2015年度第11回デジタルコンテンツ・コンテスト

『笑うのはもう疲れた。』

2015年度第11回デジタルコンテンツ・コンテスト
氏名  研究科・学部  専攻・学科  学年 
 田中 里紗 デザイン工学部  システムデザイン学科 4
  • 使用ソフト
    Photoshop
  • 開発・制作・動作環境等
    mac Yosemite

作品主旨

顔に笑っているペイントをされたピエロと、周りの目を気にしながら生きる現代人を重ねた作品です。どちらも本物の笑顔ではありません。無理に笑うのに疲れ果てたその時、どこからか希望の光が見えてきました。人にはかならずチャンスが訪れます。心から笑顔になれる日がかならずやってくるのです。

(アピール点)
人の目を気にして生活する現代人はまるでピエロのように見えました。

講評

ある種の強烈な雰囲気が目を引く作品である。この作品は,一見すると,単なるハロウィンの一コマのようにも見える。しかし,渋谷の夜景,立ちすくむ人物,そして,周囲をあざ笑うかのような特異な表情のクローズアップを等価にレイアウトするこの画像は,それ以上の何かを物語っている。きらびやかな表層をもつ都市は,しかし,背後に多様な生活を内包している。その都市の大きさと深さを視覚化した作品のように思えた。「人の目を気にして生活する現代人はまるでピエロ」という説明があったが,むしろ,ピエロの顔は,都市の表層性の隠喩ではないだろうか。(安藤)