お知らせ

【Message】諦めない走りを

  • 2021年09月09日
お知らせ

社会学部社会学科4年
鎌田 航生 さん(Kamata Kouki)


鎌田さんは2021年の箱根駅伝で、スタートの1区を走り区間賞を取ることができました。3月に行われた「第24回日本学生ハーフマラソン選手権大会」でも優勝しました。

私は、父がマスターズ陸上に挑戦していた影響もあって、中学1年生から陸上競技を始めました。父から特に専門的な指導を受けていたわけではありませんが、ランニング・ドリル(走りの基本を身に付けるためのトレーニング)などのアドバイスをもらったりしていました。

法政大学第二高等学校に進学してからも走り続けていたのですが、高校3年生の時に交通事故に遭い、足を負傷してしまいました。高校最後の全国高等学校駅伝競走大会はどうしても走りたかったので、周りに支えられながらリハビリに励み、どうにか出場を果たすことができました。その時、逆境でも諦めないことで生まれる力を学びました。

ありがたいことに、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は1年次から走る機会に恵まれました。初出場で8区を走り、初めて襷(たすき)を受け取った時は、ともかく緊張したことを覚えています。

2年次は2区を任されたのですが区間18位という結果に終わり、悔しい思いだけが残りました。次こそリベンジしたいという思いで臨んだ2021年の箱根駅伝では、スタートの1区を走り、区間賞を取ることができました。思いがけないことだったので自分でも驚きましたが、仲間からも祝福されて、とてもうれしかったです。やはり周りからの応援の力は大きく、今まで走り続けてきて良かったと実感しました。

この経験で自信が付き、3月に行われた「第24回日本学生ハーフマラソン選手権大会」でも優勝し、「FISUワールドユニバーシティゲームズ(2021/成都)※」への出場権を得ることができました。

コロナ禍で行動が制約される中での練習は、何をすべきかを自分で考えていかなければなりません。主体性を持つ大切さを感じながら、日々の練習に取り組んでいます。

陸上に全力を注ぎながらも、私は学業もおろそかにしたくありません。大会や合宿に参加するため授業に出席できなかった時は、自宅学習で追い付く努力を心掛けています。

次回の箱根駅伝は、学生最後の大会になります。次こそはシード権を獲得して、後輩たちにつなげていきたいです。個人的には、2年次に味わった悔しさのリベンジとして、もう一度2区を走りきり、日本人トップを狙いたいと思っています。

  • FISUワールドユニバーシティゲームズ
    「学生のためのオリンピック」と呼ばれる国際総合競技大会(旧・ユニバーシアード競技大会)。2021年夏に中国・成都での開催を予定していた第31回夏季大会はコロナ禍により延期が決定

(初出:広報誌『法政』2021年8・9月号)