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Vol.20 森長文庫・森川文庫

2011年09月28日

ボアソナード記念 現代法研究所 所蔵資料

森長文庫の文献資料。明治期の裁判関係、弁護士の活動の記録や、それらを紹介した冊子などが含まれる。このほかに膨大な量の政治裁判資料が収蔵されている。

森長文庫の文献資料。明治期の裁判関係、弁護士の活動の記録や、それらを紹介した冊子などが含まれる。このほかに膨大な量の政治裁判資料が収蔵されている。

両文庫は、いずれも弁護士の森長英三郎氏(もりなが・えいざぶろう、1906~1983)と森川金寿氏(もりかわ・きんじゅ、1913~2006)の著書・蔵書や、両弁護士が関わった政治裁判に関する諸資料(法廷資料、弁護資料も含む)などを、両家の寄贈により収めたもの。

法政大学ボアソナード記念現代法研究所は、明治期の本学に大きく貢献したボアソナード博士に由来して1977(昭和52)年に設立されました。ここには、馬袋鶴之助文庫(明治・大正期、兵庫県豊岡在住の一弁護士の訴訟事件簿、出納帳、日誌など)、袖井林二郎文庫(連合国の対日占領に関する資料・文献)、永井憲一文庫(教育法関係の文献・資料)などの貴重資料が所蔵されています。これらに加え、現在も資料の整理を進めているのが「森長文庫」と「森川文庫」です。

森長弁護士は、大逆事件の再審請求で主任弁護人を務めたことで知られ、宮本顕治治安維持法事件、有田八郎対三島由紀夫のプライバシー事件、各種労働事件などを担当しています。森長文庫にはこれらの裁判資料のほか、明治期以降の代言人・弁護士の活動記録や人物伝、政治裁判法に関する資料など、氏が独自に収集した多数の貴重な資料が含まれています。森長弁護士は著書も多く、『碌亭大石誠之助』など大逆事件関係をはじめ、『裁判史談』『裁判自由民権時代』『日本弁護士列伝』といった裁判史、弁護士史関係のものがあり、すべて文庫に含まれています。

「弁護士百年」の中の「大逆事件」を解説したページ。記事中の写真や挿絵の出典元の文献・資料は、ほとんどが森長弁護士が独自に収集したもので、それらも森長文庫に収められている。大逆事件の再審請求では主任弁護人を務めたのに加え、「大逆事件の真実をあきらかにする会」の事務局長も務めた。

「弁護士百年」の中の「大逆事件」を解説したページ。記事中の写真や挿絵の出典元の文献・資料は、ほとんどが森長弁護士が独自に収集したもので、それらも森長文庫に収められている。大逆事件の再審請求では主任弁護人を務めたのに加え、「大逆事件の真実をあきらかにする会」の事務局長も務めた。

森長弁護士の著作の一部。写真の奥は自身で集めた明治時代の弁護士に関する資料をもとに書かれた『日本弁護士列伝』(社会思想社・1984)と『裁判 自由民権時代』(日本評論社・1979)。手前は弁護士制度百年を記念して1976年に日本弁護士連合会が発行した『弁護士百年』で、森長弁護士が編集と戦前部分の解説執筆を担当した。

森長弁護士の著作の一部。写真の奥は自身で集めた明治時代の弁護士に関する資料をもとに書かれた『日本弁護士列伝』(社会思想社・1984)と『裁判 自由民権時代』(日本評論社・1979)。手前は弁護士制度百年を記念して1976年に日本弁護士連合会が発行した『弁護士百年』で、森長弁護士が編集と戦前部分の解説執筆を担当した。

森川弁護士はベトナム戦争当時、バートランド・ラッセルの提唱を受けて結成された「ベトナムにおける戦争犯罪調査日本委員会」の事務局長となり、ラッセル法廷と呼ばれる最初の民衆法廷のメンバーとして米国の戦争犯罪を糾弾しました。また、戦時下最大の言論弾圧といわれる横浜事件の再審請求や、家永教科書訴訟、横田基地騒音公害訴訟の弁護団長としても活躍し、人権派弁護士として知られています。森川文庫は、これらの裁判に関連した多数の資料を中心としたコレクションです。
両文庫の裁判資料には膨大な量の手書きのものも含まれ、整理には数年の時間がかかると思われますが、他では見ることのできない資料が相当数含まれると思われます。日本の近代裁判史や弁護士史、特に政治裁判に関しては森長・森川両文庫がそろっていることで国内唯一のコレクションになるといわれ、学内外の研究者らの関心を集めています。

森川文庫の資料のうち、1963(昭和38)年に起こった狭山事件の裁判資料の一部。上段の白表紙は、被告や弁護団による意見書、裁判所による再審棄却決定の文書、それに対する弁護側の異議申立書、特別抗告申立補充書。下段右は証拠の鑑定書。その左は裁判闘争のための冊子と、関連する新聞記事の切り抜き帳。

森川文庫の資料のうち、1963(昭和38)年に起こった狭山事件の裁判資料の一部。上段の白表紙は、被告や弁護団による意見書、裁判所による再審棄却決定の文書、それに対する弁護側の異議申立書、特別抗告申立補充書。下段右は証拠の鑑定書。その左は裁判闘争のための冊子と、関連する新聞記事の切り抜き帳。

本学創立120周年の記念に展示された森長・森川文庫関連の資料。左側の古文献類は森長文庫所蔵資料のうち、明治後期から大正時代にかけて発行された『嗚呼祖国』(赤羽厳穴著・一二三舘・1904)、『地上之理想国 瑞西』(安部磯男著・平民社・1904)、『学生渡米案内3版』(片山潜著・労働新聞社・1901)などの文献資料。右側は森川文庫所蔵資料のうち、ラッセル法廷関係の資料。ベトナム戦争で米軍が投下した羽根つき爆弾やボール爆弾の実物、バートランド・ラッセルのサイン、ラッセル法廷の執行裁判長を務めたジャン・ポール・サルトルと、法廷メンバーの1人シモーヌ・ド・ボーボワールのサインなど。

本学創立120周年の記念に展示された森長・森川文庫関連の資料。左側の古文献類は森長文庫所蔵資料のうち、明治後期から大正時代にかけて発行された『嗚呼祖国』(赤羽厳穴著・一二三舘・1904)、『地上之理想国 瑞西』(安部磯男著・平民社・1904)、『学生渡米案内3版』(片山潜著・労働新聞社・1901)などの文献資料。右側は森川文庫所蔵資料のうち、ラッセル法廷関係の資料。ベトナム戦争で米軍が投下した羽根つき爆弾やボール爆弾の実物、バートランド・ラッセルのサイン、ラッセル法廷の執行裁判長を務めたジャン・ポール・サルトルと、法廷メンバーの1人シモーヌ・ド・ボーボワールのサインなど。

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