お知らせ

2020年度の授業開始に向けて

  • 2020年04月03日
お知らせ

2020年度新入生、在学生、教職員の皆さんへ

2020年度の授業開始に向けて

2020年4月3日
法政大学総長 田中優子


既にご承知のとおり、法政大学では、新型コロナウイルス感染症の影響拡大を考慮し、2020年度入学式の中止(3月6日発表)、2020年度学年暦の変更(3月23日発表)、そして、学生証交付、ガイダンス、健康診断等の実施方法変更・延期(3月30日発表)をお知らせしてきました。

東京を含む大都市地域における感染拡大の状況は予断を許さず、今後、緊急事態宣言が発出される可能性も視野に入れる必要がありますので、現時点で皆さまに、本学の新年度授業の実施方針とその考え方をお伝えいたします。

3月23日に変更をお伝えした2020年度学年暦の更なる変更は行いません。
現時点での学事日程は、以下の通りです。

■学生証交付・ガイダンス・健康診断等実施期間: 4月1日(水曜)~4月20日(月曜)
    3月30日 学生証交付・ガイダンス、英語試験等の上記期間中のキャンパスにおける実施を中止しました。
 3月30日 健康診断を当面延期しました。
詳細は以下に記載。

■春学期授業開始日: 4月21日(火曜)

授業実施日の更なる変更を行わない理由は、コロナウイルス感染症の影響が、今後一定期間継続する可能性が極めて高いとの考えからです。感染症の影響長期化のもとでも、十分な留意と体制、様々な知恵と工夫をこらして、できる限り大学としての本来的活動を実施していきたいと、本学は考えています。

国の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は3月19日の「提言」において、「オーバーシュートが生じる可能性は、人が密集し、都市としての人の出入りが多い大都市圏の方がより高い」と指摘し、「大多数の国民や事業者の皆様が、人と人との接触をできる限り絶つ努力、『3つの条件が同時に重なる場』を避けていただく努力を続けていただけない場合には、(中略)オーバーシュート(爆発的患者急増)が起こりかねない」と、強い警告を発しました。4月1日の「提言」においては、東京を含む「感染拡大警戒地域」では、「10人以上が集まる集会やイベントの参加を避ける」必要も示されました。
本学でも、危機感をもって現状を理解、認識し、その知見を十分に踏まえて大学運営を行う必要があります。

現在の状況から見て、4月21日以降の春学期授業期間については、当初から相当期間、学生・教員ともキャンパスに出向かず、自宅から授業実施・受講することになる可能性が高いと考えられます。2万5000人以上の学生と、人文・社会・自然科学の多様な専門分野を擁する本学において、実習、実験、実技等も含めた全ての授業を、こうした遠隔環境で実施した経験は無く、相当な準備と覚悟がなければ、一定の質をともなった学生への学習機会の提供は困難です。また学生全員が自宅に無制限のインターネット接続環境を有するとは限りませんので、学生・教職員双方の諸環境も踏まえ、現実的で合理的な教育方法を選択する必要があります。今は、前例のない大学教育と学習のあり方に向けて、私たちは大学を挙げ、多様な力をあわせ、積極的に議論し、挑戦を進めるしかありません。

授業の準備と実施に向け、大学はできる限りの体制構築を進めます。どうか、教職員、学生の皆さんもそれぞれの知見と経験を生かし、法政大学がどのような環境下でも‘自由を生き抜く’大学であり続けるために、自由闊達に、さまざまな‘実践知’を寄せ合い、磨き合い、分かち合って、社会と大学の危機をともに支えてください。新入生の皆さんも、この経験を通して、法政大学を知り、その一員となっていってください。
なにとぞ、よろしくお願いいたします。


なお、遠隔環境での授業実施にあたっては、この4月にリニューアルした「学習支援システム」(2019年度まで利用していた「授業支援システム」から、機能・使用方法上の大きな変更はありません)が、主たる教育環境になると考えています。「学習支援システム」を用いた授業・学習の案内は、下記にありますので、是非ご覧ください。(統合認証ログインが必要です)

(2020年度の授業データが「学習支援システム」上に反映されるのは4/7以降になります)

その他の方法も含めて、遠隔環境での授業・学習に向けた具体的情報は、これも4月にオープンした学生・教員対象の「法政ポータルサイト(Hoppii)」を経由したウェブ掲示板に、随時掲載してお伝えしていきます。あわせて、ご確認ください。(統合認証ログインが必要です)

 

以上