お知らせ

ボランティアの在り方を考える

  • 2021年06月08日
お知らせ

文学部哲学科4年
市ケ谷ボランティアセンター学生スタッフ(VSP)
佐久間 喜望 さん(Sakuma Kino)


佐久間さんは市ケ谷ボランティアセンター学生スタッフ(VSP)として、さまざまなボランティア活動に携わっています。

ボランティアセンター学生スタッフ「VSP」は自分にとってのボランティアの在り方を自由に考えられる場所です。やるもやらないも自分次第で、多様な関わり方の人たちが共存しています。

私がVSPに入ったばかりの時は自分で企画を考えることには興味がなく、昼休みに実施されるエコキャップ回収や清掃活動にのみ参加するつもりでいました。しかし、メンバーと話しているうちに他の活動にも興味が湧き、参加して、自ら主体となって企画を実施するまでになりました。企画実施に踏み出せたのは、VSPが多種多様な企画を手掛けられ、同じ方向性の興味を持った人と協力しやすい環境であり、その中で生き生きと企画に取り組むメンバーから刺激を受けたためです。

コロナ禍で活動するにあたって、2020年度は「コロナ禍のせいで」ではなく「コロナ禍だからこそ」を考える一年となりました。その中で行った企画のうち、特に「オンライン居場所」が印象的でした。
「オンライン居場所」は、オンライン上で子どもたちの居場所をつくろうとする取り組みです。コロナ禍で子ども食堂の開催が困難という実態を知り、NPO法人バイタル・プロジェクトさんの協力の下で開催しました。この取り組みは「コロナ禍を生き抜く実践知」に値すると考え、2020年度の「自由を生き抜く実践知大賞」※にエントリーしました。活動概要を人に伝えるために、実施内容や意義をあらためて確認し、整理することで、今後どのような取り組みをしていきたいか考えることができました。居場所づくりの活動は現在も進めており、対面でもオンラインでも対応できる形を模索中です。居場所づくりに限らず、現代社会の実態を学び、私たち学生にできることは何かを考える機会を設けたいです。

ボランティアは「意欲や好奇心」と「社会需要」が一致してこそできることだと思います。この考え方が正しいのかは考え続けるべきですが、活動のきっかけとなる動機は何であれ、やりたいことをやる延長で社会の需要と合致するという形が理想的だと思います。そのバランスをうまく考えられず失敗することも多々ありますが、私たち以上に多くの体験を積み重ねてきた先輩や職員の皆さまが見守ってくださっていることはとても心強いです。

  • この取り組みはノミネートされ、表彰式でプレゼンテーションをする機会に恵まれました。

(初出:広報誌『法政』2021年5月号)