氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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立川 駿 | 情報科学部 | ディジタルメディア学科 | 1 |
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本作品はデジタル環境下で制作したイラスト作品です。この作品はタイトルの通り、近代化によって洋式文化が流入する日本を表現した作品です。異文化が交流するという意味では東京オリンピックが開催された今、この絵を描くことに意味があると思いました。
この作品を描く上で私が一番意識したことは、いかに和と洋がまじりあう様子を表現するかということです。まずこの作品の主役である少女には、大正時代風の着物にフリルをつけ、洋風のスカートと靴を履かせています。一方で髪の毛や顔の描き方には洋風なポイントは入れず、少女はあくまで時代に流されていることを表現しました。少女の表情が曇っている理由には、このような文明の移り変わりに違和感を覚えているという心情を表現しています。この作品で表現したいのは突然入ってきた異文化と既存の文化の混じりあいなので、要所要所にそういった不自然さを出すことでこの作品を見た人には「和なの?洋なの?」と感じてもらいたいと思っています。和と洋の混合は絵の構成によっても表現されています。例えば絵に含まれる人や物を円内に配置することによって作品全体にまとまりができ、互いに異なったものを一つにまとめたもののように感じさせられように努力しました。金魚はそういった曲線を表現する上でおおきな役割を果たしています。また、色彩ではなるべく多くの色を使いつつも違和感の無いように色相の補色を意識してカラーコーディネイトしました。
この作品はprocreateというイラスト制作ツールで制作しています。ラフから線画、着色まですべてデジタル環境です。デジタル環境下ではアナログとは違った表現が可能で、例えば髪や泡をエアブラシで透けさせることで作品に透明感を出したり、和紙のテクスチャを焼き込みカラー(Color Burn)で合成して質感を出しています。焼き込みカラーは、色相はそのままで重ねた色が暗くコントラストが高くなる合成モードで、影をつけるときにも使用しました。
作者はこの作品の中で大正時代に着目している。西洋文化が日本に