お知らせ

2021年度の研究・教育活動に対する受賞・表彰者の紹介 Vol.2

  • 2022年11月18日
  • 受賞
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法政大学には、学会などで受賞し、表彰された教員の方々が数多く在籍しています。

ここでは、広報誌「法政」(10月号)に掲載された2021年度に受賞・表彰された方々の受賞内容を全5回にわたってご紹介します。今回はその第2弾です。


人間環境学部人間環境学科 長谷川 直哉 教授・竹原 正篤 准教授

2020年度環境経営学会 学会賞(学術貢献賞)

著書『Sustainable Management of Japanese Entrepreneurs in Pre-War Period from the Perspective of SDGs and ESG』

本書は、法政大学イノベーション・マネジメント研究センターの「企業家史研究会」の活動から、特に近年注力してきたサステナブル経営の先駆者にスポットを当てた研究成果です。主に戦前期(第二次世界大戦以前)に、現代企業に求められているサステナブル経営を先取りして実践した13人の企業家の経営哲学・手法を分析し現代的な意義を考察しています。

英語で論文化した後に海外の出版社から発刊し、日本企業のサステナブル経営の源泉を海外に広く発信したこと、ESGやSDGs の視点から論じた新規性などが高く評価されました。

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長谷川 直哉 教授(左)、竹原 正篤 准教授(右)


人間環境学部人間環境学科 松本 倫明 教授

第26回日本天文学会 欧文研究報告論文賞

論文『The formation of massive molecular filaments and massive stars triggered by a magnetohydrodynamic shock wave』

本論文では、太陽の何十倍も質量が大きい恒星(大質量星)は、分子雲が衝突することにより形成されるというシナリオの妥当性を検証しています。高いダイナミックレンジを実現するために、適合格子細分化法(AMR 法)とシンク粒子法という高度な数値計算技術を投入して、星形成で重要な役割を果たす磁場と乱流の効果も取り入れた数値シミュレーションを用いて追跡しました。その結果、分子雲が衝突した領域に大質量星が形成し、さらに分子雲の特徴的な構造であるフィラメント状の構造が自然に再現され、本シミュレーションが現実的であることを示すことができました。

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現代福祉学部福祉コミュニティ学科 佐野 竜平 教授

障害とエンパワメント賞/パキスタン・イスラム共和国シンド州政府

2008 年以来、パキスタンを何度も訪れて、パキスタンに生きる多くの障害者や家族に向けた活動を展開。障害者とともに制作したマンガやドキュメンタリー動画を通じて、障害者にやさしいまちづくりに取り組みました。コロナ禍に入ってからも、着物やゴミを利用した学生主体の手作り透明マスク寄贈など、ユニークな連携活動が続きました。

こうしたさまざまな国際協力活動はパキスタン・シンド州政府から「既成概念にとらわれない素晴らしいイノベーター」と高く評価され、今回の受賞に至りました。

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現代福祉学部福祉コミュニティ学科 宮城 孝 教授

①2020年度日本不動産学会 著作賞(学術部門)②2021年度都市住宅学会 著作賞

①②共著『仮設住宅 その10年−陸前高田における被災者の暮らし−』

本書は、東日本大震災において岩手県で最も甚大な被害を受けた岩手県陸前高田市を対象に、10年間に渡る応急仮設住宅における被災者の暮らしを実証的かつ学際的に研究した学術書です。

建築学、都市計画学、地域福祉学、社会学、公衆衛生学、防災学、芸術学などの多領域から、被災者の暮らしに焦点を当て、仮設住宅や被災地の復旧・復興過程を、包括的に描き出した内容となっています。

今回の受賞により、被災地の復興過程における学際的な研究の在り方について評価していただいたとしたら、望外の喜びです。
 

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GIS(グローバル教養学部)グローバル教養学科 新谷 優 教授

第16回 国際賞(奨励賞)/日本心理学会

失敗に対する自尊心の脆弱性や、大人の甘えが対人関係に与える影響、他者に対する思いやりと自己の幸福感の関係などについて、多様な研究手法を用いて明らかにし、国際誌に多くの論文を発表したことが評価されました。

今回の受賞で、私の研究が国際的に貢献できたこと、評価いただけたことがGIS の教員として何よりうれしく思います。奨励賞は、「もっと励みなさい」という賞だと理解しています。日本の心理学の国際化に向けて、さらに貢献できるよう励みたいと思います。
 

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GIS(グローバル教養学部)グローバル教養学科 平森 大規 助教

XPLANE CAFÉ 5-MINUTE CHALLENGE 優秀賞

報告名「LGBTとお金—日本の性的マイノリティの収入は高い?低い?」

ジェンダーに基づく社会経済的不平等は、国内外を問わず多くの知見が蓄積されています。しかし、性的指向・性自認のあり方に基づく社会経済的不平等に関する知見については限られています。

本研究では、性的マイノリティ(LGBT)が社会経済的不平等とどう関わっているのかを探るべく、大阪市で実施された無作為抽出調査「大阪市民調査」を用いて性的指向・性自認のあり方と賃金の関連について調べ、LGBT の賃金傾向を統計的に分析。その結果を5 分間の制限時間で分かりやすく発表したことが評価されました。
 

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GIS(グローバル教養学部)グローバル教養学科 玄 幼栄 助教

2021Best Paper Award/KMIS International conference

論文『When My OriHime Went to Work :Representational Fidelities of a Tele-Operated Robot』

With an increasing need of contactless service after the outbreak of COVID-19 pandemic, a tele-operated robot started being deployed in a variety of service contexts. Capturing this phenomenon, the objective of this study is, by taking an operator’s perspective, to identify what aspects of a tele-operated robot can allow elderly and disabled people to participate in social activities and explore how these aspects can enhance their work engagement and performance. The model will be examined by online survey targeting 40 disabled people who are currently working as staff via a tele-operated robot in the avatar robot café in Tokyo, Japan.

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※掲載は設置学部・学科順です。


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