動物系統分類学を専門分野としている島野教授。新種の生き物を発見して学名を付け、その生き物が進化してきたプロセスを探っています。これまでに50種を超える新種を命名。近年は、分類学の知見を活かして絶滅危惧種を特定し、種の保全につなげる活動にも取り組んでいます。
トキやヤンバルクイナのウモウダニの研究をしていたことをきっかけに、ブータンに生息する絶滅危惧種の鳥、シロハラサギの保全活動に取り組む島野教授。日本のシロハラサギ保全チームの代表として専門家と共に、ブータン王立自然保護協会と連携しながら活動を展開しています。2024年には、人工孵化と雛の育成に成功するなど大きな成果を上げました。「現在はブータンにおける生物多様性の現状を記録するため、自然史博物館の設立計画が進行中です。長期的な視点が求められる大規模プロジェクトで困難も多いですが、現地のスタッフと互いに敬意を持って協力し合いながら研究を深めていくプロセスに、やりがいを感じています」(島野教授)。記事には、ツイッター(現X)を通じて新種のダニを発見したエピソードなどを掲載。この数年の、世界平均気温が史上最高を更新、という地球環境の異変に触れ、「生物多様性」の重要性を示します。
「近年、豊かな生態系が失われつつある現状に強い危機感を抱いています。人類が幸せに暮らせる未来を築くために、生物多様性を守ることの大切さを、私自身研究者として世の中に全力で訴えかけていかなければなりません。論文の発表だけではなく、書籍や社会活動を通して、生物多様性に関する情報を積極的に発信し、より多くの人々に自然への関心を持ってもらいたいと考えています」と研究で実現したい未来を語ります。
生物の多様性や進化を解明し、絶滅危惧種の保全を目指す島野教授のインタビュー、ぜひご覧ください。
(掲載先:広報誌「HOSEI」2025年8・9月号)
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