2020年度

1月

2020年度

1月29日(金)

総長のHP上の対談「法政オンライン」(3月1日公開予定)の収録をおこなった。私の担当する最終回である。この日の対談相手は、次期総長、廣瀬克哉副学長兼統括常務理事である。実は、私は廣瀬副学長と個人的な話をほとんどしたことがない。会議の時も懇談やミーティングの時も、大学の話ばかりになる。常務理事兼副学長には、総長に何かがあった時のための総長代行の順位が決まっている。廣瀬副学長はこの7年間ずっと、代行第一位だった。そこで私と廣瀬副学長は、同じ飛行機にも同じ新幹線にも同じ車にも乗れない。結局、雑談の機会がなかった。その7年分の話をこの日、1時間半で伺ったことになる。詳細は対談が公開されてからのお楽しみだが、子供の頃から都市計画や建築に関心をもち、少年時代は音楽を演奏し、防衛や軍事に詳しく、ITが本格化する1990年代には自治体のIT導入のアドヴァイザーで、ITについての本もお書きになっている。そして今は自治体政策の専門家である。人と人、事柄と事柄をつなげて新しい流れをつくることに、大変な能力をお持ちだ。自治体に関わる多くの人たちが影響を受けていることもわかった。これからの大学に必要な知性を全てお持ちなのではないか、と推察した。理事、副学長たちが実行力を発揮してくれれば、来年度からの法政大学は、新しい社会への流れをつくる、重要なハブになると思う。今後は、この対談シリーズを廣瀬次期総長が引き継いでくださる。人と人、組織と組織をつないでいくために、対談は大事な場所だ。ぜひ活用していただきたい。本当に素晴らしい時間を過ごした。そして、法政大学の進化を、確信できた。

さらにその後、学部長会議を開催した。

1月28日(木)

男女共同参画推進タスクフォース会議を開催した。

その後、新たに始まった「職員学びプログラム」の発表会があった。10人の職員が発表したが、それぞれ素晴らしかった。このプログラムの主旨は、職員が管理職としてのマネジメント能力を発揮し、職場の改革,改善を企画・立案する能力を身に付けることである。そのために本学の課題を整理し、認識し、それを解決する意欲的かつ挑戦的な目標を設定して、幅広い視点から解決方法を考え、達成するための企画を立案し、役員に対して提案可能なレベルの政策文書としてまとめあげ、それをプレゼンするまでの段階を踏んでいく。課長昇進有資格者つまり主任たちが受講できる。プログラムの受講修了を課長昇進候補の基礎資格要件の一つとする。6月から12月まで月1回、100分の講座を2時限ずつ受講し、政策文書の構想レポートを提出し、本日の発表となった。皆さん、本学が抱えている課題を見事に把握し、政策提言した。次はその政策を実現することだが、彼らならできるだろう。私自身、とても充実した時間を過ごした。

1月27日(水)

常務理事会、常務理事会懇談会、危機対策本部会議を開催した。

1月26日(火)

研究所長会議および、研究総合本部会議を開催した。

1月25日(月)

男女共同参画推進タスクフォースはこの日、芝浦工業大学へのヒアリングをおこなった。男女共同参画推進室長と、推進室職員、担当理事、事務部長、そして先頭に立って推進していらした村上雅人学長ご自身も参加してくださっただけでなく、最初にパワーポイントを使って推進の軌跡を話してくださった。

学長は2012年というかなり早い時期に男女共同参画推進を宣言し、2013年には文科省の「女性研究者研究活動支援事業」に申請し、私立の工業大学として唯一採択された。その年には男女共同参画推進室を立ち上げ、その後も推進に力を入れておられる。2015年には「学長及び理事長の強力なリーダーシップによる女性研究者の積極的な採用・登用・ネットワーク形成」というタイトルで「東京都女性活躍推進大賞」の教育分野で大賞を取られた。数値目標化しただけでなく、女性教員増員のための「よろずお悩みワークショップ」を開催したり、女性教員のネットワーク形成を行うなど、現場に即した実質的な活動を、学長の指導でおこなって来たのだ。

また推進室では、数年先までの学部学科ごとの教員公募情報を集約して表にまとめ、女性教員候補の情報を全国から集め、応募を呼び掛けている。女性研究者が研究室を留守にしている間は、退職教員を特任教員として雇用し、研究室の世話や講義をしてもらう制度を導入したり、保育所探しと費用の支援をおこなったりもしている。その結果、関東の大学の女性志願度が、2017年度の43位から、2018年度の14位に一挙に上がったという。とりわけ私が大事だと思ったのは、女性の卒業生、在学生、教職員のネットワーク「Shiba-joプラチナネットワーク」の存在である。女性の卒業生が附属高校やオープンキャンパスなどで就職について話したり、情報交換を行うことで、確かに理系進学のメリットが具体的にわかるだろう。法政なら「法政Rike-joネットワーク」などどうだろう。

この日確信できたのは、男女共同参画を浸透させていくプロセスは、個々人のダイバーシティ&インクルージョンの意識を深めることになる、ということだ。多くの人がダイバーシティ&インクルージョン意識を持つことは、社会を差別と分断から救うことになる。組織の文化を高め、社会貢献にもつながる。そのことも、新年度を担う方々に伝えていこうと思う。

1月16日(土)

編集工学研究所主催の社会人向け講座Hyper-Editing Platform[AIDA]の第4回に、アドヴァイザリー・ボードとして参加した。この日は理化学研究所で進化発生学を研究する倉谷滋氏の講演が行われた。進化には形態上のプランとルールがある、という大変興味深い話だった。最初にゴジラの写真と美しい天使の絵画を見せられる。「どちらがモンスターだと思いますか?」と問われる。実はあり得ない形態を持っているモンスターは天使の方。なぜかというと、天使には手と翼の両方がある。生物は「手」「前足」「翼」と形は変わるが、同じ要素が別の形になるのであって、両方あることはあり得ないのだ。またこういう話もあった。陸上に出た生き物である私たち人間にはもうエラは要らない。しかしそのエラを元にして、胸腺、三叉神経、表情筋などができた。要らなくなったものは消えるのではなく、別の形になる。つまり先立つ構造は残るのだという。驚いたのは亀の甲羅が肋骨からできているという話だった。鎖骨を肋骨の下に入れて巻き込むように作られているという。

私たちの社会や文化も「先立つ構造」を使っているが、その意識が希薄であると、なんともまずい使いかたをしてしまう。学問は「先立つ構造」を知って、それを良い使い方に高めていくための営為だから、学問の軽視が、行き当たりばったりの今日の社会を生み出している可能性が高い。

1月15日(金)

3付属校長と、今年最初の学校長会議を開催した。

1月14日(木)

ミュージアム運営委員会を開催した。今年度最後の運営委員会であった。その後、学部長会議を開催した。

1月13日(水)

常務理事会、役員ミーティングおよび、2種の常務理事会懇談会を開催した。さらにその後、危機対策本部会議で緊急事態宣言を受け、本学の行動方針のレベルも一段階上げることを検討。さらにその後、SGU中間評価視察事前打合せをおこなった。

1月12日(火)

日本私立大学連盟の、今年初めての理事会が開催された。