2022年8月23日(火)、「法政大学屋上緑化維持管理プロジェクト」第五弾として庭園の維持管理をする人間にとっても、植物にとっても最も厳しい暑さを迎える「八月の庭園 対 こだわりの詰まった法政大学で最愛の庭園」をテーマに、新型コロナウイルス感染症拡大及び熱中症予防に留意しながら無事に開催しました。
今回、夏季休業期間ということで、はじめてプロジェクトに参加されるメンバーも多く、冒頭に環境センター榎本 直子から「グリーン・テラス誕生秘話」と「庭園の見どころ」とを説明しました。
続いて、皇居・北の丸公園、靖国神社から外濠公園にかけたビオトープネットワークを意識しながら、「気候変動の緩和効果」を期待して「スナゴケ(環境センターの榎本直子が寄贈)」、「菜園区画」には野菜の球根や種を撒きました。更には、秋にかけて楽しめる花苗やメンバーから希望のあった「キンモクセイ」の苗、「リコリス」の球根(環境センターの榎本直子が寄贈)、「コスモス」や「ナデシコ」の種(環境センターの榎本直子が寄贈)を撒きました。
「屋上緑化」は、土壌を緑化することによる「断熱作用」や植物が日射を遮ることによる「屋内の温度上昇抑制」や「省エネ効果」、更には「植物の蒸散作用」による「屋外の温度上昇の緩和」効果が期待されております。
プロジェクトの最後(16:00頃)には、環境センター榎本 直子より「屋上緑化」によって期待される効果(顕熱と潜熱の違いと植物の蒸散作用、緑化による断熱作用、省エネ効果等)を説明し、八月の厳しい暑さの中で「こだわりの詰まった法政大学で最愛の庭園」内の菜園区画に設置した黒球付温度計にて「みどりのカーテン(きゅうり)にて緑化部分の内側(33.3℃)と外側(40.4℃)」と赤外線放射温度計にて「みどりのカーテン(きゅうり)にて緑化部分の壁面(32.8℃)と非緑化部分の壁面(47.6℃)」、「気候変動の緩和」を目指して植えた「ヤブラン(27.1℃)と周辺のタイル面(33.1℃)」、「スナゴケ(25.8℃)と周辺のタイル面(29.8℃)」等を測定し、「屋上緑化の効果」を確認しました。
現在は、夏季休業期間中のためキャンパスに来校する機会は減りますが、新型コロナウイルス感染症拡大に充分に留意し、「こだわりの詰まった法政大学で最愛の庭園」の「緑化」が有する機能に注目して、「快適さ」を忘れずに、「健康的に」地球温暖化の防止を目指して充実したキャンパスライフを過ごせるようにと願います。
2022年3月、法政大学環境センターが事務局をつとめる「法政大学屋上緑化維持管理プロジェクト」は、千代田区・新宿区にまたがる「外濠」におけるビオトープネットワークを意識した「法政大学で最愛の庭園」を目指した取り組みが評価され、千代田区主催「令和3年度 ちよだ生物多様性大賞」において入賞しました。
それでは、また皆様と「法政大学で最愛の庭園」でお会いできることを楽しみにしております。