お知らせ

【2023年度(第7回)自由を生き抜く実践知大賞】共感の襷賞「コロナ禍を乗り越えた地域貢献ボランティア」紹介

  • 2024年02月09日
お知らせ

受賞名

共感の襷賞

受賞取組

コロナ禍を乗り越えた地域貢献ボランティア

実践主体

東京メトロ飯田橋駅ボランティア

取り組み内容

私達は東京メトロ飯田橋駅構内で見守り・ご案内活動を行うボランティア団体だ。昨年度からはコロナウイルスの制限を受けずに活動を行えるようになった一方、コロナ前を知る方々の卒業によりノウハウが失われ私達の活動は危機に瀕していた。その中でも質の高い見守り・ご案内活動の実現を通して広く地域社会に貢献するため、メンバーの育成を目指した取り組みを行っている。
メンバー同士の交流と勉強の場である準定例会は内容を刷新し、高頻度で尋ねられる質問の共有や構内の構造研究、駅周辺の散策による周辺地理の習得、有志による英語問答集の作成など様々な取り組みを学生間で自発的に行っている。また、基本的に活動のタイミングは個人の裁量に委ねられているが一定の時期にシフト制をとり経験が豊富なメンバーと経験の浅いメンバーで共に活動を行った。実際の活動を通してメンバー全体の質の向上に繋がり、経験の浅いメンバーが実際に活動を経験することでそれ以降の活動のハードルが下がり、ボランティアの活動量の増加にも繋がった。
育成を目指した取り組みを通してメンバー全体の活動が質・量の両面で顕著に成長しており、取り組みには大きな効果が表れている。

実施しての感想

新型コロナウイルスは学生生活に多大な影響をもたらし、我々の団体もコロナにより非常に大きな課題を抱えました。その中でもメンバーの「駅での活動を通して駅の利用者の力になりたい」という思いを実現すべく、様々な取り組みを通して地域貢献のために尽力してまいりました。私自身も活動を積極的に行っていますが、利用者に笑顔で感謝される場面に多く直面します。メンバーの育成を通して、多くの方を笑顔にさせることができていると考えると非常に光栄です。また、学生のボランティアは活動する学生に目を向けることも重要です。コロナ禍によりメンバー一人一人が満足な学生生活を送れていない面がありましたが、活動を通して多くのメンバーがやりがいや成長を得られており、ボランティアが活動を行う側にも好影響をもたらし充実した学生生活の一助となれている点に大きな喜びを感じています。最近は人々の外出もコロナ禍前に非常に近い水準に回復し観光需要も増加する中で、我々の活動の必要性もより一層高まっています。今後も様々な取り組みに挑戦し、地域社会への貢献を目指した活動を通して『自由を生き抜く実践知』を体現できるよう尽力して参りたいと考えています。

総長からの選定理由コメント

東京メトロ飯田橋駅構内で続けられていた、見守り・案内活動のボランティアは、新型コロナウィルス感染症のパンデミックによって長期間にわたって現場における対面での活動の中断を余儀なくされた。これは、毎年卒業と新入を繰り返しながら4年でメンバーが入れ替わっていく学生団体の活動にとって、活動の質を確保しながら継承していくことに深刻な影響をもった。それに対して、メンバー同士の交流と勉強の場である準定例会の内容を刷新し、現場に立つメンバーのシフト制も導入して、ベテランメンバーから経験の浅いメンバーへのノウハウの継承を確保し、コロナ禍という困難を見事に乗り越え、襷をつなぐことに成功した。

受賞の感想

学生ボランティアではボランティアを通した社会貢献も重要ですが、何より活動を行う学生自身の成長が一番重要であると考えています。私たちの活動が学生自身が成長できる場になり、そしてコロナ禍を経ても次の世代に襷を繋いでいくことができていれば嬉しいです。このたびは誠にありがとうございました。