大学院について

自由を生き抜く実践知

大学院について

時代が大きく変動し、社会問題が複雑化している時代。その解決をめざすために、より高度な知性が求められています。法政大学大学院は、開設時から「社会に開かれた大学院」を特色として打ち出し、時代のニーズに応えるべく、研究者養成から高度専門職業人養成まで、それぞれの目標に適した教育・研究を行い、今なお進化を続けています。

 

「自由を生き抜く実践知」―これは法政大学に学ぶ学生たちが、それぞれの学びの場で何を追求するかを言葉に表した、いわば「ブランディング・ワード」です。「ブランド」とは、「社会との約束」という意味です。

法政大学は、真に自由な思考と行動を貫きとおす自立した市民を育てることを、教育の目標としています。「市民」にはさまざまな意味がありますが、ここでは、私的な利害や消費への関心だけでなく、社会と自分との関係を見据えることのできる人、そして国を超えて地域社会および世界の多様な人々を視野に入れることのできる人と、とらえています。

大学院は専門的な教育と研究をおこなう組織ですが、専門のみに精通して市民としての判断力をもたないことは、ときに社会に対する害となります。人格と視野の広さと専門的知識・技能がともに備わることで、「人格なき学識」「人間性なき科学」に陥ることなく生きることが可能になるのではないでしょうか。「自由を生き抜く」とは、研究から喜びを得ることで権力や利害や既成概念からも自由であり続け、研究者であるとともに、健全な市民として生きることです。

「実践知」とはギリシャ哲学の「フロネシス、プロネーシス」と名付けられた知で、社会的な価値に向かって、現場において適切に判断する力です。社会に開かれた法政大学の大学院でこそ、実践知を身につけることができます。

法政大学大学院は、開設時から先進的な大学院教育を続けてきました。最初 は 2 研究科 4 専攻であった大学院も、現在では 15研究科 31 専攻 3 インスティテュートを有しています。変化する時代に対応し、新しい研究領域を開拓しながら、社会にそれを開いてきたからです。設立の翌年には夜間の修士課程ができ、1995年には我が国最初の夜間博士後期課程を開設し、研究者養成から高度専門職業人養成まで幅広い教育を行うなど、社会人のための大学院として長い歴史をもっています。現在は「スーパーグローバル大学創成支援」に採択された大学として、多くの留学生とともに学ぶ大学院にもなっています。

法政大学の大学院は活気ある議論を行う伝統からも、あらゆる市民が集い、思考力を鍛える格好の場であるといえるでしょう。ぜひ「自由という広場」法政大学で存分に能力を高め、それをキャリアにつなげ、実践知をもって社会に貢献してください。

自由を生き抜く実践知