お知らせ

【Message】学生が起こす「食」のイノベーション

  • 2023年01月31日
お知らせ

多摩地域交流センター登録学生プロジェクト
「Team Ethical by ホーセーイノベーションクラブ」 代表
社会学部社会政策科学科3年
井上 あすか さん(Inoue Asuka)


Messageでは、「自由を生き抜く実践知」を体現している学生の声を届けます。

「食」に興味があるメンバーによって結成されたTeam Ethical(チームエシカル)は、「地産地消の学食メニューの提供」「多摩キャンパスで地域野菜の八百屋を開く」「地産地消のお弁当を地域の高齢者の皆さんに届ける」という三つのプロジェクトを行っています。

食べることが大好きな私は「食」という分野に元々興味があり、大学ではアカデミックな視点から「食」に携わっています。しかし、学んでいく中で社会課題の要素として向き合う「食」と、自分の生活の中にある「食」に大きなギャップを感じるようになりました。

一人暮らしの中でコストの低い大量生産、大量消費のフードシステムに頼り救われている自分と、そうしたフードシステムが社会にもたらす悪影響を学んでいる自分。このギャップをどこかで埋めたいと考えました。

一学生の自分がいきなり社会全体のフードシステムを大きく変えることは難しいので、自分が関与して変えられるものとして、大学のフードシステムに注目したのです。

大学近隣の地元野菜を使用した学食メニュー

プロジェクトの企画運営をしていく中で、学生だからこそできる「食」のイノベーションは、自分たちが通うキャンパスを素敵にしていくことにつながると気付きました。プロジェクトはどれも大学と連携しながら、地域と学生が「食」を通してつながることを目的としています。

チームエシカルのメンバーには、ヴィーガンの人もいれば、フードロスを少なくしたい人、地域のお野菜を食べたい人もいます。「食への向き合い方」に正解はありません。ただそうした視点を一つ持つだけで、ご飯を食べる毎日が少しだけ豊かになると思います。味わって食べる食事を重ねるほど、「食」への思いも深くなっていくからです。まずは、自分なりの向き合い方を探してみることが大切だと思います。

今後もチームエシカルの活動を通じて「食」との向き合い方を考えるきっかけを提供しながら、多摩キャンパスに素敵な要素を増やしていきたいです。

(初出:広報誌『法政』2023年1・2月号)