お知らせ

2021年度の研究・教育活動に対する受賞・表彰者の紹介 Vol.5

  • 2022年12月09日
  • 受賞
お知らせ

法政大学には、学会などで受賞し、表彰された教員の方々が数多く在籍しています。

ここでは、広報誌「法政」(10月号)に掲載された2021年度に受賞・表彰された方々の受賞内容を全5回にわたってご紹介します。今回はその第5弾です。


理工学部電気電子工学科 伊藤 一之 教授

日本知能情報ファジィ学会 貢献賞

SCIS & ISIS2020 の運営における、Program Committee Vice Chair としての貢献に対して、貢献賞をいただきました。

2020 年は八丈島での開催を目指して準備を進めてきたものの、コロナ禍の影響を受け、急遽オンラインでの開催となりました。国際会議をオンラインで開催するという事態は初めての経験でしたが皆さまのご協力のもと、無事に開催することができました。

現在は日本知能情報ファジィ学会の学会誌編集委員長を務め、学会のさらなる発展に向けて尽力しています。

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理工学部電気電子工学科 佐々木 秀徳 専任講師

日本AEM学会 MAGDA2021 優秀講演論文賞

論文『分布データを活用した深層学習のモータトルク特性推定精度向上に関する検討』

電気機器のさまざまな特性を考慮しつつ、設計を自動化することを目標にビッグデータ・AI を用いた設計技術に関する研究に取り組んでいます。

本論文では、電磁界解析手法の代替手法として機械学習を用いた場合に推定精度や汎化性能が良好なモデルの構築手法を提案しています。この手法では一度モデルを構築すれば、未学習形状の特性推定にも適用できる可能性があり、計算コストの削減に大きく寄与すると考えています。

今後も自動設計手法の実現の観点からエネルギー問題の解決に向けた貢献をしていきます。

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理工学部電気電子工学科 中野 久松 名誉教授

アンテナ・伝搬ソサイエティ 栄誉表彰/IEEE

1991年から2020 年までの約30年にわたり、IEEE アンテナ・伝播ソサイエティ(APS)学術雑誌の編集に携わってきました。今回は最近6年間の副編集者としての功績を評価していただきました。

世界が直面する技術問題を探索し、解決策を有する研究者を探し出し、原稿執筆を依頼。完成した原稿は適時性(timeliness)と読みやすさ(readability) に注視して質的向上を図り、公刊(印刷)へと導いてきました。

これまで協力いただいた世界中の執筆者に深謝し、任務を終えたいと思います。

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理工学部電気電子工学科 山内 潤治 教授

エレクトロニクスソサイエティ フェロー賞/電子情報通信学会

業績「差分法に基づく電磁波解析法の研究と光デバイス設計への応用」

今回の受賞では、電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティの「A:工学的・科学的先駆者」カテゴリーから選定され、フェロー称号を授与されました。

これまでの功績としては、論文誌で63件公表。全国大会や研究会での講演は11回。全国大会での発表総数は1250件、研究会への参加は195 件を超えます。海外では、米国光学会(OSA) などで8 回の招待講演を行いました。その他、特許出願は52件におよびます。

数値解法の啓蒙、普及にも努め、一般技術者、学生向けのセミナー講師も5回務めています。

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理工学部応用情報工学科 尾川 浩一 教授

日本医用画像工学会 功労賞

1981年より学会員となり、以後41年間にわたって、さまざまな活動に取り組んできました。

編集委員長として学会誌の編集業務に従事し、過去に刊行された全ての論文誌のPDF化やOCRによるドキュメント化に取り組んだ他、論文誌の充実にも尽力し、2012 年には全777ページの『医用画像工学ハンドブック』を刊行に導きました。2016 年からは学会長に就任し、その後4年間にわたり責任者として学会運営を行い、学会の法人化にも取り組みました。

これらの活動の数々が評価され、今回の受賞に至りました。

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理工学部応用情報工学科 和田 幸一 教授

APDCM2021 Best Paper Award

論文『Autonomous Mobile Robots: Refining the Computational Landscape』

受賞論文は、自律分散ロボット群の計算能力と、ロボットの持つメモリとロボット間の通信能力との関係を明らかにしたものです。

ロボットの動作形態によって、同期度を全てのロボットが同期的に動作する(FSYNCH)、同期はとられるが全てのロボットは動作しない(SSYNCH)、同期はとられずに全てのロボットが非同期に動作する(ASYNCH)の3パターンに分類。ライト搭載の有無や認識性などで分類したロボットのモデルと、同期度の組合せに関して、ロボットの計算能力がどのようになるかを明らかにしています。

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生命科学部生命機能学科 山本 兼由 教授

2021年度「貴金属に関わる研究助成金」奨励賞/田中貴金属記念財団

バイオプロセスを用いた第三世代金属資源化技術を開発し、新しい金属資源の創出研究に取り組んでいます。これまでの研究で新たなゲノム編集技術HoSeI(Homologous Sequence Integration)法を開発しました。

HoSeI法は、複数箇所のゲノム編集を簡便に行える特徴があり、ppmオーダーのパラジウム(触媒などで利用される希少金属材料)を含有できるゲノム編集大腸菌を創出しました。これを用いて、未利用な産業廃液や天然環境で増殖させた金属蓄積ゲノム編集大腸菌をバイオ細胞鉱とする新しい金属資源化を提案しています。

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生命科学部応用植物科学科 廣岡 裕吏 准教授・石川 成寿 教授

2021年度日本菌学会 平塚賞

2010年以降、関東の複数地域で越冬したハクウンボクの葉および葉柄に、菌類の一種であるグノモニア様菌類の子嚢殻が多数観察されました。顕微鏡を用いた詳細な形態と培地における培養性状を観察し、さらに遺伝子領域を用いた分子系統解析を行ったところ、グノモニア科の新属新種の菌であることが分かりました。発見に伴い、新たにTenuignomonia styracisMinosh., D.M. Walker & Hirooka と命名しました。T. styracis はハクウンボクに対して弱い病原性を持ち、秋のハクウンボクの落葉を早める可能性も示唆されています。

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廣岡 裕吏 准教授(左)、石川 成寿 教授(右)

※掲載は設置学部・学科順です。


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