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Vol.64 「創立30周年記念式典」関係資料

2013年09月26日

上野精養軒での記念式典で挨拶する梅総理。式典後の園遊会では住吉踊などの余興も披露された。なお、創立30周年時は東京法学社創立を現在の公式年より1年早い1879(明治12)年として計算している

上野精養軒での記念式典で挨拶する梅総理。式典後の園遊会では住吉踊などの余興も披露された。なお、創立30周年時は東京法学社創立を現在の公式年より1年早い1879(明治12)年として計算している

1909(明治42)年4月25日、法政大学創立30周年記念式典が、東京・上野公園不忍池畔の上野精養軒で挙行されました。

式典は当時の校友会が主体となって行われ、来賓に総理大臣桂太郎代理の坂田幹太、小松原英太郎文部大臣、岡部長職司法大臣、寺内正毅陸軍大臣、財界代表の渋沢栄一、駐日フランス大使代理らを迎え、校友、学生らを合わせて1700~1800人(『法律新聞第五百六十六号』)が来場しました。また、功労者として梅謙次郎総理、富井政章教頭、ボアソナード名誉教頭、および学校創立に関わった薩埵正邦、金丸鉄、伊藤修らに記念品などが贈られました。

校友会では、かねてから30周年記念事業として、校友から寄付を募り、当時必ずしも財政状況が良いとはいえなかった母校に寄贈することと、創立30年史発行の2つを決議し、校友に依頼勧誘を行っていました。当日までに集まった寄付金は合計4万2903円99銭(現在の価値にして5000万円近く)に達し、清国留学生法政速成科の卒業生からも送金がありました。また、『法政大学参拾年史』が校友の協力で刊行され、法政大学史としては最初の出版物となりました(『越えてきた道 法政大学校友会八十年史』)。

法政大学史センターでは、30周年記念式典当日の写真とともに、寄付の返礼として配られた絵葉書を所蔵しています。「法政大学創立満三十周年記念絵葉書」と金文字で箔押印刷した紙ケースに入ったカラー絵はがきは2枚。1枚は1890(明治23)年に竣工された、当時の校舎と授業風景、もう1枚は梅総理、ボアソナード名誉教頭、富井教頭の顔写真をあしらったデザイン。写真部分を裏から押し上げて凸状に浮き出させた、明治末から大正期に流行したエンボス加工を施した、豪華なつくりになっています。

日本では1900(明治33)年に私製絵葉書の発行が許可され、02年に初の記念絵葉書が発売されました。やがて日露戦争(04~05年)の「戦捷記念絵葉書」人気が火付け役となって絵葉書の収集が流行、名所や美人、風俗など多彩なテーマの絵葉書が発売されるようになります。そうした時期に作られた「創立満三十周年記念絵葉書」であることから、印刷も凝ったぜいたくなものになったのでしょう。

30周年記念式典からちょうど10年後の1919(大正8)年、法政大学は大学令による認可を受け、総合大学として新たな歩みを始めることになります。

取材協力:法政大学史センター 古俣達郎

2枚のカラー絵葉書と金文字を箔押しした紙ケースという豪華なつくりの記念絵葉書。それぞれに押された丸スタンプには、「法政大学」「創立満三十周年記念」の文字とともに、式典日の「(明治)42(年)、4(月=中央の桜の花)、25(日)」の数字が記されている

2枚のカラー絵葉書と金文字を箔押しした紙ケースという豪華なつくりの記念絵葉書。それぞれに押された丸スタンプには、「法政大学」「創立満三十周年記念」の文字とともに、式典日の「(明治)42(年)、4(月=中央の桜の花)、25(日)」の数字が記されている