
持続可能な社会への貢献賞
草ストローを用いた高大連携企画
現代福祉学部 佐野竜平ゼミ
2023年10月から2025年にかけて、多摩キャンパスの教員・職員・学生(佐野ゼミ、多摩OCL)が協働しながら、草ストローを用いた高大連携企画を実施した。草ストローは、①100%自然由来の成分②ベトナムの障害者が生産工程に携わっている③使用後はゴミとして処分せず、堆肥にすることができる という特徴を持っている。このような草ストローを教材として成瀬高校、桜美林高校、工学院大学附属高校と高大連携をし、それぞれの高校の特徴に合わせた企画を実施した。成瀬高校と桜美林高校は「総合的な学習(探究)の時間」の一環であるため、研究の基本である観察、仮説、検証、考察、結論に当てはめて説明した。その後、この中の検証のプロセスの一端であるポスター作成を高校生に担ってもらった。工学院高校はキャリア教育の一環であることと理系要素が強いということで、動画作成ワークと草ストローを土に還す体験を行った。参加した高校生には大学での学びや探究活動を身近に感じてもらうことができた。今後も草ストローが生産されてから、使用され、土として還り、新たな場所で使用されるという「循環型&インクルーシブキャンパス」を実現していきたい。
高校生たちが限られた時間の中で草ストローの魅力を一枚のポスターにまとめようと懸命に考えている姿に、大きな刺激を受けた。キャッチーな一言を生み出そうとしたり、背景を工夫して見やすくしたりと、自分たちの思いを言葉やデザインに凝縮する姿勢から、環境問題やSDGsに真剣に向き合っていることが伝わってきた。短時間で本質をとらえた表現を生み出すのは難しいが、それに挑む高校生たちの姿から、私自身も「一言の力」の大切さを改めて実感した。この経験を通じて、高校生が物事の本質を定め、周囲の人に伝えることができるかを経験として積むことは大変意義深いことだと感じている。こうした学びが、彼らの今後の進路選択や社会に出たときの行動につながり、持続可能な未来づくりに貢献するきっかけになることを期待している。さらに、このような高大連携企画は、高校生にとって大学を知る機会や将来を考える契機にもなる。また、自ら考え行動する経験が積み重なることで、将来社会に出たときに大きな力となり、持続可能な未来を切り拓いていく鍵になると考える。今後も引き続き、さらに高校生たちの柔軟な視点を取り入れた企画を続けていきたい。
ゼミ生たちよる高校生への講義の様子
高校生とともに馬場を見学した際の様子
持続可能な社会を作るためには国際的に連携して取り組む必要がありますが、同時に、個人や組織のレベルでできるところから始めなければ、解決にはつながらないとも思います。この草ストローの企画は、まさにこのグローバルな問題の解決に向けて取り組んでいるものです。
それに加えて、ベトナムの障がい者の参与や高校と大学の連携によって、関わる生徒・学生にとって多様性・公平性・包摂性のある持続的な社会づくりの学び、実践、そして将来的な関わりへとつながっています。草ストローを作るという点自体も評価できますが、環境問題と他のグローバルイシューとの関係性、そして環境の観点から見た持続可能な社会だけではなく、より良い社会全体を作るための長期的な良い影響があるという点も評価したいと思います。
この度はこのような素敵な機会と素敵な賞をいただきまして、誠にありがとうございます。私たちの活動は、高校生に私たちの学びを繋げて、高校生がそれを学んで、何かしら持続性を持たせてもらえたらいいなという思いと、草ストロー自体が環境に配慮されており持続性があるという、この二点を非常に大切にして取り組んでまいりました。このような形で評価していただけたことを大変嬉しく思います。この度は本当にありがとうございました。
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