2019年度

2月

2019年度

2月29日(土)

法政大学江戸東京研究センター(EToS)の年度報告会に出席した。報告書の3号もできあがった。とにかく業績が多い。江戸東京研究センターは私立大学研究ブランディング事業に採択されて立ち上がった。5年間研究支援する条件で採択したにもかかわらず、今年3月には、事業全体が3年で打ち切られる。この事業が文部官僚の子息の裏口入学工作の取引に使われたためにストップがかかったと推測されている。いずれにしても、補助期間途中での突然の打ち切りは、極めて理不尽な判断だと思う。
大学のブランディング事業なので、今後もなんとか継続しなければならず、本日はいくつかの提案をし、議論をした。

2月28日(金)

HOSEIミュージアム開設準備委員会を開催した。最終回だった。開館前のオープニングセレモニーは延期となったが、準備委員の皆様、乃村工藝社等の皆様、長いあいだ、ほんとうにありがとうございました。4月1日から一般公開し、HOSEIミュージアム運営委員会を構成し、ミュージアムを育てていく。
その後、例年おこなう監事・総長意見交換会が開催された。監事の皆さんは学部長へのヒアリングなどを通して、現場を知り真摯に助言して下さっている。2021年度から常勤監事制度にすることが決定された。ますます監事の役割が重要になる。

2月27日(木)

HP上で「新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴う第138回学位授与式(卒業式)の中止について」を周知した。
学部の自己点検懇談会が発表、意見交換、講評の組み合わせで開催される予定であったが、懇談形式を取りやめ、学部長間で発表予定学部の資料を共有する方式に切り替えた。

2月26日(水)

常務理事会、臨時理事会、そして今年度最後の評議員会を開催した。第138回学位授与式(卒業式)の中止を常務理事会において正式に決定し、理事会と評議員会に報告した。

2月25日(火)

晴海トリトンスクエアで、オリンピック・パラリンピック開会閉会式の演出についての説明・報告を受ける予定だったが、中止となった。

2月15日(土)

例年行っている、本学付属3校の「総長杯英語プレゼンテーション大会」を開催した。今年は初めて大学の外に出て、川崎市にある法政大学第二中・高等学校の校舎でおこなった。今年は「社会の様々な課題を「なんとか解決したい」とあれこれ考える -私にとっての実践知-」というテーマのもと、付属3校から3組ずつ合計9組がエントリーした。世界の貧困などを設定したチームが多く、「あれこれ考え」て5分のプレゼンテーションにまとめた。資料を集め、英語で考え、短く刈り込んだ体験は、参加者たちにとって大事な経験として残るだろう。来年からは、日本の貧困や少子化、ジェンダーの問題、学校や入試など、もっと身近な課題を自ら調査することを通して考える、ということもあって良いかも知れない。

2月14日(金)

学校長会議を開催した。

本学卒業生で水中考古学者の山舩晃太郎さんと、HOSEI ONLINEで対談をおこなった。風邪が治らず疲れ気味だったのだが、山舩さんのお話は、そんな気分が一気に吹き飛んでしまうくらい面白かった。本学の文学部史学科、後藤篤子先生のゼミ生だった。しかも体育会硬式野球部所属。小学生時代から野球一筋で、プロ野球選手になりたかったという。その山舩さんがアメリカの大学で博士号をとり、研究者となった。法政大学在学中に水中考古学に出会い、学びたかったが日本にはふさわしい大学院がない。それなら留学、という選択に背中を押してくれたのが、後藤先生と、キャリアデザイン学部で博物館学を教えている金山喜昭先生だったという。アメリカで巨大な規模と研究力の高さを誇るテキサスA&M大学の大学院に入り、船舶考古学の博士号をとった。たいへんな日々だったようだが、「面白くてしようがない」という目の輝きは、大学院生時代も今も変わらないのだろう。デジタル3Dモデルを考古学に使う方法を開発し会社も作った。海底に埋まった船とその積み荷は酸素に触れていないので、何百年もそのままの形で残る。まさに研究素材の宝庫だ。興味深い話はまだまだあったが、3月2日公開予定のHOSEI ONLINEをお楽しみに。

その後、中日/東京新聞の取材を受けた。私は存じ上げないのだが、児玉雨子さんという作詞家がいらして、江戸文芸に着想を得てJ-POPの歌詞を書いているそうだ。そのことを取り上げたいので、江戸文芸の表現の特色や現代の表現全体に影響を与えていく可能性について聞きたいということだった。3月中に刊行される『江戸とアバター』の話もまじえ、さまざまお話しした。

2月13日(木)

常務理事会懇談会として、中期経営計画点検部会を開催した。

2月12日(水)

常務理事会、常務理事会懇談会、理事会、理事会懇談会の4種の会議を開催した。

2月07日(金)

朝、外部企業の会議に出席。
その後、読売新聞社および広告代理店と、読売新聞ONLINE(HOSEI ONLINE)の評価と今後の予定などについて意見交換した。目下の課題に真剣に取り組んでいる本学の教員たちが、もっとその研究と意見を表明するメディアに変えていきたい。
その後さらに、IBMの『Mugendai』の取材があった。紙の雑誌『無限大』では仕事もしたことがあり、ずっと送られてきていた。2013年からはデジタルメディアとなった。この日は江戸文化についてかなり深いところまで取材をしてくださった。できるのが楽しみである。

2月06日(木)

ある雑誌の取材を受けた。「ブランディング」について問われた。記者の世界でさえブランディングを、「名を売ること」ととらえる傾向があるようだ。ブランドとは「社会との約束」とその結果の「信頼」であることをお話しし、それゆえ大学憲章の内容が大学の根幹を成すことを十分にお話ししたつもりだが、どういう記事になるだろうか?

その後、日本学術会議において外部評価有識者6名の座長として、外部評価対応委員会を開催した。2018年10月から2019年9月までの日本学術会議の活動に関する評価である。前もって評価を文書で提出しているが、委員会は活発な議論になる。まず山極壽一会長と3人の副会長による、前年度の評価への対応状況の説明があり、会長副会長が席をはずし、評価者のみで議論をおこなった。評価者の仕事は、実施したことへの評価だけでなく、学術会議だからこそ取り組むべきことの提案もする。この日はダイバーシティを実現するための研究体制など、社会を変えるための学術会議の取り組みについて、活発な意見が次々に出た。これらの議論をもとに評価をまとめる。長いあいだ「人文科学のみに係るものを除く。」と人文科学を排除してきた「科学技術基本法」も変わろうとしている。すべての学問が社会における課題に向き合う必要が出てきたのである。

2月05日(水)

常務理事会、常務理事会懇談会を開催した。

2月04日(火)

日本私立大学連盟の常務理事会と理事会が開催された。

2月01日(土)

編集工学研究所が運営するISIS編集学校の教員たち(師範と呼んでいる)の会合に呼ばれた。医師、大学教員、公務員、会社員などの本職を持ちつつ、インターネット上で膨大な読書とともに、ジャンルを超えた知をつなげる稽古を指導する人たちである。ボランティアだが、自ら学び続けることができる、という大きなメリットがある。この日は、元文部科学副大臣で、自ら社会創発塾という塾を開いている鈴木寛氏も参加した。鈴木氏も松岡正剛氏から多大な影響を受けた人である。このところ、周囲でさまざまな私塾の話を聞く。国の認可と文科省の指導のもとにある学校制度では実現できない学びの活動が、盛んになっている。