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【大学院教員インタビュー】都市・地域経済の理論と実態に精通し、国際的視野をもつ専門家を育成する(地域創造インスティテュート 近藤 章夫 教授)

  • 2024年12月05日
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近藤 章夫 教授(地域創造インスティテュート)

  • 担当科目
    経済地理学
     
  • 経歴
    東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。文部科学省科学技術政策研究所研究員、法政大学経済学部准教授、法政大学比較経済研究所所長などを経て現職。内閣府や経済産業省など国の機関、県や市などの各自治体やシンクタンクなどにおいて、産業立地政策や地域政策に関する委員などを歴任。
     
  • 著作物・論文
    『立地戦略と空間的分業』古今書院(2007年)、『都市空間と産業集積の経済地理分析』日本評論社(2015年)、『地域分析ハンドブック』ナカニシヤ出版(2015年)、『みわたす・つなげる人文地理学』古今書院(2021年)など。

Q. これまでどのような学生を指導してこられたのですか?

「地域創造インスティテュート」は、学問分野の垣根を超え、地域をフィールドとして多様な課題や問題を解決へと導く専門家を育成するために新設される大学院です。
経済学研究科、人間社会研究科、キャリアデザイン学研究科の3研究科を横断する組織で、学際的かつ専門的な学修・研究ができることが大きな強みです。

これまで私のゼミには学部卒業生や留学生、社会人学生などが所属し、都市経済・地域経済に関する実証研究の指導に力を入れてきました。

この新しい組織では「都市・文化・観光」「産業・企業・イノベーション」「人材育成・生活・ウェルビーイング」の3つの創造群を設置。
都市や地域に関心を持つ方はもちろん、企業や自治体で地域問題に携わる担当者、教育や福祉の専門職、社会起業家など多様なバックグラウンドを持つ社会人の方が入学されることを期待しています。

  • これまで指導した社会人学生の研究テーマ
    集積の経済からみた都市規模と都市化の要因分析/R&D拠点立地が地域の生産性に与える影響/不動産投資と地域経済成長の実証分析/地理空間加重回帰分析を用いた住宅価格に関する地理学的研究 など

 

Q. ゼミや研究室ではどのような教育をされていますか?

私の専門分野は経済地理学です。経済学では理論やモデルを用いて共通項を探究する一方、地理学は地域の個性や実態に着目した実証研究を行います。
経済地理学は、その両方を融合した学際的な学問領域です。指導方針として、個々の関心に沿って研究テーマを設定し、資料収集、データ分析、フィールドワーク調査、論文執筆など各段階において国際的な研究水準を意識しつつ、修了後の進路に沿った動機付けをサポートしています。

社会科学全般においてデータサイエンスの素養が必須となりつつありますが、経済地理学ではそれと並んでフィールドワークが重要な手法であり、大学院での議論が机上の空論にならないよう、現場主義的な問題意識をもつことを重視しています。
「地域創造インスティテュート」でもフィールドワークに関する科目が開講される予定です。地域の課題を抽出し、学術的な議論へと繋げていくことが、フィールドワークの意義だと考えています。

 

Q. どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?

「地域創造インスティテュート」は、学際的な視点から地域課題に取り組むことを目指しています。
経済学、人材マネジメント、キャリア教育、都市政策、地域福祉、ソーシャル・イノベーションなど多彩な専門分野の教員から横断的な知見を得られることも魅力です。

社会科学のアカデミックなツールを使いこなすトレーニングができる場でもあり、地域課題解決の最適解を探究できる場ともなるはずです。
平日夜間・土曜開講、社会人入試、奨学金制度など社会人が学びやすい環境も構築しています。

地域振興や地方創生、都市開発や地域経済などの現場に関心を持ち、学問の知見を問題解決や社会実装などの実践へと繋げたい方、そして学生同士や教員との人的ネットワークをさまざまなフィールドで活かしていく意欲のある方に入学していただきたいと考えています。

 


  • 地域創造インスティテュートについて
    本学大学院の経済学研究科・人間社会研究科・キャリアデザイン学研究科の3つの既存研究科をベースとして「地域創生」に関する知識豊富な教員を論文指導教員として選抜し、大学院レベルの「フィールドワーク」の要素も取り入れた、全く新しい形の教育・研究組織です。

 

■ 関連リンク

お問い合わせ

法政大学 大学院事務部大学院課

TEL:03-5228-0551
E-mail:i.hgs[at]ml.hosei.ac.jp
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