法政大学は、教育・研究をはじめとするあらゆる事業活動を通して、「持続可能な社会」づくりに貢献しています。人間環境学部・大学院公共政策研究科サステイナビリティ学専攻の設置、本学独自の環境マネジメントシステム(EMS)活動をはじめ、本学の環境への積極的な取り組みは「グリーン・ユニバーシティをめざして」という理念のもとで推進しています。
法政大学では1999年3月に「環境憲章」を制定、「持続可能な社会」の実現を目指す具体的な取り組みを開始しました。同年9月に、総合大学としては日本で初めて“ISO14001”(環境マネジメントの国際規格)の認証を92年館(現 大学院棟)で取得。2001年 10月からは登録サイトを市ケ谷キャンパス全体に拡大、2004年度は多摩キャンパスにおいても環境マネジメントシステムの登録範囲を拡大しました。2017年度からは“ISO14001”で培った経験を生かし、本学独自のEMS(環境マネジメントシステム)体制に移行し、「環境憲章」の具現化として学内の環境改善の取り組みを継続していきます。
「グリーン・ユニバーシティ」は法政大学の登録商標です。
-グリーン・ユニバーシティをめざして-
法政大学は、持続可能な発展には地球環境問題への取り組みが重要であると認識し、法政大学環境憲章の下、全学を挙げ、グリーン・ユニバーシティを目指し、以下の取り組みを推進する。
本学ではアスベストを封じ込めおよび囲い込み処理した箇所の定期点検を年に1回実施しています。
「法政大学のアスベスト対策に関する基本方針」及び各校地における吹き付けアスベスト使用状況については以下のページをご覧ください。
屋上緑化は建築物の断熱性や景観の向上などを目的として屋上などに植物を植え緑化するもので、現在環境への配慮として取り組むケースが増加しています。
市ケ谷キャンパスは、緑が少なかったため屋上緑化をうながしたことで、学生をはじめ、教職員や学外者の方から好評を得ています。この事業は、企画から設計・施工まで本学の学生が参加したプロジェクトであり、「全国でも学生の手による屋上緑化は珍しい」と新聞で報道もされました。このムーブメントは「屋上緑化プロジェクト」として現在も継続しています。
屋上緑化維持管理メンバー(※)が中心となり学内にある屋上緑化の管理をしています。具体的な作業として、屋上緑化スペースのゴミ拾い、雑草の除去、植生の管理、新たな植生の提案、植え替えの実施、水やりなどを行っています。
法政大学の環境について学生・大学院生の立場から何か考え積極的にかかわっていきたい、自主的に環境改善に取り組んでみたいという声に応え、2010年度に「環境サポーター」という自由参加型のメンバー制度としてスタートしました。
2013年度より「屋上緑化維持管理メンバー」という名称に変更し、屋上緑化への取り組みを中心に活動しています。
名称は公募により決定しました。設置されている池では、メダカが生息しており、野鳥やトンボなどが集まるビオトープとなっています。ベンチ・テーブルが設置されており、学生の憩いの場となっています。
外濠校舎竣工の際に、学生のデザイン案を取り入れて設計された7階の緑化スペースです。LED内蔵の太陽光発電パネル付ガーデンライトが設置されており、照明設備に自然エネルギーを取り入れています。
2017年9月に竣工した「富士見ゲート」は、LED照明器具、トイレの人感センサー、昼光センサー、教室の照明点滅範囲の調整など環境に配慮した「エコロジー」な設計が取り入れられております。
都心型大学である市ヶ谷キャンパスには緑が少ないため、「富士見ゲート」屋上においても一部芝生を植えこみ、緑化することでヒートアイランド現象の抑制等に取り組んでいます。
多摩キャンパスには、東京ドーム10個分の面積に相当する約46 haの森林が保存されています。
かつて「里山」として活用されていた森林の再生と保全のため、2008年度より2011年度まで森林実態調査を行い、その成果をまとめたパンフレットを刊行しました。
詳細は以下のページをご覧ください。
ESCO事業とは、Energy Service Companyの略称で、工場・ホテル・病院など24時間フルに稼動している施設へ省エネルギーに関する包括的なサービスを提供する事業です。
ESCO事業の特徴は、ESCO事業者が顧客にエネルギー使用量削減、CO2削減、エネルギー経費削減を約束し、導入時コストはESCO事業者が全額負担します。顧客はESCO契約で保証された省エネルギーメリットより生じる利益の一部を受け取り、残りをサービス料(設備導入の初期投資、金利返済、ESCO諸経費など)としてESCO事業者に毎年支払います。契約期間終了後、残りの経費削減分は全て顧客の利益となります。
本学においては、市ケ谷キャンパスのボアソナード・タワー、80年館、55・58年館、外濠校舎、多摩キャンパスの総合棟(1号館)、大教室A棟(2号館)、図書館・研究所棟(3号館)小金井キャンパスの東館がESCO事業の対象です。ESCO事業においては、BEMS(ビル管理システム)の導入、冷凍機の蓄熱運転改善、照明設備の高効率化、ボイラー蒸気配管の断熱、トイレ節水装置の設置などを導入し、電力・ガス・重油・水道の省エネルギー対策や省エネルギーコスト削減、さらにCO2排出量削減に努めています。
特に、本事業の一部は、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業(BEMS導入支援事業)に採択されており、全国の総合大学としてはじめてESCO事業を取り組んだことで新聞にも掲載されました。
太陽光発電は、太陽電池を利用し太陽光のエネルギーを直接的に電力に変換する発電方式、風力発電とは、風の力で発電する発電方式です。本学では、多摩キャンパスでこれらの発電を利用しています。
LED内蔵の太陽光発電パネル付ガーデンライトを設置しています。
太陽光発電を行っており、発電した電力は多摩地域交流センター・障がい学生支援室事務室(総合棟2階)で利用しています。
また、正門から続くスロープにはESCO事業による太陽光・風力発電の電灯を設置しています。
14号館全体の電気の補完として利用しています。最大出力は10kwです。
太陽光パネルの奥(向かって右)にある太陽熱集熱器にて、14号館<総合体育館>プールの水を温水に変換しています。
北館全体の電気の補完として利用しています。最大出力は50kwです。
太陽光発電と、風力・太陽光ハイブリッド発電システムを導入しています。太陽光発電は、エントランス付近の中庭の可動式オブジェのモーターに利用しており、風力・太陽光ハイブリッド発電システムは、部室等の照明に利用しています。