努力を重ねる時期もあると思います。ただ、時には仕事以外のこととバランスを取りながら、働き方を少しずつ調整していく必要が出てくる時期もあるでしょう。子育てに限らず、体調や家族の介護など、誰にでも起こり得ることだと思います。今は周囲に支えてもらっていますが、いざとなったらいつでも誰かのサポートができる状態でいたいとも感じています。もし一緒に働けることになったら、互いの状況を尊重し合いながら、一緒により良い職場について考えていけたら嬉しいです。皆さんと働ける日を楽しみにしています。

石井 仕事と子育てを両立するための「手段」とそれらを利用する「環境」が整っていることがわかっていただけたと思います。ただ、子育て中だからという理由で私たちが担う仕事が減るわけではありません。周囲に支えてもらう場面もありますが、時にはテレワーク勤務や残業をして集中的に作業する日を設けるなど、私たち自身も工夫や調整をしながら日々仕事をしています。むしろ、与えられた仕事をこなすだけでなく、所属部署で新たな業務を担当したり、部局横断的なプロジェクトに参画するパパ・ママ世代の職員が法政大学には多くいます。
仕事も子育てもあきらめることなく挑戦し続けられる。同じ志を持った皆さんを心よりお待ちしています。

全員 ありがとうございました。