氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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木枝 春花 | キャリアデザイン学部 | キャリアデザイン学科 | 2 |
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近年、街中を歩いていると、スマホやイヤホンなどで自分の世界に閉じこもっている人ばかりが目につきます。皆が少しずつでも周りにも目を向け、思いやりの心と笑顔をもつだけで、優しい世界になるのではないでしょうか。
人々の冷たさを感じる今の街中を、あえて単色のシンプルな絵で描き、天使によって人々の温かさが呼び起こされた瞬間一気に世界を色づかせることで、物語の展開を視覚的にわかりやすくしました。また、あえてナレーションを入れず、文字も最初だけにすることで、見ている人が共感したり想像したりするのを邪魔しないものになっているかと思います。街中の人々に対し、主人公の少女だけ少しデフォルメした絵柄で描いているのは、人々の冷たさに敏感であり、まだ優しい心を持ち合わせている無垢な存在、すなわち子供をイメージしているからです。他人とのコミュニケーションで一番大事なのは、やはり笑顔だと思います。他人に対し、笑顔で何か親切なことをしたときに、相手から笑顔を返されることの嬉しさを、今一度思い出して欲しいです。
平面な絵でも画面に臨場感が生まれるように、手前や奥にある対象をぼかしました。また、クロスフェードによるシーンチェンジは、テンポが悪くならないように場面によってシーンチェンジにかかる時間を細かく調整しました。
最近、周囲への配慮について考えることがよくある。優先席でスマホに釘付けの若者もいれば、必要な人に率先して手を差し伸べる人も存在する。この作品では、一人の少女の目を通して街中でよくあるそんなシーンを比較的少ないイラストとメロディーで感情豊かに表現している。世間の冷たさを感じる前半を色彩のない絵で構成し、人々の親切を感じる後半を色彩豊かな絵で表現しているのは効果的である。親切の連鎖がもっと広がればいい、と思わせる作品であった。