氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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田中 美帆 | デザイン工学部 | システムデザイン学科 | 3 |
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二元論に基づいて影と光の作品を制作した。
この作品を制作する上でテーマに置いたのは二元論である。そのなかでも「影と光」に焦点を当てた。一見影と光は背反し、対立関係にあるようにも思える。しかし光があるからこそ影はでき、影があるから光は際立つ、そのように感じた。そんな影と光の関係を表現すべく、この作品が生まれた。斜めから見るとブロックがランダムに配置されているように見える。しかしライトを当て、上から見てみるとライトの位置によって2つの文字が浮き上がってくる。左側には“影”、右側には“光”の文字。それぞれにフォーカスしてみると“影”の文字は光によって形成されており、“光”の文字は影によって形成されている。“影”を光で、“光”を影で作ることで相互に一体となっている、そんな影と光の関係を表現した。
作品の制作は全てTouchDesignerで行った。動画内の音楽の挿入・文字入力はiMovieを用いた。
「影と光」という二元論的テーマに取り組みつつ、「文字」としての影と光を「視覚効果」としての影と光によって逆転し表現したところに、陰陽太極図にも通底する作者の哲学を感じる作品となっている。また一見意味なく配置された様に見えるブロック群がスマートフォンの傾きによる直感的な操作によって光の照射角が変わり、隠れたメッセージが立ち現れる、というエンターテイメント的要素は、今後さらに展開する可能性を感じるものである。