お知らせ

【2021年度(第5回)自由を生き抜く実践知大賞】進取の学び賞「リレー講義『高校生と考える<COVID-19>』(全15回)」紹介

  • 2022年01月31日
  • イベント・行事
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受賞名

進取の学び賞

受賞取組

リレー講義「高校生と考える<COVID-19>」(全15回)

実践主体

法政大学国際高等学校×法政大学

概要・成果

法政大学×国際高校の高大連携によるリレー講義「大学の学問にふれる」が選択科目として設置され、4年目となる。この講座では、高校での学びを発展させ、毎回法政大学の先生方を国際高校にお招きし、大学の学問がどのようなものか、多様化する現代社会の諸課題に学問がどのようにアプローチするかを学んでいる。高校生への「学問への招待」としてはもちろん、各学部のガイダンスとしても機能している。

2021年度は統一テーマを「高校生と考える<COVID-19>」とし、12学部の協力を得て、新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)及び感染症(COVID-19)、それらが引き起こした現象や社会問題、関連する諸分野について、全15回(1回90分)のリレー講義を企画した。各回のテーマは「総合大学」にふさわしく、分子生物学、数理統計学、政治学、社会学、経済学、観光学、歴史学、情報科学、文学、言語学と多岐にわたり、文理の枠を超えて、毎回スリリングな講義やワークショップが展開された。 <COVID-19>をテーマに、高校生を対象とした、これだけ多様な分野の連続講義は他校に類を見ないものであり、全国の高校の中で最も先進的で意欲的な試みであったと言える。「憲章」が掲げる「社会の課題解決につながる実践知」に相応しい時宜を得た教育実践であった。

総長からの選定理由コメント

法政大学×国際高校の高大連携によるリレー講義4年目の2021年度は「高校生と考える<COVID-19>を統一テーマとし、いままさに私たちが直面しているコロナ禍について、12学部から分子生物学、数理統計学、政治学、社会学、経済学、観光学、歴史学、情報科学、文学、言語学等々の様々な専門分野を背景としたアプローチで考える授業となった。大学から紹介される「多様な視点と先見性を備えた研究」によって、受講生徒の知的好奇心が大いに刺激されるとともに、ワークショップによる掘り下げを契機として、自ら考えを深めることにつながっていった。「私のような普通の高校生にできることは何もないと思っていたが、この講座を通して社会で起きている問題を理解したり考えたりすることの大切さを学んだ」という受講生からのコメントが、この授業の価値を象徴している。総合大学の付属校であることをフルに活かした、高大連携の可能性の大きさを示す実践として高く評価したい。

受賞の感想

「自由を生き抜く実践知 進取の学び賞」にご選定いただき、ありがとうございます。リレー講義「高校生と考える<COVID-19>」は担当いただいた講師の先生方をはじめ、多くのご協力があって成立したものです。改めて感謝申し上げます。
諸行事が次々と中止・縮小されるなど、COVID-19は高校生の日常にも多大な影響を与えました。そんな時だからこそ、やがて進学する大学の「学問」がこの課題にどう向きあっているかを知り、現在体験している現象をとらえ直す、深い「学び」の機会にしてほしいと思い、今回の講座を企画しました。受講生徒のアンケートから、その目的が十分に達せられたことがうかがえ、とても嬉しく思いました。
22年度に向けて「高校生と考える<COVID-19> part2」を計画中です。COVID-19で失われた無数の時間と経験、生命を忘れないための精一杯の決意として、この講座を発展させていきたいと考えています。

国際高等学校 杉山 剛