お知らせ
2023年11月15日(水)~2023年11月24日(金)にかけて、本学市ケ谷キャンパスの外濠校舎一階のメディアラウンジを主会場に約四年ぶりに対面方式にて「第24回環境展 ~この秋、「かけがえのない地球」の未来を想いながら、「えこぴょん」の涙をとめるために一人一人の声を届けます~」を開催しました。
まず、法政大学環境センターは、2023年11月15日(水)に「第24回環境展」特別企画として、国立研究開発法人国立環境研究所より生物多様性領域・環境ストレス機構研究室より玉置 雅紀室長を講師にお招きし、2011年3月の東日本大震災から10年以上経過した福島県を中心に「環境変動に対する生物・生態系の応答・順化・適応とレジリエンス」をテーマに、環境変動の影響を最も受けた地域における「生物多様性」に関する最新の知見を中心にご講演いただきました。
2023年11月22日(水)には、「第24回環境展」特別企画として、気象研究所気象予報研究部第二研究室 川合 秀明主任研究官を講師にお招きし、気候変動の緩和・適応策を検討する上でも大切な将来の気候を予測する「地球温暖化シミュレーション」をテーマに講演会を開催し、世界各国の気候モデルや地球温暖化のメカニズムを理解するためのシミュレーション、地球の温度を変える要因や日本の夏の平均気温偏差データを用いて今昔の夏の暑さの相違、今年の冬の気象予測について解説して下さいました。
「第24回環境展」の主会場においては、次世代のクリーンなエネルギーの実現に向けて、「International Space Solar Power Student Project Competition 2022」において準優勝した太陽発電衛星の実現に向けた研究や「無機マテリアル学会第145回学術講演会で無機マテリアル学会講演奨励賞」及び「化学情報協会JAICI賞」を受賞した毒性元素を使わない量子ドット増感太陽電池に関する研究、「分離技術会年会」において企業奨励賞を受賞した水中の有価物微粒子をケミカルフリーで効率よく分離回収する技術の開発を目指した研究から持続可能な農業をテーマにした徳島県と栃木県を対象にした藍産業の衰退と藍農家の取り組み等の多岐にわたる研究成果の一端を発表いただきました。
この他、気象研究所、地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)、公益財団法人 東京都環境公社、千代田区、一般財団法人公園財団 新宿中央公園管理事務所、新宿区立環境学習情報センター(エコギャラリー新宿)、法政大学生活協同組合にご協力いただき、環境・サステイナビリティ教育研究、環境保全に関連した取り組みについてもご紹介いただきました。
「第24回環境展」開催にあたって多大なご協力を賜りましたみなさまには厚く御礼申し上げます。
2023年11月下旬からは、地球温暖化の解決に向けて、アラブ首長国連邦において国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)が開催されます。2023年7月、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、異常気象が世界の各地で発生していることに触れ、「地球温暖化の時代は終わり、地球が沸騰する時代が到来した」と警笛を鳴らしました。
我々が暮らす「かけがえのない地球」においては、地球温暖化等の影響によって森林を含む陸域、淡水及び海洋にすむ多くの生物の生息域や季節的活動、移動パターン、生息数及び生物種間の相互作用を変移させていると言われています。
この秋、母校愛の強い兎で、自分の背中に「かけがえのない地球」の未来がかかっていると思いこみ、地球環境問題の解決に向けて世界を舞台に様々な活動をしている仲間想いの「えこぴょん」の涙をとめるために一人一人の声を届けて、一人一人ができることを考えるきっかけとなればと願います。