お知らせ

ゼミ・研究室紹介:人間環境学部人間環境学科 松本 倫明 教授ゼミ

  • 2022年12月23日
お知らせ

地球温暖化を軸に 多種多様な環境問題に取り組む

「地球温暖化」を主軸のテーマとして、幅広い環境問題に取り組んでいる松本倫明教授ゼミ。

授業内で常に展開しているのは「環境速報」。環境に関する時事ニュースをピックアップして紹介した後、グループに分かれて議論しています。
「議論のまとめ役になるディスカッションリーダーは先生がその場で指名するので気が抜けません」と語るのは、自然環境問題に興味があるという齊藤さん。「ゼミ内では人前で発表する機会が多いので、もっと聴き手に伝わるような工夫をして、プレゼンテーション力を磨きたい」と自分のスキルアップを目指します。
「何が問題なのかを認識する、問題発見力を大事に磨いてほしい」と語り、学生を見守る松本教授。コロナ禍で合宿の開催は見送りましたが、他大学との合同ゼミを開催して意見交換するなど、ゼミ内に新たな刺激を取り入れています。

学生たちが取り組んでいる個人研究のテーマも多岐にわたります。
「自動車の排出ガスが地球温暖化に与える影響に興味をもち、ゼロエミッション車※の普及やすみ分けに関して調べ始めています」と語るのは山田さん。「公務員を目指しているので、ゼミで学んだ環境問題に関する知識を将来の自分の糧にしたい」と未来を見据えます。

多様な生物が生息している里山が荒廃しつつある現実に興味を持ち、継続して個人研究に取り組んでいるのは重冨さん。「里山の真価は、人と自然との関わりです。これまでは里山の農業活性化に向けた工夫など、技術的な面を中心に調べてきましたが、もっと人に焦点を当てて、里山での暮らしぶりを織り交ぜてまとめる予定です」と研究の集大成に向けて、卒論の作成を進めています。

エネルギー政策に興味を持っているのは、夏季休暇中に青森の六ケ所村を中心に地熱発電所や原子力燃料再処理施設を自主的に見学した加藤さん。「バイクで福島県の柳津西山地熱発電所、宮城県の女川原子力発電所、青森県の六ケ所村のエネルギー関連施設などを巡りました。環境問題は多面的な問題なので、まずは知識を深めていきたい」と学びへの前向きな姿勢をうかがわせます。

ゼミ長を務める福田さんは「環境にいいとされていることが本当にそうなのか考えてみる。エコやSDGsもすぐに同調するのではなく、疑念の目で問題を見いだす姿勢が松本ゼミの魅力です。これからも個々の視点を大切にしながら、活発な議論を展開したいです」と語り、ゼミのさらなる活性化を図ります。

※ゼロエミッション車:電気自動車をはじめとした、走行時にCO2などの排出ガスを出さない自動車のこと。ZEVとも略される

(初出:広報誌『法政』2022年11・12月号)

※今回はオンラインで取材しています。

  • 上段左から松本倫明教授、重冨孝介さん(4年)、福田美月さん(3年/ゼミ長)、下段左から山田泰輝さん(3年)、加藤隆正さん(2年)、齊藤ろみさん(2年) ※全員、人間環境学部人間環境学科

  • 学期を通じて統一テーマを決め、文献を読み込んで発表するグループワークを実施。2022年度春学期はカーボンニュートラルに関して調べた

  • 課外活動として東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催された「2022NEW環境展」に参加。環境や地球温暖化防止のための取り組みについて取材した

  • 市ケ谷キャンパス(富士見校地)内の放射線量を区画を分けて徹底調査。調査結果は報告書にまとめ、大学ウェブサイトでも公開している

大学ウェブサイトに公開中の「松本ゼミによる法政大学市ケ谷キャンパス富士見校地における放射線量測定の結果」は下記よりご覧いただけます。