理工学研究科の在学生がIEEE VTS Tokyo/Japan Chapter VTC2025-SpringでYoung Researcher's Encouragement Awardを受賞

理工学研究科博士後期課程に在学中のZHANG Shilongさん（余 恪平研究室）が、IEEE VTS Tokyo/Japan Chapter VTC2025-SpringでYoung Researcher's Encouragement Awardを受賞しました。　　　

IoT（モノのインターネット）環境では、多くの機器が頻繁に接続・切断を繰り返すため、ネットワークの構造が絶えず変化します。こうした動的な環境において、通信リソース（チャンネルなど）を効率よく割り当てることは大きな課題です。本研究では、複数の機器間におけるリソースの競合関係を精緻に表現するため、「ハイパーグラフ」と呼ばれる数理モデルを導入し、さらに強化学習と組み合わせた新たなリソース割り当て手法を提案しました。実験の結果、従来手法と比較して、通信チャンネルの割り当て効率やリソース活用率が大きく向上することが確認されました。

本研究の成果は、スマートホームやスマートシティ、自動運転車、産業IoTなど、膨大な機器が同時に接続される次世代ネットワークにおいて、通信の安定性と効率性を高める基盤技術として活用が期待されます。たとえば、多数のセンサーが稼働する都市インフラや災害時の緊急通信においても、混雑や衝突を最小限に抑えたスムーズな通信環境を提供できるようになります。これにより、より安全で快適な社会の実現や、レジリエンスの高いインフラ構築に貢献します。

・受賞者：ZHANG Shilong（応用情報工学専攻博士後期課程1年）　

・学会名：IEEE VTS Tokyo/Japan Chapter VTC2025-Spring

・学会開催場所： ノルウェー・オスロ

・学会開催期間：2025年6月17日～6月20日

・受賞日：2025年6月23日

・受賞名：Young Researcher's Encouragement Award

・受賞論文名：Dynamic IoT Resource Allocation Using Graph Reinforcement Learning with Hypergraph Convolutions

・共著者：LIU Tong (応用情報工学専攻博士後期課程1年)、CHEN Jinhua (応用情報工学専攻博士後期課程２年)、Franck
Junior Aboya Messou (応用情報工学専攻修士課程２年)、Keping Yu(理工学研究科准教授)、Mohsen Guizani (Mohamed Bin Zayed University of Artificial Intelligence, UAE)