ハラスメント防止・対策

ハラスメント防止・対策に関するガイドライン

ハラスメント防止・対策

<1>ハラスメント防止のために

1.ガイドラインの目的

法政大学は,本学のすべての構成員が,個人として尊重され,ハラスメントによる人格権の侵害のない快適な環境において,学び,教え,仕事をする権利が保障されるように努めます。そのために本学は,ハラスメント防止・対策規程を定め,その内容をわかりやすく構成員に伝えるために本ガイドラインを制定します。ハラスメントの申し出があった場合には,規程に基づき事実を把握し問題の解決を図るとともに,再発防止の観点からハラスメントに対し厳しい姿勢で臨みます。

2.本学の基本姿勢

大学には,多様な考え方をもつ構成員がおり,教職員と学生,学生同士,教職員同士等の人間関係が存在します。大学にとって,ひとりひとりが個人として尊重され自律的に活動できること,考え方の違いを退けるのではなく互いの価値を認め合う場とすることは極めて重要なことです。
ハラスメントは,個人の尊厳を不当に傷つけ,精神的・身体的損害を与える社会的に許されない行為です。大学においては,その立脚点である学問の自由,学習や教育・研究の権利,働く権利等を侵害する悪質な行為であるという認識をキャンパス全体で共有する必要があります。
本学は,ハラスメントを,その被害を受けた本人及び周囲の構成員に対し各自の目的の達成を阻害し,大学の秩序を乱す問題と受け止め,ハラスメントのないキャンパス(教育・研究,就学,就労)の実現に向けて取り組みます。

3.ハラスメント防止・対策体制

本学は,ハラスメント防止のため,以下の体制を構築しています。
(1)「法政大学ハラスメント防止・対策規程」(以下「防止・対策規程」といいます。):(別紙)
(2)「法政大学ハラスメント防止・対策に関するガイドライン」:(本書)
(3) ハラスメント防止・対策委員会(以下「防止・対策委員会」といいます。)(常置):全学に対してハラスメント防止のため様々な啓発活動を行います。また,申立て事案ごとにハラスメント審査委員会を設置し,必要に応じて審査報告書の作成などを行い,迅速かつ適切な解決を目指します。
(4) ハラスメント相談室(常置):臨床心理士資格等を有する専門相談員が常駐し,相談を受け,申立てを支援する体制を整備しています。
(5) ハラスメント審査委員会(必要に応じて設置)(以下「審査委員会」といいます。):防止・対策委員会の指示により,設置されます。 申立て事案の事実関係の調査(ヒヤリング)等を行います。防止・対策委員会の要請により,緊急・仮の措置,話し合いによる解決等も行います。

<2>このガイドラインの適用範囲

1.対象範囲

 (1)本学の学生・生徒・教職員等の本学構成員が対象となります。本学の学生とは学部学生,大学院生,通信教育部生,科目等履修生,交換留学生,付属校生徒等,本学において学ぶあらゆる立場の者が対象になります。教職員は,専任・非専任を問わず,本学に在職するすべての教職員を対象とします。さらに,本学の業務遂行に関わる委託業者又は派遣契約業者等も対象です。(以下,「本学構成員」といいます。)なお,生徒の場合は保護者を代理人とすることができます。(2)卒業・退学・退職等により本学構成員でなくなった方でも、在学中または在職中に起きたハラスメントであれば,籍を失ってから1年以内に限り対象とします。

2.適用範囲

本学構成員同士の関係において,本学における教育・研究,就学,就労上の関係が継続するときには,その時間・場所を問わず,ハラスメントとして適用します。これは,本学のキャンパス内か外か,授業,研究,勤務,課外活動等の時間であるか否かを問いません。
例:ゼミ合宿等の活動,サークル等の課外活動,飲み会(ゼミコンパ,サークルでの新歓コンパ等)

<3>ハラスメントとは

大学におけるハラスメントとは,教育・研究,就学,就労のあらゆる場面において,相手の意に反して行われる不快な言葉や行為を指します。相手が言動を「不当」「不快」と受け止める場合はハラスメントになる可能性があります。一方で価値観や感じ方の基準は人それぞれ多様なものであり,言動がハラスメントにあたるかどうかの境界線は,相手との人間関係や前後の状況により変化します。悪意のない指導を意図した言動であっても相手から思わぬ誤解を招く場合もあり,どのような言動がハラスメントに該当するかは慎重に判断する必要があります。
本学では,セクシュアル・ハラスメント,アカデミック・ハラスメント,パワー・ハラスメント,妊娠・出産等に関するハラスメント,育児休業・介護休業等に関するハラスメントを対象にしています。

1.セクシュアル・ハラスメント

本学構成員が,教育・研究,就学,就労の環境において,他の構成員に対して不適切で不当な性的言動を行うことにより,その者に教育・研究,就学,就労における不利益又は不快を与え,精神的・身体的損害を与える人格権侵害をいいます。
セクシュアル・ハラスメントは,教員と学生,上司と部下のように地位の上下関係がある場合以外にも,教職員同士,学生間,又は学生から教職員に対して生じる場合もあります。また,異性間だけでなく,同性間で生じる場合もあります。

セクシュアル・ハラスメントとなりうる例:

 (1)Aさんは,ある日友人から「B君と付き合ってるんだって?」と言われてびっくりしてしまいました。「B君とは時々話はするけれど,全然そんなつもりはないんだけど」と答えましたが,既にサークル内でかなりの噂になっているようです。意を決してAさんがB君に問いただしたところ逆に「付き合ってほしい」と言われましたが,Aさんはいつもサークルで周囲の女の子の美醜について話してばかりいるB君と付き合うのはちょと…思っていたため,他に好きな人がいるからという理由で断りました。すると,その日から,B君の意図的な嫌がらせが始まり,「俺はAに捨てられた」「Aは誰とでも付き合う尻軽女だ」等の噂をサークルのメーリングリストに流され,サークルに居づらくなってしまいました。
→性的な誹謗中傷の流布

(2)ゼミ生に丁寧な指導を行っているとの評判を聞き,C先生のゼミに入ったDさん。確かに,授業も為になるもので,Dさんも満足していました。でも,4年生になると,C先生から「卒論の個別指導を行うから,これから僕の知っている店に行かないか?」と誘われ,Dさんは「外で二人きりで会うのは嫌だな」と躊躇しつつも,卒論の指導のためと思いC先生について行きました。着いた場所は居酒屋の個室で卒論についての話は出ず、「僕と付き合わないか?」「僕が何でも教えてあげるよ」と手を握られ,Dさんはびっくりして手を払い居酒屋を飛び出しました。その夜からC先生に対する嫌悪感が募り,ゼミを続けていく自信がなくなりましたが,卒論の単位がどうなるかも心配です。この先どうしていいかわかず,Dさんはハラスメント相談室を訪れました。
 →単位認定の権限を持つ教員からの性的言動

  • 上記は事例説明のために作成したものであり,フィクションです。

そのほかにも次のような事例がセクシュアル・ハラスメントに当てはまる可能性があります。

(3)「彼氏/彼女はいるの?」「結婚しないの?」「子どもはまだなの?」等,家族関係,友人,恋人等,プライベートな事柄について執拗に尋ねること。

(4)「女らしくない」「男のくせに」等の,性差別・性役割感を押しつけること。

(5) 性に関わる話題や性的な嫌がらせにあたる行動で,業務の遂行を阻害したり,相手が性的不快感を持つ状況を作り出すこと。(猥褻な絵や写真,パソコン画面を見せたりする,不必要に体に触るなど)。

(6) 執拗,もしくは強制的に性的行為への誘いや交際の働きかけを行うこと(ストーカー行為を含む)。

(7) 性的な関係の強要を拒否されたことにより評価を不当に低くしたり,指導を拒否するなどの不当な対応をすること。

(8) 性的指向や性自認に関する差別的言動や嫌がらせをすること。

2.アカデミック・ハラスメント

本学構成員が,教育・研究,就学における権力を濫用し,他の構成員に対して不適切で不当な言動を行うことにより,その者に教育・研究,就学における不利益を与え,あるいはその教育・研究,就学に差し支えるような精神的・身体的損害を与える人格権侵害をいいます。意図の有無にかかわらず,地位の上下関係から生じる権力を濫用し,継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたりするものです。

アカデミック・ハラスメントとなりうる例:

(1)大学院生のEさんは,F教授から「こんなことも知らないのに,よく大学院に入れたな」「研究者としての資質に欠ける」と言われ続け,辛さを感じながらも自分が至らないのだと思い黙って従ってきました。しかし,F教授はEさんの家族や恋人のことをあれこれ聞きだし,「君の研究を優先させないようじゃ,親(恋人)としてダメだな」「恋人とは別れたほうがいい」と言い始め,Eさんはより一層の苦痛を感じるようになりました。
→学生を劣等者扱いするような侮辱的な対応
→学生のプライバシーに不要に立ち入るような言動

(2)「先生とゼミ生の関係が近く,何でも話し合えるゼミです」との謳い文句にひかれてG先生のゼミに入ったH君。授業にはすべて出席し,課題も提出していましたが,学期末に行われるゼミコンパが苦痛で仕方がありません。G先生は「コンパで俺を笑わせる芸の出来ない奴に単位はやらん」と何度も言っており,実際に単位をもらえなかった人もいるとの話も聞きました。前期のコンパでは緊張して芸をするどころではなかったH君は,後期のコンパが近づくにつれ,心配のあまり体調を崩し,他の先生に相談を持ちかけました。
→単位を交換条件とする理不尽な要求

(3)この春,I先生は院生時代の指導教員であったJ先生と同じ母校の学部に着任しました。J先生は思いつくと深夜でも I先生に電話をかけてきて,応答しないと翌日怒られます。我慢できずに夜中に電話をしないようお願いしたところ,すっかり機嫌を損ねてしまい,それ以来J先生から頻繁に,他の大学へ移ってはどうかという内容のメールが届くようになりました。廊下などで会うと必ず,「まだここにいるのか」と嫌味を言われます。自分のメールボックスに他大学の教員の募集案内のコピーが入るようになり,たまりかねてハラスメント相談室に相談しました。
→私的な時間帯の侵害
→退職の強要

  • 上記は事例説明のために作成したものであり,フィクションです。

そのほかにもこのような事例がアカデミック・ハラスメントに当てはまる可能性があります。

(4)正当な理由なく,教育・研究指導を拒否したり,学会や論文等で研究成果の発表の機会を与えないこと。

(5)教育・研究に無関係な雑務または私用を強要すること。

(6)正当な理由なく,提出された論文やレポートを受け取らないこと。

(7)職務上知り得た個人情報やうわさを流布すること。

(8)指導を口実として殴る,蹴る,叩く等の暴力を振るうこと。

3.パワー・ハラスメント

本学構成員が,就労における優越的な地位を利用してその権力を濫用し,他の構成員に対して不適切で不当な言動を行うことにより,その者に就労における不利益を与え,あるいはその就労に差し支えるような精神的・身体的損害を与える人格権侵害をいいます。意図の有無にかかわらず,地位の上下関係から生じる権力を濫用し,継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げたりするものです。

パワー・ハラスメントとなりうる例:

(1)K 課長は最近家庭での問題を抱え,職場でもイライラしがちです。元々気分にムラがあり,機嫌の悪いときに仕事の相談をするとけんもほろろに「そんなこともわからないのか」と怒鳴りつけられることがありました。このところ ,それが一層ひどくなり,突然理不尽なことで怒鳴るようになり,課員たちはいつも緊張しびくびくしています。真面目で丁寧に仕事をこなす課員のLさんは,K 課長の怒りを受け流すことができず,特に自分が怒鳴られた日は 眠れなくなることが続いていました。睡眠不足のため集中力がなくなり,自分の担当業務を期限内に終わらせる見込みが立たなくなったLさんは,業務量の調整を K 課長に願い出ました。K課長は「それはお前の能力不足が原因だ」と言い,Lさんの仕事量の調整に応じず,他の課員がいる前で「お前なんかいない方がいい」「給料泥棒」といった 暴言を繰り返すようになりました。Lさんは徐々に腹痛など体調不良により出勤できない日が多くなりました。
→適正さを欠いた業務管理
→人格を否定する発言

(2)専任職員に加えいろんな職種の非専任職員がいて,人員の入れ替わりも多い部署に新しく派遣職員のMさんが配属されました。MさんはOAスキルが極めて高く,素早く仕事をこなすため周囲の評判も良く,そのことが,専任職員のNさんには面白くありません。NさんはあからさまにMさんを無視し始め,他のメンバーにもMさんを無視するように仕向けてしまいました。その結果,業務に必要な情報も伝えてもらえなくなってしまい,部内で孤立してしまったMさんは退職に 追い込まれました。
→周囲を巻き込んだ無視
→業務情報からの遮断

(3)専任職員さんのOさんは学部の事務で時間割の編成を担当することになりました。選択・必修科目の配分や空き教室の関係で,どうしてもP先生の担当する授業を希望通りの時限にすることができず,その旨をメールでお願いしたところ,「そんな事もできない職員は無能だ。いる必要がない」と激しい口調のメールが返ってきました。P先生は日頃から自分の思い通りにならない事があると声を荒げることも多く,恐怖を感じてOさんは上司に相談をしました。
→威嚇して要求を通そうとすること

  • 上記は事例説明のために作成したものであり,フィクションです。
    そのほかにも以下の事例がパワー・ハラスメントに当てはまる可能性があります。

(4)業務に対して,著しく不公平,不当な評価を行ない,意図的に昇進,昇格を妨害すること。

(5)職務上知り得た個人情報やうわさを流布すること。

(6)日常的に弁当・たばこ等の買い出し等の私用を言いつけること。飲み会に参加しないことを「付き合いが悪い」と執拗に責めるなど,業務の範疇を超えるものを要求すること。

4.妊娠・出産に関するハラスメント

本学構成員が,他の女性構成員に対して,妊娠・出産又は妊娠・出産に関する就労上の制度・措置の利用及び利用の申出に対して不適切で不当な言動を行うことにより,精神的・身体的苦痛を与えることを内容とする人格権侵害をいいます。妊娠期間中の軽易な職務や業務への転換,出産時の産休その他の妊娠・出産における雇用管理上の措置が行われた女性教職員,またはその申出をした女性教職員に対し,これらの雇用管理上の措置の利用を妨げたり,妊娠・出産に関して継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げたりするものです。

妊娠・出産等に関するハラスメントとなりうる例:

(1)上司が産前休業の取得について「休みをとるなら辞めてもらう」と言ったり,時間外労働の免除について「次の査定の際は昇進しないと思え」と言ったりすること。

  • 法律上妊産婦からの要望があった場合は,時間外労働や休日労働をさせてはならないことになっています。同様に,妊産婦からの要望があれば,出産予定日の6週間前から就業させてはならず,出産後8週間は妊産婦の要望如何にかかわらず,就業させてはならないことになっています。

(2)上司・同僚が「妊婦はいつ休むかわからないから仕事は任せられない」と繰り返し又は継続的に言い,仕事をさせなかったり,雑務のみをさせたりすること。

(3)むやみに妊婦のお腹を触ること。

(4)実験や研究がはかどらないこと等を理由に,執行部が妊娠した女性教員に暗に退職を迫ること。

5.育児休業・介護休業等に関するハラスメント

本学構成員が,他の教職員に対して,育児休業又は介護休業に関する就労上の制度・措置の利用及び利用の申出に対して不適切で不当な言動を行うことにより,精神的・身体的苦痛を与えることを内容とする人格権侵害をいいます。育児休業や介護休業の取得等の雇用管理上の措置が行われた教職員,またはその申出をした教職員に対し,これらの雇用管理上の措置の利用を妨げたり,継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行ったり,不当に低い評価を与えたり,昇進を妨げるものです。

育児休業・介護休業等に関するハラスメントとなりうる例:

(1)上司が育児休業の取得を相談した部下に対して「男のくせに育児休業をとるなんてあり得ない」と言って,取得をあきらめさせること。

  • 法律上,労働者は原則としてその1歳に満たない子を養育するために,育児休業を取得することができます。

 (2)介護休業について請求する旨を周囲に伝えた同僚に対し,「自分なら請求しない。あなたもそうすべき。」と言い,取得をあきらめざるを得ない状況に追い込むこと。

  • 法律上,労働者はその要介護状態(負傷,疾病又は身体上若しくは精神上の障害により,2週間以上の期間にわたり常 時介護を必要とする状態)にある家族を介護するために,原則として通算して93日間,介護休業を取得することができます。

<4>ハラスメントのないキャンパスを実現するために

1.加害者にならないために

(1)互いの人格を対等に尊重する姿勢を持ちましょう。

(2)社会的に形成された性別意識,たとえば「男性や女性はこうあるべき」だという固定的な性役割観などの偏った見方・考え方を押しつけることは避けましょう。

(3)相手が自分の言動をハラスメントと受け止めているとわかったらすぐに止めて,真摯な気持ちと態度で謝罪しましょう。あなたの家族や身近な人が受けたとしたら不快だと思う行為は慎むという心構えが大切です。

(4)反対意見や「ノー」という意思表示がないからと言って,それが合意・同意とは限りません。立場や地位が上の人(指導者や先輩)は十分配慮してください。

(5)学外での言動であっても,相手が教育・研究,就学,就労上の関係のある本学構成員であればハラスメントにあたる可能性があります。

2.ハラスメントを見かけたら

(1)見過ごさない勇気を
集団内でハラスメントの存在が黙認されてしまうと,それが慣習化し徐々に環境が悪化していきます。周囲の人達もその関係に巻き込まれてしまうため,特に教育,指導,管理監督する立場にある人の果たす役割は重要です。ハラスメントを見過ごさない勇気を持ちましょう。

(2)相談を勧める
ハラスメントについての相談を受けた場合は,必要に応じてハラスメント相談室での相談を勧めてください。その際,相談された人が同行することも可能です。

(3)知り得た情報の扱いは慎重に
相談内容等の知り得た情報については,プライバシーに十分に配慮し本人の意向を尊重し慎重に扱いましょう。

3.ハラスメントの被害にあったときには

(1)ひとりで悩まないで
 ハラスメントを受けたと感じたら,ひとりで悩まずに,ハラスメント相談室に連絡してください。相談室に来ることがためらわれる場合は,まず身近で信頼できる人に相談をしてください。相談室には家族や信頼できる友人 ,教職員と一緒に来室することもできます。

(2)記録を残してください
 あなたが受けた言動について,「いつ,どこで,誰から,どのようなこと」かがわかる記録(自筆のメモ・メール・録音等)を残しておくと,相談や申立ての際に役立ちます。

(3)緊急の場合は警察に連絡を
相手からの暴力行為などで,心身に危険を感じたり,緊急を要する場合は,迷わず周囲の人に助けを求め,警察に連絡をしてください。

<5>ハラスメント相談および申立ての流れについて

法政大学はすべての構成員に相談・申立てを行う権利を保障します。

1.ハラスメント相談について

本学ではハラスメントに関する相談等に対応するため,ハラスメント相談室を市ヶ谷に設置しています。本学構成員のだれもが相談可能です。相談は面談を基本としています。必要な場合は,相談者が所属するキャンパス・付属校に専門相談員が出向くこともできます。
ハラスメント相談室の開室時間や連絡方法,予約方法,相談の流れ等については,公式Webサイト・リーフレット等でご確認ください。
相談者のプライバシーを守るため,同じ時間帯に来室者が重ならないよう,面談は予約制で行っております。安心してご相談ください。

  • ハラスメント相談室の対応について

(1)ハラスメント相談室では,専門相談員が内容を伺います。専門相談員は,状況について聞き取りをし,相談者の意向や希望を尊重しながら共に考え,今後とりうる解決方法を提案し,相談者自身が意思決定するためのサポートをします。

(2)ハラスメント相談室は相談者のプライバシーを守ります。相談内容を相談者の承諾なしにハラスメント相談室の外部に伝えるとはありません。

(3)必要に応じて大学内外の関係機関を紹介することがあります。

(4)相談を受けている案件の「ハラスメントの行為者とされた者」と,事実確認や調整のための接触はしないことになっています。

2.申立てについて

ハラスメント相談において,相談者が相手方への処分の勧告や緊急・仮の措置,話し合いによる解決等を希望した場合,申立てを行うことができます。相談者の「ハラスメント申立書」(所定書式にて申請)に基づき,審査委員会が,防止・対策委員会の下に発足します。申立てを行うと,相談者は申立人となります。審査委員会は,本学のハラスメント防止・対策規程(以下「防止・対策規程」)に従って,以下(1)~(3)の対応を行います。

(1)緊急・仮の措置
 審査委員会は,事態が重大かつ深刻で,緊急な対策をとる必要があると判断される場合には,当事者双方の所属する学部長・大学院研究科長・付属校長や部局長等に対して,緊急・仮の措置の勧告を行うことがあります。勧告例としては,クラス・ゼミ・履修科目・指導教員の変更,職場・部局・委員会等における担当業務の変更や環境改善等があります。

(2)話し合いによる解決
 申立人が当事者間の話し合いによる解決を希望する場合は,事実関係の調査・審査に基づいて解決策を提示します。当事者間の合意が整った場合には,審査委員会はその概要を記録に残して調査を終了し解散します。

(3)処分の勧告
処分の勧告が求められた場合には,審査委員会は申立書に記載された内容を防止・対策規程の 目的と定義に照らし,相手方の言動がハラスメント行為に該当するかどうかについて中立的な立場で,申立人及び相手方,関係者 から事実関係の聞き取りを行って判断します。審査委員会は,必要と判断した場合には,防止・対策委員会の指示を得て審査報告書原案を作成し防止・対策委員会に提出します。防止・対策委員会が,相手方に何らかの処分が必要と判断した場合は,処分の勧告を 含む審査報告書を総長に提出します。総長は,それを受けて,学内の手続きを経たうえで適切な措置を講じます。

*審査委員会の構成について
 防止・対策委員から若干名と、必要に応じて学内教職員若干名、及び弁護士で構成し、事案に応じて適切な人選を行います。

*通知の範囲について
申立てにより,審査委員会を設置した場合には,その旨を当事者に通知するとともに,当事者の所属部局長等 に連絡することになります。申立て後の防止・対策委員会では,申立人・相手方の名前を伏せますが,審査委員会では双方の名前を明示します。また,審査委員会設置を申立人・相手方・双方の所属部局長に通知する際,相手方には申立人の名前を通知しますが,双方の所属部局長には申立人・相手方の名前は伏せます。審査委員会での審査の結果,審査報告書を作成する場合(上記(3)処分の勧告)は,申立人・相手方の名前 を防止・対策委員会と相手方所属長に通知します。

3.本学としての措置

総長は,防止・対策委員会の処分の勧告を含む審査報告書についての報告があった場合は,速やかに学内規則を適用し,所定の手続を経た上で,適切な措置を講じます。教職員であれば,譴責,減給,出勤停止/停職,降格・降給,論旨解雇,懲戒解雇等があり,学生の場合であれば,譴責,停学,退学等があります。

参考:ハラスメント行為の内容と程度により,本学としての措置とは別に,刑事上の責任(強制わいせつ罪,名誉毀損罪等)や,民事上の責任(損害賠償等)を問われることがあります。

4.相談または申立ての終了について

(1)ハラスメント相談室において,専門相談員との相談により,相談者の気持ちが整理されたと確認されたとき。

(2)申立て後,審査委員会の「緊急・仮の措置」「話し合いによる解決」等により,迅速に解決または環境改善が行われたとき。

(3)申立人が審査の途中で審査の打ち切りを申し出て,審査委員会が認めたとき。

(4)防止・対策委員会から総長へ審査報告書が提出されたとき。

(5)その他,防止・対策委員会が必要と認めたとき。

<6>ハラスメント相談に関する留意事項

  1. ハラスメントに関する守秘義務を徹底します
    当該事案にかかわるすべての者(相談者,申立人,相手方,所属部局長,防止・対策委員,審査委員等)は,ハラスメントに関わる当事者及び関係者の名誉やプライバシーを侵害することのないよう,知り得た個人情報等について守秘義務を負います。ハラスメント相談をしたことによる不利益な取り扱いを禁止し,二次被害の防止に努めます
     
  2. ハラスメント相談・申立てをした者や問題解決に関わった他の学生・教職員に対し,不利益(報復・もみ消し等)や二次被害が生じないように十分配慮します。
     
  3. 虚偽の申立て・証言等を禁止します
    ハラスメントの相談,審査,事情聴取等に際して,虚偽の申立て・証言を行ってはいけません。本学は,虚偽の申立て・証言を行った者に対して,学内規程等に基づき措置を講じます。
     
  4. 申立ては不受理,または認定されないこともあります
    防止・対策委員会が規程の目的に照らし,適当でないと判断した場合は不受理となります。申立が不受理となった場合は,その旨を速やかに当事者と所属部局長等に連絡します。また審査の結果,申立内容はハラスメントに該当しないと判断されることがあります。

<7>ハラスメントの防止・啓発活動

本学は本ガイドラインに則り,快適なキャンパスライフ,教育・研究環境,職場環境を維持し,これを阻害するようなハラスメントの防止・対策に努めます。大学構成員に対して,リーフレット等の作成・配布,研修会・講演会等の開催により啓発活動を行います。

<8>見直し・改訂

本ガイドラインの内容に改訂の必要が生じた場合は,防止・対策委員会の意見を踏まえて,改訂・見直しを行います。

付則

  1. このガイドラインは,2010年11月19日から施行します。
  2. このガイドラインは,2010年12月8日から一部改正し施行します。
  3. 2012年12月1日一部改正。
  4. 2019年4月1日一部改正。