花(華)に憧れた女性の夢
(アピール点)
1枚目は「植物の体内に流れる水の流れ」をイメージし、2枚目は「植物の呼吸」をイメージして描きました。
植物・花と眼・指を材料に、細い線で全体を描き出し、白と黒を基調にしつつも、あと一色の青と緑を効かせて、インプレッシブな作品に仕上げている。構図の取り方も、身近なオブジェながら怪しげな雰囲気をうまく醸し出し、記憶に焼き付ける。二作品は同じ構図だが青と緑の使い分けでまったく異なる世界を創りだしている。花に憧れる乙女が、生命の源である水と空気を操り、花の精に化身してしまったような物語も想起させ、面白い作品になっている。(小門)