氏名 | 研究科・学部 | 専攻・学科 | 学年 |
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小野 日菜 | キャリアデザイン学部 | キャリアデザイン学科 | 4 |
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海の中に住む私たちの世界は、理不尽に壊された。
これを見た誰かが、ゴミによる海洋汚染問題の深刻さに向きあえますように。
きれいな海中で幸せに暮らしていた魚たちの生活は、ある日降り注いできた「ゴミ」によって理不尽に壊されていきます。汚染された海では魚たちは生きていけず、悲しい結末を迎えるしかありませんでした。
「私たちが自然災害に抗えないように、人間のせいで起きている環境問題は、その環境に住む生き物たちにとって抗えない災害なのではないか。」と思ったのがきっかけで、生き物を擬人化して感情移入できるような作品を作ろうと思いました。
小さな子にも見てほしいので、専門用語などの解説はなくし、陰鬱な内容に対して親しみやすい手描きのアニメーションを採用しました。あえて少し不安を煽れるような雰囲気作りを心掛け、効果音はリアリティのあるものを採用してまるで自分も海中にいるように感じられるよう工夫しています。
もしも自分たちの世界が抗えない要因で誰かに汚染されたら?自分たちの過ごした景色・友達をそのせいで失ってしまったら?自分事化して捉えることで海洋汚染問題の深刻さ・残酷さに向き合っていただけたら、そして自分たちに何かできることがないか考えてもらえたらと思っています。
イラスト部分に常にカメラ制御を使用し、波に揺られている描写を常にしています。また、イラスト部分では海の中ならではの光の美しさを表すため、光源の配置にも拘りました。すべてのキャラクター・アイテムがブルーバックで作成したものをクロマキー透過して使っており、レイヤーひとつひとつに別のぼかし、ラスターなどシンプルな効果を使用することで不自然な動きにならないよう調整しています。最後に、イラスト全体にアンシャープマスク加工をうっすらとかけることで壊れかけているような、はかなげな雰囲気を演出しました。