終戦から73年

2018年08月15日

本日、2018年8月15日は、終戦から73年目の終戦記念日です。

この終戦メッセージを書く直前、沖縄県の翁長雄志知事が亡くなりました。まことに残念でなりません。翁長知事は本学の卒業生です。沖縄のこれからの発展を見据え、その方法を明確にし、それがゆえに日米地位協定の改定と、米軍基地の縮小を目標に据えておられました。基地が日本の豊かさにはつながらないことを、さまざまな現状の事例をもって、日本と米国で発言し続けました。なによりも、沖縄の人々が、私利党利を超えて、平和を希求する「沖縄のこころ」をもって、翁長知事のもとに結集したことを、忘れることはできません。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

昨年の終戦記念日には、法政大学が発表した「軍事研究や人権抑圧等人類の福祉に反する活動は、これを行わない」1という指針を振り返りました。今年は5月16日に、「自由で闊達な言論・表現空間を創造します」2というメッセージを出したことを、痛みとともに思い返しています。社会的発言をおこなう本学の研究者たちに対する、検証や根拠の提示のない非難、恫喝や圧力と受け取れる言動が繰り返されたのです。「本学は、在学する学生・院生、本学で働く教職員の、積極的な社会的関与と貢献を評価し、守り、支援します」と、メッセージのなかで宣言しました。しかしこのようなメッセージを出さねばならないほど、学問の自由はさまざまな言論によって脅かされています。

本学は2016年に「ダイバーシティ宣言」3をおこないました。しかし、LGBTの方々への侮蔑、女性へのハラスメントはなくなりません。多様な個人への差別と排除が、平和を脅かします。本学は、自由な議論の力が作り上げた大学です。多様性によって発展した大学です。学生を二度と戦場に送ることのないよう、多様性を基盤にした、自由な言論あふれる社会をこれからもめざし続けます。

法政大学総長 田中優子

関連情報