氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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佐藤 陸 | デザイン工学部 | システムデザイン学科 | 4 |
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日常の他愛ない空想、現実の儚い想像。
仕事をしない標識たち《symbols》の、導く先の、その先へ。
自分以外誰も起きてこない早朝のリビング、昼下がりの街中に響く役所の防災無線、ふと見上げた夕焼けの異様なまでの緋さ、横目に映るビルとビルの隙間に伸びる闇。
そんな日常の中の私の「ゾワッ」とする一瞬にある感覚を自分なりに再現する、というのが本作を作るに至ったきっかけです。
なんの変哲もない通学路に、なんの変哲もないはずだった標識が立っているだけの日常の風景を、いかに不穏に再構成するかという点に力を入れて、構図の歪みや色の重ね方を工夫しました。重苦しい空気感を感じていただければ嬉しいです。
ベースとなる線画はIllustratorを用いて制作しており、変形ツールなどを用いて円板や円柱などに過度に遠近感を作ることで、不穏な構図を目指しました。
描画はPhotoshopで行っており、基本のブラシツールに加え、群葉のコンセプトブラシやはねブラシを用いて茂みや塀の汚れを表現しました。看板やパイプの経年劣化は、ぼかしツールを用いて付けた汚しの上に、更に鉛筆ブラシで同系色の線をぼかさずに重ねることで、リアリティを追求しました。