2019年度第15回デジタルコンテンツ・コンテスト

動画部門・入選 Butterfly

2019年度第15回デジタルコンテンツ・コンテスト
氏名  研究科・学部  専攻・学科  学年 
正木 里桜 社会学部 メディア社会学科 4
  • 使用ソフト
    Maya/Adobe after effects/substance painter/Adobe Premiere Pro/Photoshop/Adobe illustrator
  • 開発・制作・動作環境等
    Mac OS
  • 使用素材
    音楽:甘茶の音楽工房

 

作品要旨

「本当の自由ってなんだろう?」というテーマを元に製作しました。ステンドグラスのランプの絵柄の蝶が明朝に抜け出し誰もいない街を自由に優雅に飛び交う。そしてまた蝶は自分の居場所に戻っていきます。一見自由のない存在ですがこの蝶は自分の居場所を持っていてこの生活こそ蝶にとって自由なのかもしれない。本当の自由とはその人が思う通りに生きることなのではないか?あなたにとっての本当の自由はなんですか?

作品解説

物語は固く閉ざされた塀が目の前から引いていく場面から始まりその先には旧式のエレベーターに入った蝶が描かれたランプが置いてあります。なかなかこの状況は現実的にはおかしな光景ですがこの塀と旧式のエレベーターは蝶が狭い世界に囚われていることを一目で暗示させる演出です。青い深夜のライティグが強いオレンジ色の朝日に変わるとガラスの蝶は動き出します。 この外の街は架空の街です。水を崇拝し水辺は綺麗な景観が保たれているが一歩裏道に入ると街の毛色が変わります。基本的に生活感の出るお店は地下に存在しているため地下への入り口の多い街です。ヨーロピアン調の形が多いものの色はニューヨーク風であり色んな人種がそこに共存していることがわかる背景にしました。また、この景観はライティングにとてもこだわり製作し、朝日の非現実的な世界観と街のライト、そして水の反射の煌めき全て含めて美しいライティングにしました。蝶を追うカメラワークは、蝶の感じる世界の大きさを見る人に体感してもらえるように引きで蝶と街のスケール感がわかるカットや逆さから写し見上げるように空と蝶を映すカットなど単調にならないように様々なカットを盛り込みました。そしてラストで蝶は自分の居場所であるランプの柄へと戻っていき塀は閉まりフェードアウトし作品は終わります。窓の内側から写したのは見た人に同じ場所に帰ってきたと感じて欲しいという思いから製作しました。蝶にとってこの生き方こそ自由であるように、自由は何もかもから解放されることだけではなく本当の自由はその人がしたいように生きることなのでは?という思いからこの作品を製作しました。これをきっかけに自分の本当にやりたいことや想いを思い出してみて欲しいです。

デジタル技術の使用箇所・方法

作品全編にわたってMayaでモデリング、ライティング、アニメーションを行いレンダラーはArnoldを使用しました。またテクスチャはSubstance painterとPhotoshop,Adobe illusutratorを用いコンポジットはAfter effects,編集はPremiere Proを用いました。今回の作品の水の表現はNormal Mapを使用し凹凸をつけたのみにとどめたためシュミュレーションは行いませんでした。