お知らせ

FICオープンセミナー 専任教員による研究発表会(12/16)

  • 2025年11月13日
  • イベント・行事
お知らせ

FICオープンセミナー 専任教員による研究発表会(12/16)

国際文化情報学会に所属する教員と学生(大学院生・学部生)が参加する形でおこなわれる、教員による研究発表会です。学会に所属していない方にも公開します。

1)開催日時 12月16日(火)17:00~18:30(リアルタイム・オンライン開催)

2)発表者・発表タイトル・要旨

遠藤郁子 (法政大学国際文化学部 准教授)

タイトル:「生」が形式を動かす: 「適合」をこえるジャンル拡張の枠組み——Eudora Welty を手がかりに

要旨:本発表は、アメリカ南部作家ユードーラ・ウェルティの創作活動を、個人の経験(=「生」)と文学形式がたがいに作用し合う過程として、生涯の時間軸から再検討す る。短篇・連作短篇・中編といった形式は、ウェルティにとって単なる創作の「器」ではなく、変化する経験が形式のあり方を更新していった軌跡である。具体的には、①写真実践に由来する初期の断片性、②戦時における感情の家族/共同体への再統合、③戦後における「声」の多点化、④公民権期のノワール的緊張、⑤晩年における記憶と時間の構造化、という変化をたどる。本発表は「問題に合う器の選択」ではなく、「器の仕様を変える」という創造的行為に注目する。結果として、この視点は文学研究をこえて、研究デザインや教育実践における「経験と形式の往還」への応用も期待される

小坂恵理子(法政大学国際文化学部 准教授)

タイトル:著者と翻訳者の解釈の違い―在米日系人ミノル・キヨタの回想録における暫定的な自己

要旨:著者のミノル・キヨタは、キベイです。キベイとは、アメリカで生まれ育ち、学齢期に日本へ渡って教育を受けた日系二世を表します。彼らの多くは、第二次世界大戦を経験した世代です。ミノル・キヨタの回想録は、原文の日本語版とリンダ・クレピンガー・キーナン英訳版の両方において、流動的かつ戦略的な自己像が描かれています。語りは一人称と三人称の間を揺れ動き、主張と非主張の間を行き来します。本発表では、こうした暫定的な自己が、トラウマや文化的断絶および表象の政治に対する応答として描かれているのではと考察します。

3)実施方法

リアルタイム・オンライン配信(Zoom利用、同期型)にて開催しますので、当日の指定された時間帯にアクセスして下さい。なお、ミュートでのご参加、撮影・録画・録音禁止にご協力ください。

4)参加方法:
「法政大学国際文化学部・国際文化研究科専任教員以外の参加希望者」、「本学学生参加希望者」はそれぞれ下記のフォームからお申込みください。なお、「本学学生参加希望者」は必ず法政大学メールを記入してください。

申し込み締め切り:12月12日(金)正午まで

・法政大学国際文化学部・国際文化研究科専任教員以外の参加希望者申請フォーム

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSddVCf4XCXyHDBdcOkxg0ckAAHvm_gN1MDAiUxX7ovqtLiBew/viewform?usp=header

・法政大学学生参加希望者申請フォーム

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdchm5Veb8yzEFlMYAmWY3fef82S0Z9gRxE-QIYouw6GLOIWQ/viewform?usp=header

お申込み頂いたのち、Zoomミーティングへの「招待メール」をお送りします。研究会の時間帯に「リンク」を押していただければ、研究会に参加できます。なお、セキュリティ対策のため学外の方のご参加可否は、研究科及び学部にて判断致しますので、ご連絡に少しお時間を頂くことをご了承ください。

4)問い合わせ先

今泉裕美子(法政大学国際文化研究科・国際文化学部 教授)

ficos-rp2025(アットマーク)ml.hosei.ac.jp

※(アットマーク)を@にかえてご送信ください。